2023年1月4日水曜日

花だより 再放送「天皇の料理番」 スノードロップ

 

 2015年TBSテレビ60周年特別企画日曜劇場「天皇の料理番」が12月30日・31日、7年ぶりに再放送されました。
 主演は佐藤 健、他に鈴木亮平、黒木 華、桐谷健太など、豪華共演陣に加え、フランスロケを行うなど見応えのある史実を基に制作されたドラマです。
 直木賞作家 杉森久英の1979年の小説をこれまで3回ドラマ化されています。この物語は、明治から大正・昭和の激動の時代を生き抜いた宮内庁厨司長秋山徳蔵の史実に基づくものです。料理人になりたいという夢をつかみとるために上京した田舎者の青年、妻と家族を愛し、師を慕い、仲間を頼り、夢を信じ、そして両氏を愛し抜き、ついに「天皇の料理番」にまで上り詰めていく究極の人間ドラマです。今回の作品は、小説よりもこれまでのドラマよりも、さらに史実に基づいて作られています。出演者の演技もまた素晴らしい。7年前も毎週楽しみに観ていましたが、今回も2日間ずっとテレビにかじりついて観て何度も何度も泣きました。
 若い役者の皆さんは、これを機にブレイクしたように思います。当時の評価や感想は、愛を貫いた主人公に目を向けられていたように思いますが、再放送を見て感じたのは、日本人の心(気質)と天皇制についてです。
 明治、大正、昭和から、時代は平成、令和と変わり、戦前、戦中、戦後の激動の時代を知らない世代が多くなりました。我々世代と今の若者では、このドラマを見方、感じ方は違うのではないかと思います。
 最終回、マッカーサーから、「日本人にとって天皇とはどんな存在か?」と問われ、徳蔵の師である宇佐美(小林 薫)さんが「味噌みたいなものです。生まれてからずっと傍にあるもの、それが当たり前に思っていたので、それが無くなることは考えられない。もし、天皇制が無くなれば、日本各地で暴動が起きるかもしれません。そうなれば私も参加します。」と答えるのです。なぜTBSは、この年末に「天皇の料理番」の再放送を決めたのでしょうか?
 

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