2021年5月29日土曜日

花だより スーパーティーチャー不在 セッコク

 

 授業の途中で生徒の理解度や定着度を知るために形成的評価を取り入れることで、次の手立てを講じ、落ちこぼれをなくす、そんな授業スタイルを研修テーマにしたことがありました。
 昔は、40人近い学級での一斉指導が当たり前でした。教師の神業的指導技術により、一度の説明で理解させる。そのため生徒は教師の説明を聞き洩らさないように真剣に聞かなければなりませんでした。そのため徹底した学習訓練(姿勢、話の聞き方、話し方、教科書の読み方、鉛筆の持ち方、ノートの取り方などなど)をさせられました。しかし、一斉指導の一方的な授業スタイルは、授業についていけない落ちこぼれを生みました。
 その後、授業の途中に机間巡視や小テストをして、理解度や定着度を把握(形成的評価)して、必要に応じて補足をしたり、習熟度別に分けて指導したり、個別指導をするようになりました。
 ところがギガスクール構想で授業形態が大きく変わろうとしています。端末を一人一台持つようになると、AIが一人一人の躓きを把握し、ベストな手立てを考えて与えてくれるようになります。これからの教師には、教育機器を使いこなすことが求められます。
 新卒のころ、「こんな授業ができるようになりたい。」と先輩教師の授業を感心しながら参観したことを思い出します。ところが今は、「こんな風にPCを使うんだ!」と若い先生の授業を感心しながら見ています。神業を持ったスーパーティーチャーは、もういなくなります。


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