2021年5月3日月曜日

花だより おしん(橋田寿賀子氏追悼) スズラン 

 

 脚本家の橋田寿賀子氏が亡くなって、NHKで連続テレビ小説「おしん」の出演者、小林綾子さん、泉ピン子さん、伊東四朗さんが出演して追悼番組が放送されました。最高視聴率62.9%のお化け番組でした。山形の貧しい農家に生まれたおしんが、明治、大正、昭和の激動の時代を、さまざまな辛酸をなめながら、女の生き方、家族の在り様を描いた橋田先生のドラマは、世界各国で放送され、我慢と辛抱を重ねるおしんの姿に世界中が涙しました。
 放送されたのは、昭和58年4月から59年3月まで。当時の学級通信にこんなことを書いていました。
 おしんの「しん」は、辛抱の「辛」、心情、心配、中心の「心」、親切、親交、親展の「親」、進歩、進展の「進」、新しいの「新」、真実の「真」、すべておしんの名前に込められているような気がします。
 当時の教え子たちは、もう40半ばです。40代以下は、「おしん」を知らない世代です。
「橋田先生は、『私たちの生活は確かに豊かになった、しかし、本当に幸福なのだろうか?激動の時代を精一杯生き抜いた女性の姿を今、書き留めておかなければならない。』とおっしゃっていました。」と泉ピン子さんは、当時を振り返っていました。
 「米一俵で売られたおしんが可哀そうだ、これでおしんを家族のところへ帰してやってください。」と視聴者からNHKにお米が送られてきたことがあったそうです。日本は、まだそういう時代でした。また、昭和が一つ無くなりました。
 

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