叱っても効果がなければ叱る意味がない!
「みっともないから止めなさい。」「みんなに笑われますよ。」
こういうしかり方をよくします。いずれも世間の目を気にした、このしかり方には重大な落とし穴があります。人のいないところなら何をしてもいいのか?ということになりかねません。「あれ買って、これ買って…」と泣いている子に「みっともないから止めなさい。」と母親が叱っても「買って、買って」と泣き続けるでしょう。
他人が周囲にいないところで同じような状況が起こったら、「みっともないから止めなさい。」と言うでしょうか?「いいこと」と「悪いこと」のけじめは、この子にとって、周りに人がいるか、いないかということになります。
人がいようがいまいが、“ダメなものはダメ、悪いことは悪いこと”としっかりけじめをつけるのが叱るということです。
また「お父さんに言ったらなんと言うかしら」という言い方をよく母親はしがちですが、これは母親としての責任逃れです。父親の権威に頼って叱っているだけです。「お父さんがダメといったダメ。お父さんがいいと言ったら(私も)いいよ。」つまり、子どもに嫌われたくないという母親のエゴイズムがよく現れています。
叱るときは真剣勝負です。「自分はいいんだけど」という曖昧さを残していたら、子どもはその辺の空気を読むのが上手ですから、「ハハーン、お父さんに分からないようにやればいいんだ。」と思ってしまいます。
叱るというのは、“ダメなものはダメ、悪いことは悪い”、1ミリの譲歩もないということを子どもの脳裏にすり込むことです。
それによって、子どもは世の中には越えてはならない一線があることを会得していくのです。その一線を越えたいと思ったとき、ここはがまんするしかないなと思える子が、心の強い子です。 「心の強い子を育てる」から
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