2022年6月1日水曜日

花だより 子どもの意見を聞く アマリリス 

 


「あなたはどう思う?」「あなたの考えは?」という質問は、大人が家庭や職場でごく普通に交わしている会話の一部ですが、親子の関係では軽視されがちです。
 子どもも自分の意見は持っていますが、親はそれを聞かないだけです。さらに悪いことに意見を求めても途中でさえぎってしまうことがよくあります。あなたは子どもが何を考えているか、知っているでしょうか?子どもに意見を求めたことはありますか?
 子どもの心を育むには、親が子どもの方を向いて「あなたはどう思う?言いたいことはある?」と尋ねる必要があります。子どもの意見をいつも批判してはいませんか。「ばかばかしい」ではなく「なるほど」「そうか、考えておこう」と言えばいいのです。たいていの場合、子どもは自分の意見が取り入れられなくても、表現できたことに喜びを感じるものです。
 子どもの意見をからかってはいけません。子どもにとって、意見を言うことは考えをまとめるための方法であり、やがてそれはよりよい意見につながります。頭ごなしに否定してはいけません。こども園の先生は、4歳、5歳の子にも「それをしたらどうなると思う?」「それでうまくいく?」と問い返します。話す内容より、話したことを褒めます。このような会話が子どもの創造性を養うのです。
 親の働きかけで子どもの性格が形成されます。幼いころ意見を求められなかった子どもは、思春期になると心を閉ざし、親と話すのを嫌がるようになります。高い自尊心を持っている子どもは、「自分の意見は価値がある」と思うことができます。そういう思いが、子どもの心の中で「自分は価値がある」という信念に変わります。

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