恥ずかしながら、うちのこども園では、男女混合の出席名簿になったのは、今年からです。
ジェンダー教育についての先生方(地域、保護者も含めて)の理解がまだ深まっていません。
国際女性フォーラム in 彩の国 ~女性みらい会議~ 分科会(1996 年)
吉田 英子さん(国立市立第七小学校教諭)の講演から
第一歩 運動会を男女混合でやってみよう!
名簿を男女混合にする、卒業式を男女混合にする。
< 混合名簿 区別と差別 >
混合名簿を始めた時に、教員の人たちから一番多く聞いた批判というのは、「自分たちが男女別にしていることは、差別でなく区別である。」ということを本当に言っていました。それから「名簿なんて言うことは些細なことなんだから、もっと本質的なことにせまれ。」とも言われ ましたし、「子どもたちに混合名簿、混合並び方なんて言って強いるのは良くない。子どもの 自主性に任せるべきだ。」というようなことをおっしゃる偉い先生いました。 ただ、今までの並び方とか名簿だって子どもが選択してやったものじゃないんだけど、どう いうわけかその時その人たちは「子どもの自主性に任せるべきだ」というふうなことをおっし ゃたり、「民主教育を進めていけば男女差別は解消する」ということをおっしゃる先生もいました。それから居直られて「そんなの俺の趣味にあわない。俺は男女差別論者だ。」とかなんとか怒鳴ったり、いろいろな人がいました。本当に今だったらそんなこと言う人は袋叩きにあっちゃいますけど、13 年前ですから、どっちかというと私がやっていることの方が出る杭みた いな感じだったので散々叩かれました
日本教職員組合が昨年度(2022年度)、全国1万校あまりの学校から回答を得た調査では、小学校は97%、中学校は86%で男女混合の名簿が採用されている。
専門家は ジェンダーやセクシャリティーについて研究している鳴門教育大学大学院の眞野豊准教授は、男女別の名簿について、男性優位の価値観を無意識に子どもたちに教えることにつながることが問題だと指摘しています。
「整列や点呼の際に、男性がいつも先で女性があとになることによって公的な場においては男性が主役で女性が脇役であるべきだといった男性優位の価値観を無意識に子どもたちに教えてしまうことにつながる可能性があると思う。さらに、性的少数者への配慮ということを考えると、男女別の名簿は時代に合っていないのではないかと考える。」
「現場の感覚からすると、男女別の名簿を使用する場面のほうが限られていると感じる。日常の学校生活の中でわざわざ男女別の名簿を使うのは、男女別で授業を進めることがある体育科くらい。男女別の名簿にすることで、嫌な思いをする子が出てくるかもしれない。そのデメリット以上に『使いやすいから』などの理由を優先していいのか、考えてもらいたい。」
さらに、学習指導要領の前文で、あらゆる他者を価値ある存在として尊重することなどが記されていることや文部科学省の生徒指導の手引きで、教職員が性的マイノリティーの児童や生徒への理解を深め、対応することの必要性が記されていることなどから、学校や教師が価値観を見直し、対応することが求められるとしています。
「教師の言動によって、知らず知らずのうちに意図せず男女のあり方や男性優位の価値観が身についてしまうことについて、学校が自覚的になることが必要だと考える。これまで当たり前としてきた男女別名簿や男女別の制服、それに男女別の校則などを、ジェンダー平等の視点、あるいは多様な性の視点から見直してほしい。」
幼い子どもは、性別の概念があいまいです。固定概念や先入観がないので、自分の好きなものを自由に選べる時期です。しかし、この時期に周囲の大人が「男らしさ」や「女らしさ」を押し付けてしまうと、子どもはジェンダー差があることを自然と受け入れてしまいます。だからこそ、幼い子どもにはジェンダー平等を意識した声がけを行い、子どもが自分らしさを尊重できる環境づくりが大切になってきます。
女性の社会進出は当然、管理職や政治家をもっと増やすべきです。そのためには社会構造を変えなければなりません。それを変えることができるのは教育だと思います。
国際女性フォーラム in 彩の国 ~女性みらい会議~ 分科会(1996 年)
吉田 英子さん(国立市立第七小学校教諭)の講演から
第一歩 運動会を男女混合でやってみよう!
名簿を男女混合にする、卒業式を男女混合にする。
< 混合名簿 区別と差別 >
混合名簿を始めた時に、教員の人たちから一番多く聞いた批判というのは、「自分たちが男女別にしていることは、差別でなく区別である。」ということを本当に言っていました。それから「名簿なんて言うことは些細なことなんだから、もっと本質的なことにせまれ。」とも言われ ましたし、「子どもたちに混合名簿、混合並び方なんて言って強いるのは良くない。子どもの 自主性に任せるべきだ。」というようなことをおっしゃる偉い先生いました。 ただ、今までの並び方とか名簿だって子どもが選択してやったものじゃないんだけど、どう いうわけかその時その人たちは「子どもの自主性に任せるべきだ」というふうなことをおっし ゃたり、「民主教育を進めていけば男女差別は解消する」ということをおっしゃる先生もいました。それから居直られて「そんなの俺の趣味にあわない。俺は男女差別論者だ。」とかなんとか怒鳴ったり、いろいろな人がいました。本当に今だったらそんなこと言う人は袋叩きにあっちゃいますけど、13 年前ですから、どっちかというと私がやっていることの方が出る杭みた いな感じだったので散々叩かれました
日本教職員組合が昨年度(2022年度)、全国1万校あまりの学校から回答を得た調査では、小学校は97%、中学校は86%で男女混合の名簿が採用されている。
専門家は ジェンダーやセクシャリティーについて研究している鳴門教育大学大学院の眞野豊准教授は、男女別の名簿について、男性優位の価値観を無意識に子どもたちに教えることにつながることが問題だと指摘しています。
「整列や点呼の際に、男性がいつも先で女性があとになることによって公的な場においては男性が主役で女性が脇役であるべきだといった男性優位の価値観を無意識に子どもたちに教えてしまうことにつながる可能性があると思う。さらに、性的少数者への配慮ということを考えると、男女別の名簿は時代に合っていないのではないかと考える。」
「現場の感覚からすると、男女別の名簿を使用する場面のほうが限られていると感じる。日常の学校生活の中でわざわざ男女別の名簿を使うのは、男女別で授業を進めることがある体育科くらい。男女別の名簿にすることで、嫌な思いをする子が出てくるかもしれない。そのデメリット以上に『使いやすいから』などの理由を優先していいのか、考えてもらいたい。」
さらに、学習指導要領の前文で、あらゆる他者を価値ある存在として尊重することなどが記されていることや文部科学省の生徒指導の手引きで、教職員が性的マイノリティーの児童や生徒への理解を深め、対応することの必要性が記されていることなどから、学校や教師が価値観を見直し、対応することが求められるとしています。
「教師の言動によって、知らず知らずのうちに意図せず男女のあり方や男性優位の価値観が身についてしまうことについて、学校が自覚的になることが必要だと考える。これまで当たり前としてきた男女別名簿や男女別の制服、それに男女別の校則などを、ジェンダー平等の視点、あるいは多様な性の視点から見直してほしい。」
幼い子どもは、性別の概念があいまいです。固定概念や先入観がないので、自分の好きなものを自由に選べる時期です。しかし、この時期に周囲の大人が「男らしさ」や「女らしさ」を押し付けてしまうと、子どもはジェンダー差があることを自然と受け入れてしまいます。だからこそ、幼い子どもにはジェンダー平等を意識した声がけを行い、子どもが自分らしさを尊重できる環境づくりが大切になってきます。
女性の社会進出は当然、管理職や政治家をもっと増やすべきです。そのためには社会構造を変えなければなりません。それを変えることができるのは教育だと思います。
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