~失敗から学ぶ~ 保護者対応は慎重に
🤷♂️最近の校長の業務で一番気を遣うのは、「保護者対応」ではないだろうか。日頃から保護者との相互理解を深め、クライシス・マネジメントの発動に陥らないように努力すべきことは言うまでもない。先輩校長から「校長の仕事は教職員が安心して勤務できる防波堤になること」と言われた。しかし、実態を正確に把握しないまま中途半端な対応をすると、かえって問題をこじらせることになる。
【失敗事例】
🤦♂️教頭から、Aさんの息子が体育の時間にケガをした際に、担任の対応が不適切ではなかったか、という報告があった。さらに普段からクレームが多い保護者だという旨の報告を受けた。跳び箱の学習で、着地の際にねん挫したのだが、教員が適切な処置を怠った、というのである。
担任に確認したところ、軽いねん挫のようであったため、保健室に行くように指示したということであった。ベテランの教員であったため、「保護者に会って話す」と対応を引き受け「教員に事実確認したが、対応には問題がないように思われる。」と伝えた。
しかし、Aさんは納得せず、息子と同級生から聞き取りをして、実際は放置に近い対応であり、友人が保健室に同行したことが明らかになった。
Aさんの態度はそれを機に一変し、連日ように苦情の面会や電話が来た。感情的に激高され、約半年間に及んだ。
👀その間に、さまざまな状況を調べると、Aさんは学級担任の平素からの指導に強い不満を持っており、そのことを担任に相談したが納得できる対応がなされず、そのうえ、管理職の対応も不誠実だと怒りを募らせたようであった。状況を十分に理解せずに、安易に教員からの伝聞をAさんに伝えたのが災いしたのである。
さまざまな情報を収集し、状況をよく把握したうえで、校長自ら保護者に誠実に対応することが肝要であると反省した。Aさんの件で、間に入ってとりなしてくれたのは他の保護者であったことも、私に大切なことを再認識させてくれた。
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