今どきの運動会? 運動会シーズンになりました。子どもたちが一生懸命走っている姿を見ると、心から「がんばれ」と声援を送りたくなります。見ている者も夢中にさせるのが運動会での徒競走です。
ところが今の運動会は、子どもたちがゴールしても1番や2番を決めるわけではなく、昔のように1等賞、2等賞というような賞をもらうことをしない学校があります。
ゴールには親がビデオカメラや携帯電話のカメラをかまえて待っているので、わが子が何番だったかは、カメラの中に残されているだけというのが多いのです。
中にはあらかじめ子どもたちのタイムを記録しておいて、同じようなタイムの子を並べて走らせる学校もあります。そして、みんな頑張ったからということで、みんなに「がんばったで賞」を配るところもあるようです。
なぜこうなったのか?「1等賞がとれなかった子やビリになった子がかわいそう」という親の真理が働いているようです。
今の運動会は、昼のお弁当も親と子は別々の場所で食べたり、午前中で終わるところもあります。これも「運動会を見に来れなかったお父さんやお母さんがいる子どもはかわいそう」という親の心理が働いています。
子どもが「かわいそう」なことはできるだけさせたくないという気持ちは大切です。しかし、それと同じくらい「かわいそう」な状況になったときにどう耐えられるかを学ぶことも大切です。
今は「かわいそう」という親の気持ちが大きくなって、どんどん子どもを過保護にしています。「保護」することと「過保護」にすることは、天と地ほどの大きな差があります。お母さんが子どもを「保護」したいというのは理屈ではなく、心の底からにじみ出てくる母性本能です。でも、この気持ちをうまくコントロールしていかないとあふれる母性本能で「過保護」になってしまいます。気持ちがあふれて暴走しないようにコントロールすることです。
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