秋分の日をはさんで前後3日間がお彼岸です。どこの家庭でも仏壇には亡くなられた方の好物やおはぎなどたくさんのお供え物があがります。ところがそのお宅には、薄く切られたリンゴが2切れしかのっていないのです。おばあちゃんに聞くと、りんごは亡くなったおじいちゃんの好物でした。歳をとって歯が弱くなってからは、堅いりんごは食べづらく、いつも食べやすいように薄く切っていたのだと言うのです。生前と同じくりんごを食べやすいように薄く切って、「さあ、召し上がれ」と言わんばかりに爪楊枝をさしてお供えしてあるのです。
豪華なお供えがたくさん並べられていてもラップにくるんだままのお宅が多い中、質素ではあるが亡くなったおじいちゃんを偲ぶおばあちゃんの優しい気遣いを見て取りました。これが本当の供養なのです。
学習状況調査の質問紙の結果で、地域の行事に関心がない子が多いことが分かりました。これは子どもの問題ではなく、大人も昔ながらの季節の行事をおろそかにしてきているからではないでしょうか。
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