2020年10月21日水曜日

花だより 「男はつらいよ」寅さんシリーズ オヤマリンドウ 胡桃

 




 ~「男はつらいよ」寅さんシリーズ~
 BSテレビで寅さんシリーズ「男はつらいよ」が何度も放映されています。なぜ、寅さんは日本人に愛されているのでしょうか?映画監督の山田洋次氏は、今の教育についてこう語っています。
 ~家族同士のコミュニケーションの欠落でしょうね。核家族化がはじまって20~30年が過ぎ、その中で育った子どもたちが親になって、本格的な家族の断絶が起きているのではないでしょうか。寅さんの映画を作っていた時代は、「そうなんだ、こんな風に人と人が愛し合い、仲良くなるための面倒な努力をしながら社会が成り立つんだな。」という思いで観客は満足してくれた。けれども、今の若者たちとその思いを共有できるのだろうか?と不安になるのです。何故か、日本人は毎日ゆとりなく過ごしていて、人と人が深く関わり合う時間がない。それは学校の先生にも言えることで、先生って、学校で子どもと仲よくしているのが仕事なはずなのに、それができない状況にあるようです。子どもは先生の生活を一人占めしていたいと願うものではないでしょうか。
 寅さん役の渥美清さんは、小中学校を通して成績は、一番ビリか、ビリから二番目だったそうです。だから彼には成績の悪い子どもの気持ちがよくわかるんですね。ロケーション中に、渥美さんの周りには不良少年が不思議と集まってくる。この人は味方だと。寅さんの役だからというのではなくて、渥美さんの人柄を一目で見取ってしまう。この人はエリートや秀才より俺らの側に立っている人なんだと。渥美さんのような、できの悪い子の味方になってくれる先生が、学校に二人くらいいたら、子どもたちはどんなに学校が楽しくなるでしょうね。~ 
  寅さんシリーズには、私たち日本人が忘れかけている「人情」がテーマになっています。次の展開が分かるくらい何度も見ていますが、毎回、笑って、泣いて、見ています。


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