2023年1月31日火曜日

花だより 大学付属幼稚園 流氷 タラバ

 


 園内研修で研修部から学芸大附属幼稚園の実践(評価シート)が紹介されました。これは非常に良いことだと思いました。
 筑波大付属小学校の研究会に2度行ったことがあります。人気の先生の教室には、参加者が廊下まで溢れていました。授業が終わると参加者が先生の周りを取り囲んだのです。スターに群がる芸能リポーターのように矢継ぎ早に質問が飛びました。これには驚きました。長野県から来たという中年の女性教員と話をしました。「授業を休んで、高い旅費を出してもらって来ているのだから、いっぱい学んでいかないと…。」と意気込みが違います。北海道の田舎から、観光気分で来ていることが恥ずかしかった。
 大学(教育学部)の付属の学校(幼稚園)は、研究施設です。ここでの実践は、学習指導要領などに反映されたり、モデルになります。そして、教員はエリート集団です。実践内容だけでなく、研究の仕方、考え方、まとめ方など、学ぶことはたくさんあります。また、学ぶべきです。
 ただし、付属の実践は、パリコレのファッションみたいなものです。着ているのは、身長180センチのスーパーモデルです。「いいなあ!」と思っても着こなせません。学んだことをどうアレンジするかが問われます。
 

2023年1月29日日曜日

花だより 平安時代の一年は現代の一日 ハナアナナス







  ビデオを2倍速で見るタイパ(タイムパフォーマンス)という言葉を覚えました。現代と平安時代を比べると、平安時代の1年が現代の1日に相当するそうです。信じがたい話ですが、平安時代に京の都から、九州の豪族に手紙を書き、その返事が来るまで1か月、2か月、それ以上かかっていたかもしれません。ところが今は、メールでやり取りすると何秒かで済んでしまいます。強ち大げさな話ではありません。
 小学校教育は、卒業して10年後の社会を見据えた教育です。中学校は5年後、高校は即戦力になる教育が求められます。今、こども園に通う園児が大人になるのは、15年から20年後です。このスピードで進化するとどんな社会になっているのか想像がつきません。自分が幼稚園に通っていたときは、家にテレビもなかったのですから…。昭和の1年は、今の時代では、一か月くらいでしょうか?
 世の中のスピードが上がると、学校教育に求められることがどんどん増えていきます。先生方の負担も増えます。そこで生まれたのが「ゆとり教育」でした。ところが学力低下を招いたとして批判され失敗に終わりました。しかし、考え直す時期に来ているのではないでしょうか?

 
 



2023年1月28日土曜日

花だより 幼小中高親睦交流懇話会 ミスモソウ

 

 町の幼小中高親睦交流懇話会が開催されました。他の学校から、コドモン(園務支援システム)のことについて知りたいと事前に要望があったのでタブレットを持って参加しました。
 保護者アンケートで、「小・中学校、児童センターもコドモンのようなシステムを導入してほしい。」という意見があったことを伝えると、高校の教頭先生から「高校でも出欠をこれでやると便利でいいなあ。」と口にすると、中学校の教頭先生が「中学校では、親に成りすまして欠席連絡をする生徒が出てくるのではないかと心配する声があります。高校生なら、尚更ではないですか。」と言うと「いや、メールだと証拠として残るし、後で確認することができる。また、なりすましなど、そうしたモラルのことは別に指導すべきことです。」と話されました。
 いじめが問題になると学校に「いじめ対策」が求められました。また、SNS上での誹謗中傷が横行すると、スマホは持たせない。という強硬手段に出たところもあります。しかし、これは全て対処療法です。人に迷惑をかけない。公共心、公徳心、モラルや道徳心、倫理観を学ぶのが、学校では道徳の時間です。そして、社会生活のルールを教えるのは、親の務めでもあります。道徳の時間だけでなく、学問の究極は、人としての生き方、哲学にあるといいます。
 GIGAスクール構想が出ると従来の対面型の授業を否定するものではないのにもかかわらず、現場で反対する人たちがいました。メールによる保護者とのやり取りもベテランの先生には、面倒くささを感じることでしょう。メリット、デメリットは必ずあります。ただ、言えることは、今の子どもたちが、大人になるころには、どんな社会になっているか、このままのスピードで進化するとしたら、今のわたしたちには創造もできないほど、ICT化が進んでいるのは間違いありません。
 私たち(年寄)にできることは「不易と流行」、流行を取り入れながら、不易(道徳)をしっかり教えることだと思います。
「江戸しぐさ」というのがあって、「傘かしげ」のように、思いやりの心を持って、みんなが仲良く、共に生きるために争いごとを少なくし、人に対する言葉遣いやしぐさにも気を配るというものです。こうした文化を日本人は、江戸時代に持っていました。「令和しぐさ」を身につける必要があります。

 

2023年1月26日木曜日

花だより 鈴木直道北海道知事来園 フウキギク

 

  1月23日、鈴木直道北海道知事(知事の地域訪問「なおみちカフェ」)で来園しました。本園ばかりでなく、オホーツク各地を2日間で巡りました。若くてイケメン知事は、気軽に写真撮影に応じ、女性に大人気でした。選挙で現職が強いというのもよくわかります。奥様が元幼稚園教諭だったとかで、特にこども園には興味関心があったようです。
 アメリカ大統領の条件には、ルックスとユーモアのセンスがあるそうです。日本とはだいぶ違います。トップが全てを把握して、判断することは、大きな組織になればなるほど無理です。特に国のトップには、実務能力と併せて国民受けすることも大事な条件ということです。
 そこで今回の鈴木知事来園で注目したのは、同行していたW氏です。この方は、財務省から北海道に出向している人です。北海道教育委員会にも文科省から出向している人がいます。30代ですでに課長クラスポストが用意されます。この人たちが国との大きなパイプ役を果たし、予算獲得には重要人物なのです。財務省出身なので、東大など一流大学出身で、この後、東京に戻ると重要なポストに就くことになります。今回、鈴木知事が来園したのと同じくらい、W氏が随行して、オホーツクを訪れたということに意味があります。政治の世界は、いろいろあります。

 

2023年1月25日水曜日

花だより 小学校で「うさぎ」を飼わなくなった エリカ 

 

  小学校で「うさぎ」を飼わなくなった。NHKの朝のニュースが伝えていました。先生方の負担が大きいからだそうです。生活科ができてから、小学校では、うさぎやにわとり、ハムスター、カメの他、ある学校では、やぎや豚を飼うところもありました。生き物を飼うことが子どもの心の成長に役立つからです。ところが教員の働き方改革で、うさぎを飼うこともできなくなりました? 
 教員の働き方改革で進めている雑務と本来の仕事の線引きは、どこにあるでしょうか? 今年、北見で全道生活科・総合の研究大会が開催されましたが、こんなことが話題になったのでしょうか?
 教員にも教員特別4%をなくして残業代を支払う案がまた浮上してきました。しかし、何を残業として認めるか、教育現場では、これまた曖昧です。私は、働き方改革は大いにやるべきだという立場です。しかし、「学校の先生って、大変だよね!」と言われているうちが華で、教員に対する信頼感や尊敬の念がないと、教育は成り立たなくなるような気がします。
 新卒の先生が、夏休み実家に帰省していて、2学期が始まったとき、教材園の野菜を見て「作物って、ほっといてもちゃんと生育するものですね。」と言いました。管理職がずっと手入れしていたのを知らないのです。

2023年1月24日火曜日

花だより 中国14億、日本1億2千万 林檎

 

  北海道の国公立幼稚園・こども園の園長会と保育教諭さんたちの研究団体が5月に一本化することになりました。民営化する施設が増えて、会員数が減ったことが原因で、これまでの活動を維持することが難しくなったからです。これは他の教育関係団体も同じ、校長会も学校数が激減したことで会費収入が減って、これまでの活動ができなくなりました。会費を上げることもできず、組織の統合・改変、会議を減らすなどの対策が講じられました。コロナ過ということもあり、最近は、会議はリモート開催となり、校長同士が顔を合わせることはなくなりました。
「異次元の少子化対策で政府の本気度を示す」と岸田総理が言うと、タレントのニコルさんは、「これまで本気でなかったの?」と疑問を口にしましたが、彼女だけでない国民皆の感想だろうと思います。
 娘が小さいころ、東京に行ったとき、「なんでこんなに人がいるの?」と驚きました。「少し減ってもいいんじゃない?」(田舎者はそう思う)
 中国の人口は14億人で、日本は1億2千万人でこれから急速に減少していきます。仮に中国が一人から100円徴収すると1400億円になりますが、日本は120億円にしかなりません。中国が発言力を増しているのは、世界一の人口がバックにあるからです。
 少子化対策には、膨大な予算が必要になります。しかし、消費税もそう簡単には上げられません。国力は、人口と相関関係にあって、結局お金の話になります。政府が少子化対策の本気度を示したら、日本の将来のためには「増税もやむなし」と国民が思うことです。少子化対策でいち早く影響するのは幼児教育施設です。

2023年1月23日月曜日

花だより 上から下から、横から見る シンビジウム

 

   上からと下から見ると円、横から見ると長方形、これは何かいうと円柱です。上からも下からも横から見ても円だと球です。上からも下からも円で、横から見ると三角形なら円錐です。横から見て三角形で、上から見ると四角形なら、四角錐です。三角錐も五角錐もあります。複雑な立体になればなるほど、さまざまな角度から見ないと判断できません。「児童理解も同じだ」と教わりました。
 研究会(研究授業)も同じで、自分でやった授業を自分だけで評価・考察しても課題を見つけることはできないかもしれません。他者の目で見て評価してもらうことが大切です。それによって個々の先生方のスキルがアップして、学校全体の教育力向上につながります。
 ですから、他校の研究会に参加するときは、遠慮なく、思ったこと、感じたことを言うべきです。「ああ~、よかった。勉強になった」という感想ではなく、次につながる指摘が必要です。そう思うと授業の見方も変わってきます。

2023年1月22日日曜日

花だより 異次元の少子化対策 オンシジウム 

 

 少子高齢化問題は待ったなしの状況です。岸田首相は「異次元の少子化対策」を打ち出しました。これを受けて、児童手当を中心とした経済的支援の拡充、幼児教育や保育サービスの充実など、具体策のたたき台を3月末をめどにまとめる方針です。
  結構な話ですが、子育ては、長い日本の歴史の中で培ってきた文化でもあります。育児休暇の男性の取得率は、上がってきているとはいえ、まだまだ諸外国から比べると低いままで、育児は女性がするものという考えは、そう簡単に変わらないでしょう。
 うちのこども園は、小さな町の一つだけの町立の幼児施設です。
 就園率は、0歳児が50%、1歳児、2歳児は約80%、3歳児以上は100%です。今後、異次元の対策が講じられ、母親の就労が促進され、子育ては社会で担うとなれば、0歳から2歳児までの乳幼児の就園率が上がることになります。そうなるとさらに人手と施設(環境)が必要になります。
 0歳から、朝8時から夕方18時まで預けられ(土曜日も含め)、小学校に入学すると、放課後は、児童館で過ごす子が多くいます。家に居るのは夕飯と入浴、家族団らんの時間はわずかです。たまの休みは、「どうしても子どもを甘やかしてしまう」と言います。
 乳幼児期の子育ては、これで本当にいいのかと思うときがあります。でも、そうしなければ人口減少を止めることができない。そういう時代なのです。 車は電動に、支払いは現金からキャッシュレスになり、世の中急速に大きく変わりつつあります。

2023年1月21日土曜日

花だより そろそろ入学準備 ストック

 

  巷には、たくさんの子育て本が出回っています。ところが今は、本ではなく、ネットで子育てのアドバイスを受ける時代になりました。自分流の教育観は禁物ですし、教育観は人それぞれなので、全て鵜呑みにするのは、いかがなものかと思います。
 子ども園では、年が明けると5歳児は、小学校入学準備(アプローチプログラム)が始まります。保護者も小学校入学を意識して、ひらがなを書く練習をさせる親も出てきます。
 子どもの入学と同時に親としての新しい勉強(小学生の親としての)が始まります。家庭教育カウンセラー内田玲子氏(80過ぎのおばあちゃん先生です)の本「これで安心おかあさん ガンバレ新1年生!」に共感しましたのでご紹介します。
 すべてのエネルギーを使い果たして、必死の思いで産んだ我が子。猫の鳴き声のような産声に命の不思議さと神秘を感じて抱きしめた赤ちゃん。昼も夜も関係なく、おっぱいをねだり、おしっこをし、ただ泣き続ける赤ちゃんをだっこしてオロオロしたあのとき。つたない言葉を発し、はじけるような笑顔で笑ったあの日。そんな子どもが成長して、もう小学校に入学するのです。
 小さい体にランドセルを背負って歩く姿、学校の机に座って本を読む姿。それらを想像するだけで、胸がキュンと痛むような心躍るときです。そして、ちょっぴり不安もよぎります。あんな幼い、心もとない子が、いい人ばかりでない、たくさんの人の「社会」に身を投げ出すのですから。
 先生の話をちゃんと聞けるだろうか、いじめにあわないだろうか、事故に遭わないだろうか…。考え始めたら心配や不安ばかりがよぎります。
 1年生に入学する子は、まだ無力に見えますが、6才までのその真っ白な心に、親の生活の姿を吸収してきたことをそのまま正直に学校生活に出すのです。親の癖が子どもの習慣となり、1年生の人格そのものになります。親の姿をそのまま子どもが映しています。小学校に入学すると子どもに対して出過ぎたところ、引っ込んでいるところが見えてきます。何より、親自身の心のデコボコに気づくことが大事です。子どもが学校という新しい社会に出るこのとき、気づかせてくれようとしています。今こそ、あなたの心を平らに整える最高のチャンスなのです。世の中の変化のスピードは速く、環境はアッという間に変わってしまいますが、人間の心はそう簡単に変わらないことを知って下さい。

2023年1月19日木曜日

花だより パワーポイントに対抗 クンシラン

 



  同窓会から講演依頼があったので、パワーポイントでの資料作りも考えたが、年寄りらしく、手書きの短冊を使って話すことにした。久しぶりに筆を持ち20枚ほど書いた。お正月の書初めになった。パワーポイントの画面に慣れている現職には新鮮に映ったようだ。
 PCの普及で手書きや毛筆が書かれているものが少なくなってきた。今後ますますこの傾向は進み、子どもたちが大人になったときは、手書きすることは無くなってしまうかもしれない。これからは、自分で書くというより、ワープロに入っている字体(フォントは100近い種類がある)をその用途によって選ぶ能力が問われるようになるだろう。
 それでも手書きや毛筆の良さはあると信じたい。書写の時間に、手書きや毛筆の方がよいと思うもの、または身の回りで手書きや毛筆でかかれているものを子どもたち一緒に考えてみたことがあった。
 お寿司屋さん、おそばやさん、うどんやさんの看板やのれんは毛筆が多いという話から、和風の食べ物の話になって、寿司ネタは、トロやいくら、ウニがいいとか、丼物では、天丼、牛丼、親子丼がおいしい・・・と話が脱線してしまった。最後は「学校の勉強は、手書きでなければだめ!」という発言もあってホッとした。

2023年1月18日水曜日

花だより 7年ぶりの同窓会 デコポン タラバガニ

 


 同窓会総会
   1月14日(土)大学の同窓会(管内)にOB会事務局として7年ぶりに出席しました。コロナで3年ぶりの対面での開催です。50人ほどが集まりました。「昔話をしてください」と頼まれ1時間ほどしゃべってきました。
 教育大の同窓会の会員は、他の同窓会と違って会員は全て教員で、集まったのは、ほとんどが管理職(校長・教頭)です。昔は、人事など学閥の影響力が大で、先輩、後輩の厳しい縦社会で先輩の言うことは絶対でしたが、今はそういうこともなくなり和やかな雰囲気です。反面、帰属意識が薄まり、こうした集まりには、参加しない人が増えたようです。
 そこで、レジェンドの先輩諸氏たちのエピソードを交えながら、今年は兎年ということで、「鳶目兎耳」を引き合いに、これからは情報社会です。AIが正しく判断するためには、ビックデータが必要です。同窓は、同じ大学に4年通ったというだけで、尚且つ、同業で、全道に散らばっていることから、情報収集には、これほど便利なネットワークはありません。このネットワークを活用して、学校経営をすることが必要ではありませんか?「後輩は先輩を敬い、先輩は後輩を慈しみ、共に同窓を興さん」という話をしました。
 決して、先輩面して、偉そうなことを言うつもりは全くありません。現役の校長先生方が一番分かっていることでしょうから…。

2023年1月17日火曜日

花だより 鏡の法則 しあわせ七変化 フキノトウ

 

 「心の向きを変えてみる」 
 どんなに文明が進歩しても、病気をはじめ、家族の不和、仕事上のトラブル・・・と、悩みの種はつきません。そうした状態になったとき、とかく私たちは不運を嘆き、相手を責め、周囲を恨んだりしがちなものです。しかし、何かのせいにしている間は、本当の意味で問題が解決することはありません。むしろ自分の心の向きを変えてみることで、解決へと動き出すことを知るべきです。
 これまでの心遣いを振り返り、発想を転換して切り替えることで、困難を却って運命を開くチャンスにすることだってできます。その第一歩は、自分中心の見方をしてこなかったかと反省することから始まります。

【しあわせ七変化】
1 自分が変われば相手が変わる
2 相手が変われば心が変わる 
3 心が変われば言葉が変わる
4 言葉が変われば態度が変わる
5 態度が変われば習慣が変わる
6 習慣が変われば運が変わる
7 運が変われば人生が変わる

 【鏡の法則】
 自分がしたことは必ず自分に返るという法則です。必然とは当然という意味で、人生で起こっている問題も、何か大切なことを気づかせてくれるために起こっているのです。つまり何かの物事は、偶然にして起こるのではなく、起こるべくして起こるのです。自分で解決できない問題は決して起こりません。

2023年1月16日月曜日

花だより 人は外見?それとも中身? セントウソウ

 

  若いころ、母から「そんな恰好で学校に行くのかい?みっともない!」と注意されたことがあった。
  地元の高校に行くと先生方は、体育の先生以外は全員スーツでした。こども園の先生方は、エプロン姿が制服です。小学校の先生はジャージ姿が多い。中学校の先生は、スーツ姿の先生もいれば、朝から部活に行くような恰好の先生もいます。学校の先生は「社会常識がない」と言われるのは、学校の中では、動きやすい服装も許されますが、校外の会議にもそのままのスタイルで参加したり、夏はTシャツに半ズボンの先生もいることです。高校の先生がなぜいつもスーツなのか、それは生徒指導上の問題からで、服装の乱れをチェックする先生が、だらしないと示しがつかない。
  人は外見?それとも中身?第一印象で決まる
 「メラビアンの法則」によると、55%は「視覚情報(見た目)」で、38%は「聴覚情報(声の調子)」、わずか7%が「言語情報(話の内容)」という順で第一印象が決まるといいます。
 子どもたちを導く教師が、自分自身の身だしなみや外見を整えることができなければ、説得力がなくなってしまう。さらに子どもたち以上に厳しい目を向けるのは保護者かもしれない。保護者は、教師に会う機会はあまりない。そのため、第一印象で教師を評価せざるを得ない。
 視覚情報は、服装だけではありません。「清潔感」、「姿勢」、「所作」も含まれます。
  耳で聞くだけでなく、目で聴く(目を合わせる)、手で聴く(メモする)、口で聴く(復唱する)、身体で聴く(前傾姿勢)、心で聴く(共感)を意識すること。とマナー教室の先生が言っていました。

 

2023年1月15日日曜日

花だより ダイバーシティー カニサボテン

 

 2023年のトレンド「ダイバーシティー(多様性)」を理解・評価して人材を活用する経営手法を学ぶ。学校経営の参考になるのではないかと思います。
 ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容)ともいわれ、「多様性の経営」と訳されます。異なる能力、経歴、経験、発想、価値観、ライフスタイルなどをもつ人材を生かすことで、学校のように均質的な組織では、むずかしかった経営を変えることが可能になるのではないかと思います。
【ねらい】
(1)技術革新(イノベーション)の創出
(2)多種多様な消費者(保護者、地域住民)の需要に対応したモノやサービスの提供
(3)働きやすい職場づくりやモチベーションの向上、組織の活性化につながる。

 ダイバーシティ・マネジメントを採用すると、経営リスクに機動的に対処できるほか、内外投資家(保護者、地域住民)から信頼される。
 少子高齢化の進む日本では、生産年齢人口の減少を補い、女性、高齢者、障害者などの多様な人材を活用する目的で関心が集まっています。
 外部人材(地域人材の活用)の導入については、以前から言われていました。中学校の部活動が変革されます。学校の先生は、何でも自分でやりたがるので、内からの改革は、なかなか難しいものです。多様性がイノベーションを生みます。学校こそ、ダイバーシティーが必要だと思います。

2023年1月14日土曜日

花だより エデュケーション(教育)とは「引き出す」こと クリンコザクラ

 1月6日、新年早々、園内研修がありました。ある幼稚園の5歳児の活動の映像(3分間)を見て、意見交換しました。内容は、保育室の真ん中に全員で大きな「太陽号」という船を作った。ところが大き過ぎて給食を食べるのも不便、そこで先生は、みんなに聞いた。「壊すか?、それともまだしばらく残すか?」子どもたちは、それぞれ考えを言い合って、多数決で決めることにしたのだが、14:14の同数、一人休んでいる子がいたので、担任が電話で聞くことにした。結果は、壊すことになった。子どもたちは、何のためらいもなく夢中で壊し始めた。このビデオを見て、うちの先生からいろいろな意見が出ました。
 エデュケーション(教育)とは「引き出す」こと 
 教育と訳されている英語の「エデュケーション」は、本来「引き出す」という意味をもっています。教育とは、何かを教え込む、知識を詰め込むことではなく、子どもたちの持っているいろいろな個性や資質、能力を人格的な触れ合いを通して引き出し、成長させるというのが本来の意味だそうです。
 そのために必要な教師の能力は、コミュニケーション能力です。学習指導でも生徒指導でも、子どもたちときちんとコミュニケーションが取れることが大前提になります。
 特に授業では、「教師が子どもたちに考えや思いをわかりやすくきちんと伝える」「教師が子どもたちの考えや思いを肯定的に受け止める」ということが大切です。
 伝える力のある教師は、説明や指示が子どもたちにとって分かりやすいだけでなく、自分の発する言葉が子どもたちの立場で聞くとどのように受け取られるかを常に意識しています。
 受け止める力のある教師は、子どもたちの発言に対して「聞いているよ」という受動的な態度を上手に使っています。笑顔をつくったり、うなずいたり、「なるほど」と肯定したり、たとえ間違っていても「なぜ」と子どもたちに説明させたり、いまの説明で「納得できた」と確認したり、きちんと聞いています。子どもたちに認めてくれていると感じさせることで考えや思いを共感・共有できるようにしています。
 「正解を示す」よりも「あなたなら~どうしますか」と「問い続ける」、課題解決に向けて子どもたちと協働し「自分で考えたり、表現する力」を引き出すことが、これからの教師に求められています。

2023年1月13日金曜日

花だより 「子どもに望むこと」 椿

           
 「子どもに望むこと」を話す
 子どもが育つ!簡単で大切な50の方法 ジャン・ダーガッツ著から
 どんな親も子どもには、健康と長寿・性格のよさ・豊かな人間関係・物質的な充足・充実した仕事を望んでいます。親は、子どもの衣食住について恵まれることを願っています。  
 例えば、十分な食べ物、きれいな飲み水、清潔な衣類、安全な寝場所、暑さと寒さを凌ぐ冷暖房などです。
 特にウクライナの今の現状を見ていると親が望むことは、こういうことなのだと実感します。
 加えて、子どもが人間関係について恵まれることも願っています。いろいろな話ができる友だち、いっしょに働いて目標を達成できる同僚、人生について教えてくれる師。また、子どもが立派に仕事をして充実感が得られることも願っています。そして、子どもが立派な人格を形成することを何よりも願っています。正直さ、貞節、忍耐力、親切心、心の平和、喜び、愛情、郷土愛、ボランティア精神などです。
 ところが、面と向かってこんな話を子どもにする親は少ないでしょう。しかし、こんな人物になって欲しいという思いを具体的に伝えるべきです。緊急事態でも冷静さを保つこと、他の人の不幸に同情すること、不正に対して怒りを感じること、困っている人を助けること、などなどです。
 折に触れて子どもと希望を分かち合うことです。子どもは親が自分の将来のことを思ってくれていることに感謝し、自分の将来について真剣に考えるようになります。


2023年1月12日木曜日

花だより 教材研究とは何か? 胡蝶蘭

 

 
 授業をするにあたって教材研究は、最も大事なこと、働き方改革で生まれた時間を教材研究に充てる。ところで教材研究とはどういうものなのか?
 若い先生は、「指導書を見ること、練習問題や提示物を準備すること」だと言う。
《教材研究とは何か?》
1 全体的研究
 1~6年まで全ての教科の教材を研究して、はじめて教材研究をしたといえる。系統的・関連
 的研究が必要である。
2 系統的・関連的研究
 縦の系列をながめ、横の関連を見通して、はじめて教材の位置が明らかになる。
3 実地研究
 教材研究を指導書や参考書に求めるな!
4 継続的研究
 計画表を作成して実施するようにしたい。
5 実習的研究
 参考書の理論的研究だけでは、実際の指導には役立たない。
6 古典的研究
 原典に当たって、一応の研究をしておきたい。
 教材研究の範囲は広い。「いくら働き改革をしても毎日こんなことはできない。」と言うのなら、せめて
年に一度は、校内研で、研究授業(授業公開)をすることです。

2023年1月11日水曜日

花だより 今年の年賀状 寒桜


   今年の年賀状 
 現役の時は、300枚くらいの年賀状を書きましたが、昨年から100枚にして、年々減らしていくことにしました。友人からも「今年が最後にします。」と書かれてありました。
 近頃は、単なる儀礼と考えてやめる人も多いようですし、代わってメールで新年の挨拶をする人が増えました。
 年賀状 古くは、江戸時代にはあったようで、江戸商人たちが真っ先に送った先は、取引で思わしくなかった人やトラブルのあった人など、気まずい思いをした人たちだったそうです。なかなか出来ないことを、たじろがずに出す勇気、不穏な状態になったときの決断力!人情味のある江戸商人たちのこうした真の優しさこそ、粋で素敵なしぐさです。
 最近は、手書きする人がめっきり少なくなりました。傾向として、パソコンで自分なりの年賀状を作るようになって、旅行に行ったときの写真や家族写真を載せているのが多くなり、達者に暮らしていることが分かります。この歳になって急に来なくなると「入院でもしているのか?」と心配になります。普段疎遠にしている人だからこそ、一言添えて、互いの安否を気遣い、新年の言祝ぎとその喜びを交わしたいものです。

2023年1月10日火曜日

花だより 学習のしつけ 常盤小桜

 


 
  授業参観をすると学習のしつけができていない学級が多いような気がする。
 子どもの質の問題ではなく、教師の指導力に問題がある。
 当たり前のことが当たり前にできること 指導が一貫していることが大事だ。
 教室に入り5分でそれがわかる。
《学習のしつけ》
1 遊び時間と、授業時間のけじめをつけること
2 指示されたこと、決まっている学習用具を忘れないこと
3 必要な学習用具が必要なだけ、正しい置き方で机の上に用意されていること
4 教師の話や友だちの発言を終わりまでよく聞くこと
5 指名による発言と自由発言とを区別すること
6 発言は大きな声で、みんなに聞こえるように話すこと
7 友だちのまちがった発言や失敗をあざ笑うようなことをしない。温かい気持ちでつつむこと
8 友だちを押しのけるような競争心や自分勝手な行動を押さえること
9 仕事はすべて終わりまでやり通すこと
10 何事も順番を守って行動すること
11 いつも学習姿勢をくずさないようにすること
*どんなに優秀な先生でも、他の学級で授業するのは難しい。確かな児童理解と学習訓練ができていなければ、授業は成立しない。授業の成功・失敗は、4月からの学級経営にかかっている。

2023年1月9日月曜日

花だより 自律と自己評価 寒椿

 


自律と自己評価(「自立」とは「自律」》
 「自分を律することのできる人は成功する。人生の成功者は、自分を律すること。つまり自己評価のできる人である。」と言われています。
 波巌先生は、自律とは、「ド根性カエル」のぴょん吉とひろしの関係だ!と言われました。つまり、ひろしが何かをやろうとすると「ちょっと待てよ」とぴょん吉がひろしを諫めるのです。自己評価とは、客観的に自分を見つめる心を育てることです。
 子どもたちに計画を立てさせ、その計画に沿って自分が何をやっているか、どこをどうすればよいのか。何に困っているのか自己評価させること。自己評価しながらやりたい活動を完成させていく。基本は自己評価をどうさせるかということです。それさえきちんとできていれば、例えば、総合的な学習の時間は、恐れるに足らない。何をやってもよいのです。子どもたちのエネルギーはものすごい。やりたいことが始まったら、徹底的にやる。
 探求心は、自律心からうまれるのです。「学後知不足 教然後知困」とはよく言ったものです。先生方も授業をきちんと自己評価できないと次のステップには進めないのです

2023年1月8日日曜日

花だより 「品格のある女性」 乙女小桜

 

  「女性の品格」 坂東眞理子著 (昭和女子大学学長)
 いまや女性の社会進出、活躍が当たり前となった現代の日本。学校や職場でも、優秀で元気なのは女性ばかりです。特に幼児施設(こども園)では9割が女性です。
 女性の価値観、果たすべき役割が大きく変化しています。では、古い型の「女らしさ」はもはや求められないのでしょうか? いいえ、そうではありません。女性上位の時代だからこそ、従来の男性とは異なる価値観、より女性らしさを、職場や家庭に持ち込んでほしい、と著者は語っています。「礼状が書ける」「約束をきちんと守る」「型どおりの挨拶ができる」「姿勢を正しく保つ」「贅肉をつけない」「人に擦り寄らない」「よいことは隠れてする」「得意料理をもつ」「恋をすぐに打ち明けない」など、大切にしてほしい。若い女性からは、反発されるような内容です。 
 本書は、ビジネスから装い、話し方、恋愛にいたるまで、女性としての振舞い方を具体的にアドバイスしています。何げない日常の立居振舞いに、女性の生き方と品位はおのずと表われるものです。今の時代だからこそ、品格のある女性は、誰からも尊敬されるのです。男性的になればいいというものではありません。男性もまた、品格のある女性らしさをきちんと理解すべきですし、品格のある大人の男を目指すべきです。この本を読んで私も勉強しなければならないと思いました。

2023年1月7日土曜日

花だより 余る時間を全て子どもに費やすことの是非 テンドロビウム

 

「余る時間を全て子どもに費やすことの是非」
 昔は掃除、洗濯、炊事など「家事」と呼ばれる仕事は、多くの女性が大量の時間を使ってこなしていた重労働でした。
 しかし最近では、家電製品などの発達により、家事にかける時間が昔とは比べものにならないほど時間短縮されるようになりました。家事の時間が短縮され、余る時間を今のお母さんたちはどこに費やすのか。それは「子どもの生活すべて」です。
 子どもを取り巻く衣食住すべてにつき、手回しよく面倒がみられ、危険がないよう配慮するのです。その結果、子どもにとって母がいないとダメな環境を無意識に作り上げ、母も自身の存在意義をそこで保とうとします。
 生活に不自由がなく便利が当たり前、そして失敗がないよう先回りした配慮環境が、子どもの自立を阻害しているということです。
 逆に、家事から解放された母親は、共働きは当たり前になり、子どもは保育園に預けて養育からも解き放たれて、その分休みの日は、猫可愛がり、これもまた自立を阻害しています。
 《情報過多の子育て情報・子育て教育にとって、それは今も昔も変わらない》
 近年の育児本や雑誌、インターネットなどの情報を見ていると、「叱らない子育て」や「褒めて伸ばす子育て」そして「母子密着子育て」が推奨されているように感じます。
確かに母子密着の生活の中で、叱らず褒めて成長する子どももいると思いますが、田中喜美子さんは、母に守られた環境の中、叱らず褒めまくる環境が、逆に我慢ができず、生きる力のない子どもを育ててしまうと言います。
 「叱らない子育て」と言えば教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さんが有名ですが、教育評論家があの柔らかい笑顔と口調で「お母さん、お子さんを叱らないでもっと褒めてあげてください」と言えば、勘違いもするでしょう。
 その勘違いとは、本来叱らない子育てとは「頭ごなしに怒ったり、人格否定したりせず、叱る前にちゃんと子どもの考えや気持ちを聞き入れ、その上でダメだと思うことは言い聞かせる」ですが、人に迷惑を掛けたり、傷つけたり、危険なことをしても「叱らない」という勘違いです。
 ダメなことをやっても叱られない環境の中で生活する子どもは、やりたい放題の我慢知らずが当たり前となり、協調性を持たず育ってしまうため、生きる力のない人間になってしまいます。子どもの考えや気持ちに耳を傾けず、感情的に叱ってしまうことはいけませんが、やってはいけないことをちゃんと教えることは親の役目です。
 情報過多の現代では、意識的に情報を得ようとしなくても、テレビや雑誌などから無意識のうちに情報が入ってくる環境です。しかし、その情報を断片的にとらえ勘違いし、行動してしまっているかもしれないことを再認識することです。

2023年1月6日金曜日

花だより 母親が育ってきた環境が、自立できない子どもを育てる負の連鎖 ハコベ

 

「母親が育ってきた環境が、自立できない子どもを育てる」
 今の母親世代は、バブル期に育ちました。豊かさゆえに「我慢を教えられず育った環境」「自立を促されずに育った環境」と言えると思います。そのような環境の中で育ってきたことが、今の子育てに大きな影響を与えています。
 子育てをしているお母さんが我慢を知らず、自立を促されずに大切に育てられれば、そのお母さんもまた同じような子育てをしてしまうのは自然の流れであり、当たり前のことなので、そこを否定するつもりはありません。
 しかし、我慢知らずで自立の仕方を知らない、いわば自立していないお母さんが無意識に自立できない子どもを育ててしまうことは、社会にとって負の連鎖となります。心では「自立できる子に育てなければ」と思いつつも、自分の育ってきた環境が当たり前という考えの中で育児をすることが、無意識のうちに子どもの自立を阻害している可能性があることを再認識すべきです。しかし、それは自分自身で気が付くことができません。そのことを知っている世代が教えるべきです。
 全ての家庭において当てはまるとは限りませんが、「母の育ってきた豊かな環境」「家事に時間を要しなくなり、余る時間を全て子どもに向けられるようになったこと」「日本の子育て教育の問題」の3つが、無意識のうちに子どもの自立を阻害していると田中喜美子さん(フェミニズム運動家、92歳、著書「こうすれば子どもはちゃんとききわける」)は言います。
 母の育ってきた環境や、今の家事環境を変えることはできませんが、今まで無意識だったところを少し意識することで、自立した子どもを育てる環境づくりに気が向けられるのではないでしょうか。
 今後の日本において、自立できない人間が大量に育つという悪い連鎖が続くことのないよう、お子さんのため、国のためにも、今回の内容がお役に立てれば幸いです。(要約:牧野)

2023年1月5日木曜日

花だより 昔からの教育が取り組んできたことを見直す カンアオイ

 

 梶田叡一先生「昔からの教育が取り組んできたことを見直す」
◇子どもたちの意欲の現状をどう見るか?
 ゆとり教育推進の時代は、子どもに「好きなときに好きなことをさせるのがよい」という風潮が広がり、誤解があった。昔も今も、教師や親の適切な指導なしに子どもから意欲が自然に出てくることはありえない。指導する側が見通しを持ち、子どもの興味関心を引く教材や固定観念を崩す問いかけなど、あらゆる手立てを講じることが必要である。昔から日本の教育が取り組んできたことを見直す必要がある。
◇学習規律の重要性を見直す
 勉強でも運動でも、秩序感覚が内面に育たないと集中して取り組めない。あいさつや姿勢などの規律は、自分の持つ力や可能性を最大限に発揮するための基本だ。きちんと取り組んではじめて力がつき、自信につながる。
◇動機付けの方法は?何を重視すべきか?
 「面白いから」「大事だから」「やりがいがあるから」もいいが、「しなくてはならないから逃げずにやる。」という気概も必要である。戦後こうした姿勢が軽視されがちだったが、与えられた運命や困難に立ち向かうたくまさしを育てたい。
◇その強さはどうしたら育つのか?
 要領よく世の中の成功を目指すだけが目標になるような薄っぺらな教育観ではいけない。子どもが本当に充実した人生を送るために、人間として自立し、自分なりの原理・原則を持って生きていく内面の世界を育てることが大事だ。そのためには、幼い頃からの人間関係で自然に身につける道徳や倫理観、読書体験などが重要である。 

2023年1月4日水曜日

花だより 再放送「天皇の料理番」 スノードロップ

 

 2015年TBSテレビ60周年特別企画日曜劇場「天皇の料理番」が12月30日・31日、7年ぶりに再放送されました。
 主演は佐藤 健、他に鈴木亮平、黒木 華、桐谷健太など、豪華共演陣に加え、フランスロケを行うなど見応えのある史実を基に制作されたドラマです。
 直木賞作家 杉森久英の1979年の小説をこれまで3回ドラマ化されています。この物語は、明治から大正・昭和の激動の時代を生き抜いた宮内庁厨司長秋山徳蔵の史実に基づくものです。料理人になりたいという夢をつかみとるために上京した田舎者の青年、妻と家族を愛し、師を慕い、仲間を頼り、夢を信じ、そして両氏を愛し抜き、ついに「天皇の料理番」にまで上り詰めていく究極の人間ドラマです。今回の作品は、小説よりもこれまでのドラマよりも、さらに史実に基づいて作られています。出演者の演技もまた素晴らしい。7年前も毎週楽しみに観ていましたが、今回も2日間ずっとテレビにかじりついて観て何度も何度も泣きました。
 若い役者の皆さんは、これを機にブレイクしたように思います。当時の評価や感想は、愛を貫いた主人公に目を向けられていたように思いますが、再放送を見て感じたのは、日本人の心(気質)と天皇制についてです。
 明治、大正、昭和から、時代は平成、令和と変わり、戦前、戦中、戦後の激動の時代を知らない世代が多くなりました。我々世代と今の若者では、このドラマを見方、感じ方は違うのではないかと思います。
 最終回、マッカーサーから、「日本人にとって天皇とはどんな存在か?」と問われ、徳蔵の師である宇佐美(小林 薫)さんが「味噌みたいなものです。生まれてからずっと傍にあるもの、それが当たり前に思っていたので、それが無くなることは考えられない。もし、天皇制が無くなれば、日本各地で暴動が起きるかもしれません。そうなれば私も参加します。」と答えるのです。なぜTBSは、この年末に「天皇の料理番」の再放送を決めたのでしょうか?
 

2023年1月3日火曜日

花だより 鳶目兎耳 ダイバーシティ&DX オモト

          
『鳶目兎耳』2023(令和5)年の抱負
 トビのように遠くまで目を凝らし、兎のように小さな情報も聞き逃さない。
  昔の格言ですが、現在に通じる言葉です。
 ダイバーシティー(多様性)
 多様な人材が満足して働ける環境や様々な価値観を受け入れる雰囲気を創造していくことです。
 DX(デジタルトランスフォーメーション)
 デジタルを効果的に活用し、提供できるようにしていくことで、ビジネスや組織の活動、内容、仕組みを戦略的・構造的に再構築する。
 新しい時代(ウイズコロナ)は、発想の転換が必要です。多様な人材を生かし、DXを導入することによって園運営の効率化を図っていきたい。新年の抱負です。  

 






2023年1月2日月曜日

花だより 「敬天愛人」(書初め) 松 梅 

 


     
 敬 天 愛 人 
 西郷隆盛が残したこの言葉を、多くの経営者が座右の銘としています。
 この言葉を知ったのは、NHKの大河ドラマ鈴木亮平主演の『西郷どん』でした。
 天を敬う、天とは「真理」、「神」とか「宇宙」といった『森羅万象』や『真善美』を表す。「愛人」とは広い人間愛や万人への慈愛などを表します。
 西郷は、「天を相手にせよ。人を相手にするな。全てを天のためになせ。人をとがめず、ただ自分の誠の不足を顧みよ。」また、「どんなに方法や制度のことを論じようとも、それを動かす人がいなければダメである。まず人物、次が手段の働きである。人物こそ第一の宝であり、我々は皆人物になるよう心がけなくてはならない。」と言っています。
 なぜ、経営者が座右の銘とするのか、その理由は、この言葉に多くの経営哲学が詰まっているからです。愛を基本に、行動するときは断固として行動する。そして、その行動は、自分の利益や他人からの評価を求めるのではなく、大義や使命や天命といったところから発するというわけです。その経営者の中には、オリンピックの汚職に係った者はいなかったと思います。経営者たる者は、崇高な理念とそれを実行する才覚を持ってもらいたいものです。そして、西郷は、この言葉そのままを生きた人物だったのです。偉人の名言とは、その人の生き様そのものだからこそ、重みがあります。
 また、西郷は書家としても有名で、「南州」の雅号で多くの書を残しています。豪快かつ繊細、流美なのが特徴で「お宝鑑定団」でよく紹介されます。有名だからこそ贋作も多いのですが、昔は、一筆書いて宿賃の代わりにしたそうで、全国に多く書が残っているのもそのためです。
 1月2日は「書初め」、孫が「今年は何と書こうかな?」と言うので、もう中学生になったのだから、『敬天愛人』をすすめると、『鎌倉殿』がいいと言いました。。 




2023年1月1日日曜日

花だより お正月とお年玉 年賀状

 

               
             今年もよろしくお願いします。
  お正月とお年玉
「じいじとばあばとべつのじいじとばあばから、お年玉もらうよ。」
「何に使うの?」
「おかあさんにだよ。」「???」
   クリスマスプレゼントはモノで、お正月はお金、そして、孫にお年玉を渡すときは、2つポチ袋を用意して、一つはお母さん直行便で、もう一つは、自分で好きに使いなさい用と決めています。自分で計画的にお金を使うことを経験させるためです。ゲームセンターで使うもよし、1000円札は、あっという間になくなってしまいます。それも経験です。
 行動制限が解除されました。初日の出を見に行ったり、初詣に出かけたり、書初めをしたり、初売りに出かけたり、家族そろって、お節を食べたり、お雑煮を食べたり、カルタやトランプなど、ボードゲームをするのもいいでしょう。お正月は特別ということを教えることです。こども園に通う子は、両親共働きで、子どもたちは一日のほとんどを園で過ごして、家族団らんの時間が少ないのです。一年の始まりは、家族そろって楽しく過ごしてほしいです。