~参観日(2)~
ぎりぎりまで農作業をして、トラクターに乗って学校にやって来た保護者がいました。「先生、ごめんね。こんな恰好で、天気がよかったからさ、やってしまいたくね。」と教室に入ってくるなり謝るのです。
もう廃校になってしまいましたが、農村の小さな学校の参観日のことです。この学校の参観日は、どんなに忙しい時期でも必ず夫婦で来て、出席率はいつも100%でした。
参観日だから、余所行きのいい服を着なければならないということはありません。
“余所行き”とは、「特に改まった言葉、態度」という意味もあります。
“余所行き”という言葉が今や死語になりつつありますが、参観日は、先生も子どもたちもいつもとはちょっと違います。特に先生は、いつもよりかしこまっています。ところが、「うちの参観日は、授業を見ずに廊下でおしゃべりをしたり、中にはガムを噛んだままの保護者がいたり、授業中に我が子に声をかける親もいる。」と嘆く校長がいました。参加する保護者の方も少しだけ余所行きの態度で教室の子どもを見てはいかがでしょうか?
「出席率は60~70%、来るだけまだいいんだけどね。」とも言っていました。
こんな話を学校だよりに載せたら、少し改善されました。
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