2023年7月2日日曜日

花だより 回復力・復元力・逆境力 ヤブカンゾウ エゾキスゲ

 

  
“子どももストレスを感じている”
 子どもにだってストレスはあります。ストレスが高じれば心身にいろいろな「異常」も現れます。生きることはストレスと戦うことでもあるのですが、戦う力も「心の強さ」になります。心の弱い子は、ちょっとしたストレスにも悲鳴を上げてしまいます。「がまん」できる子は、このストレスと戦う力を持っています。
 逆に考えれば、ストレスは人の心を強くするのに必要なものなのです。暑さ寒さもストレスです。それらと戦う、すなわち、「がまんする」ことはストレス耐性を強くし、心を強くしてくれます。
 「がまん」というのは、たとえて言えば輪ゴムの延びる力のようなものです。輪ゴムを引っ張る力がストレスで、延びていくことががまんすることです。でも、いつか限界がやってきます。輪ゴムはプツンと切れてしまいます。その状態が「うつ」とか「心身症」などになります。
 心の強い子というのは、この引っ張られる力に耐えられる子なのです。しかし、「がまんしなさい」とか「がんばれ」と口で言うだけではダメです。根性論だけでは乗り切れません。どうしたら、「心の強い子」に育つのか、すぐにダメ!と言ってはいけません。結果に対してだけ褒めるのはよくありません。接する時間よりも接する濃さが重要です。心の強い子に育てるには、忍耐強いだけでなく、倒れてもまた起き上がる回復力、復元力、逆境力を鍛えることです。
                 多胡 輝(心理学者)「心の強い子を育てる」より 


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