2024年3月31日日曜日

花だより 先輩教師の気配りに学ぶ ソメイヨシノ

 


 さすがS先生! 引き継ぎに来た中学校の特別支援担当の先生を校長室に連れて来て紹介してくれました。当たり前のことですが、こういうことが学校現場では、なかなかできていません。
 木目澤教育長は、真っ先に職員室に入り、先生方に声をかけてから校長室に来ます。帰りも同じです。必ず職員室に出向き、挨拶をしてから帰られます。玄関がオートロックになっている時代です。出入りの業者さんも、校長室に来て必ず「よろしくお願いします。」と挨拶をします。学校だけでなく、会社回りをしている外交の方にとっては常識的なことですが、教員が他の学校に行ったときは、どうでしょうか?
 他の学校の先生が、わざわざ校長室に来て用件を言うのは億劫なものです。そんなとき、その学校の先生が気をきかせて、校長に取り次いでくれたらありがたいと思うはずです。普段から、気配りのできているS先生らしいさりげない心配りに感心しました。皆さんも見習ってください。S先生は3月で退職されます。

2024年3月30日土曜日

花だより 久しぶりの送別会 と蕗の薹

 

   
       コロナも落ち着き、宴会が解禁になってやっと送別会ができるようになりました。
「会うは別れの始まり」 人と人の付き合いの始まりであるのに、実はそれが別れという正反対の出来事の始まりにもなっている。人生の無常や儚さを説いたものです。
 だからこそ、人との出会いは財産になっていくこともあるので、その人と過ごす時間を大切にしなければならないという意味もあります。
「心機一転」 新しい場所で力を発揮することを誓う。昇進や昇格が決まったり、人事異動や転職など、送別される人が挨拶でよく使う言葉です。
 送別される人だけではありません。4月から新年度も迎え、明るい気持ちに切り替えてやり直す。心の働きや気持ちをがらりと変わることを意味しています。残る者も一度リセットすることが必要です。
 久しぶりの送別会に参加して、3月末は、そんな時期だと思いました。
  

 

2024年3月29日金曜日

花だより 「有終完美」役職定年 カタクリ

 


「有終完美」は、終わりを全うし、立派な成果をあげることを意味します。「有」は最期まできちんとやり遂げるという意味で、その出典は中国最古の詩集「詩経」です。
 同じような四字熟語で「有終之美」は、しめくくりを美しくするという意味で、最後までみごとにやりぬき、すばらしい成果を上げることです。 
 「有終完美」を校長退職の年に書いて、校長室に掲げました。今思えば、意気込みはそうだったとしても、美しく締めくくることができるはずがありません。とんでもないことをしたものだと赤面します。
 当町の教育長が勇退することになり、過日、囲む会が開催されました。横断幕に書く言葉に「有終完美」を選びました。囲む会に相応しい言葉だと思いました。周りが言う言葉で、自ら語る言葉ではないように改めて思いました。
 この3月で60歳を迎える校長先生は、役職定年で定年が延長されますが、校長職に留まることができません。新聞で教職員の人事異動を見ていた妻が、「ちょっと、校長先生なのに一般教員人事に載っているけど、何かあったの?」と驚いていました。一般の人は、そう思うに違いありません。校長先生は、ますます「有終完美」は、使えなくなります。


2024年3月28日木曜日

花だより 「會古通今」恩師南部 昇氏 チューリップ

 


   
「會古通今」
 大学では日本史を専攻し、指導教官は古代史の南部 昇先生でした。当時先生は28歳、“北大から短期間限定で派遣されてきた足掛けの生意気な先生”というイメージで学生は見ていました。しかし、指導は厳しく、着任早々、日本書紀や続日本紀などの購読会が週に2度有り、その都度レポートの提出を課せられました。おかげで大学時代が人生の中で一番机の前に座っている時間が長かったかもしれません。先生はその後北大に戻られて教授になりました。管理職になったとき、先生からお手紙をいただきました。
 “今の管理職は大変だ。上にも下にも、横にも斜めにも気を遣わなければならない。上だけに気を遣う人は楽だが、牧野はそうゆうタイプじゃないから…”とありました。
 ちょうど様々な課題を抱え悩んでいるときでしたので、この言葉に勇気づけられましたし、反面、下や斜めにもきちんと気を配っていただろうかと反省もしました。いくつになっても先生は先生。教え子のことをよく観ているものだ。と感心させられました。
 つい先日、大学の後輩から、南部先生が喜寿を迎えられたので囲む会をするという案内が届きました。
「會古通今」若松小学校の校長室に掲げてあります。「古に倣えば今に通じる」という意味です。日本史を専攻し、南部先生からはモノの見方を教わりました。

2024年3月26日火曜日

花だより 望ましい管理職像 ヒヤシンス

 


 アメリカの望ましい管理職像(アメリカ キャンベラプログラム)
1 個人的資質
1)身体の健康 外見、顔つき
(2)精神の健康 プレッシャーの下での反応 批判に対する敏感性 ストレスの下での判断
(3)声 質(説得力)
(4)道徳観念
(5)勤勉さと熱心さ
(6)ユーモアのセンス 敗北を愛想よく認める能力 他人の感情を認めること
(7)判断と常識
(8)公正さ 口論を仲裁する能力
  
 大正5年に示された校長像(校長五訓)は、①明晰なる判断 ②豊富な学力 ③燃ゆるが如き同情 ④信頼すべき統率の才 ⑤確固たる不動の胆力と精神面が重視されていますが、アメリカでは、個人的資質として、①身体の健康、外見、顔つき ③声質(説得力) ⑥ユーモアのセンス(敗北を愛想よく認める能力、他人の感情を認めること)  ⑧公正さ(口論を仲裁する能力)となっているところが日本と違うところです。新しく校長先生になられた方、参考にしてみてください。

2024年3月25日月曜日

花だより 今どきの卒業ソング レンギョウ

                                      
~今どきの卒業ソング~
 卒業式での校長の式辞など覚えていないでしょうが、みんなで合唱した歌は覚えているものです。
 1位 レミオロメン 「3月9日」
  3月の風邪に思いを乗せて 桜のつぼみは春へと続きます~
 2位 いきものがかり 「YELL」
  サヨナラはかなしい言葉じゃない それぞれの夢へと僕らをつなぐ~
 3位 合唱曲 「旅たちの日に」
  いま 別れのとき 飛び立とう 未来を信じて~
 4位 EXILE 「道」 5位 コブクロ 「桜」
 *正直3位の「旅たちに日」以外は知りません。
 ~50代の卒業ソング~
 1位「贈る言葉」 2位「仰げば尊し」 3位「卒業」 4位「蛍の光」 5位「卒業写真」
 60代でも納得です。 
 *昭和歌謡がいま注目されている
 《昭和歌謡の特徴》
 ・歌詞が短く、わかりやすい
 ・地名が多く盛り込まれており、情景描写がリアル
 ・歌詞やメッセージに共感できる
 ・天才的な比喩表現がちりばめられている
 ・きれいなメロディライン
 ・アーティストの歌唱力や存在感が刺さってくる
 ちょっと前まで、カラオケで昭和の曲を歌うとZ世代から「えっ、何この歌、知らない。おじさんくさ!」と言われましたが、今は「イケてる」と言われるのでしょうか?




2024年3月24日日曜日

花だより 校長室とクレーム処理 ムスカリ

 

 校長室とクレーム処理
 「校長(責任者)を呼べ!」と学校に怒鳴りこんでくることがあります。それに対応するのが校長で、対応する場所は校長室です。
 学校に否があるときは、謝罪しますが、冷静になって話し合えば、ほとんどの方は分かってくれます。相手が若い先生(特に女性)だと舐めてかかってきます。玄関での立ち話だと興奮したままです。そんなときは「校長がお話を聞きますので、校長室へどうぞ!」と言っうことです。校長室は、そのためにも常に整理整頓がなされていなければならないし、応接セットがあって、威厳を保つためにも校舎の中では少し豪華に造られています。
 「校長室にどうぞ」というと「おれ、校長室は苦手なんだよな、悪いことをして叱られた思い出しかないから…。」と言った人がいました。
 校長室は「お得意様サロン」です。

2024年3月23日土曜日

花だより 新しい学校の創造 バイモ

 


 新しい学校の創造
 働き方改革が進み、新しい教育課程の編成に大きく舵を切ろうとしています。それを支えるのは教師です。教師の「教師力」が今問われています。結局のところ、義務教育の在り方を支えているのは教師であり、「教師こそ原動力」なのです。しかし、現実には「何でも学校主義」は、教師の肩に全てかかり、その職務の範囲、量、責任の重さ等に青色吐息という状況です。確かに、新しい時代の義務教育の未来を背負っていくには、その質の向上は不可欠であり、教師自身が努力しなければならないことです。また他方で、この教師の現状、暗雲をどう取り払うかにもう一つの大きな課題があると思うのです。その課題解決のために英断を下し働き改革を推進しています。しかし、働き方改革をして楽になるのではありません。
 「教育は人なり」と言われるように、どんなに時代は変わっても、教師の人間性が子どもに強い影響力を与え、教育効果に大きくかかわることは、誰もが認めるところです。従って、私たちの責任とは、教育に携わる者として教職の重要性を十分認識し、雑務を減らしてできた時間を自ら進んで研究と修養に励むことです。



2024年3月22日金曜日

花だより 「心の強い子」は成績も伸びる 福寿草

 

 
 ~自分の道を切り開く~
 子どもの心を強くするとは、挫折しても負けない気持ちの強さを育てるということです。
 周囲の安易な空気に流されない心を育てるということです。自分の行くべき方向が見つかったら、迷うことなくその道を進むことです。
 そういうへこたれない子だけが、いつか自分の夢を手繰りよせます。
 心の強さとは、そういうものだと思います。人間は打たれ強くなくてもいいのです。打たれ弱かったら、その弱さをカバーする方法を自分で見出せばいいのです。
 とても素晴らしい才能を持ちながら、がまんしてそれを育てることをしないで、安易な方向に流れてしまって結局芽を出せなかった人は数知れません。
 がまん力のない人は、せっかくのチャンスを生かすことができません。そういう子にならないように、日常生活の中でがまん力を育て、心の強さを育むようにしてください。がまん力、そして、心の強さは、親が子どもに与えることのできる素晴らしい贈り物なのです。是非、お子さんをがまん力のある、そして、心の強い子に育ててください。その子の未来は滔々(とうとう)と開けていくはずです。
 大谷翔平選手は、まさに心の強い人だと思います。
                「心の強い子」は成績も伸びる 多胡 輝著より(牧野要約)

2024年3月21日木曜日

花だより KODOMO俳句大賞 レンギョウ 蕗の薹

 


  第4回「KODOMO俳句大賞」が3月30日(春分の日)に読売新聞に掲載
【大賞作品】「くさもきもすずしくなあれみずてっぽう」
「草も木も涼しくなあれ水鉄砲」ではなく、すべてひらがなというところに、作者は小学校1年生かな?と思わせます。
 ~「すずしくなるよ」ではなく、「すずしくなあれ」と積極的に自然にかかわっていく表現に勢いがある。そこが秀句かそうでないかを決める。なぜ5・7・5なのか、大昔の人が神様にお祈りをするとき、普段と違う不思議なリズムで言えば言葉に力が宿り、願いが届くと考えたと言われています。大賞のこの句は、神様にお願いしているような、俳句や短歌と呼ばれる昔の呪文に近い言葉で作ってくれたところが、すごく良かったところです。~
とは選者の講評です。
 テレビ番組「プレバト」で俳句ブームに火が付きました。リズム感のある短い文で表現し、読み手に情景や心情を想像させる。日本人的感性の日本独特の文学です。
 今と昔(昭和)の流行歌の歌詞の違いは、言葉の数だそうです。今の歌詞は、昔の1.5倍に増えています。昔は直接表現は避け、行間にある情感を想像させていました。確かに名曲として歌い継がれている曲を、今に改めて聞くと、そうだったのかと思うことがあります。
 そこで一句、卒園式の子どもを見て詠んでみました。
 「卒園の初ワンピースすそ揺らす」 

2024年3月20日水曜日

花だより 面倒だからする スミレ

 

  面倒だからする
 日常生活においては、「面倒だからする」ということを大事にしています。例えば、玄関で履物をそろえるか、そろえないか。そろえるのは面倒。だからこそするのです。面倒だと思ったときに、一呼吸置いて「どちらがよいか」を選ぶ。「これがより善く生きる力」につながります。
 保護者の方には、「今」子どもを喜ばせることばかりに目を向けるのではなく、「将来」の幸せにつながる価値観を伝えることを大事にしていただきたい。子どもの価値観を伝えるのに言葉はいりません。ご自身が誠実に努力して生きる姿を見せることです。私も時に、学生に「シスターは私たちにおっしゃることを実践されていますか」と問われたら、「努力していますよ。」と答えます。一生の努力かもしれませんが、続けていくつもりです。
 「置かれた場所で咲きなさい」 渡辺 和子(ノートルダム清心学園理事長)著より(牧野要約) 

2024年3月19日火曜日

花だより 人事の話 フキノトウ

 


人事異動の話 
 『徒然なるままに』 己の思った通りになど 出来る訳が無く…
                      元北見市教育委員会 教育長 佐藤宣秀
 毎年この時期になると人事のことを書いているような気がします。問答無用の異動ですから、なかなか…。でも「子どもの居るところが私の居場所!」「何処でも行きますよ!」と話してくれる先生に出会うと、何とも嬉しく感じてしまう私なのです。
 それぞれに家庭の事情はあるでしょうが、自分ばかり陽の当たる場所だけを動けることはないと思うことも、公務員、サラリーマンとしての心得のイロハだと思います。
 我々は皆、自分の設計書通りの人生行路を歩める訳でも無く、その時々の与えられた状況の中で「最適解」を求めて、選択・判断していく…その積み重ねだと思っています。どんな仕事でも己の思った通りなど出来る訳が無く、いろいろ制約の中で自分を見出していくものなのです。
 *教員の人事と一般社会の人事は、違うことを理解すべきです。
  

2024年3月18日月曜日

花だより 「しつけ」をきちんとすると所得が増える デイジー

 

 「しつけ」で所得が増える
    コロンビア大学の有名な実験 「非認知能力 マシュマロ・テスト」
 4才児を対象に、マシュマロを食べるのを我慢する自制心を測る調査をしました。
 追跡調査の結果、4歳のときに自制心が働いた子どもは、そうでない子どもと比べて大学適性試験のスコアが高くなるという結果が出ました。さらに将来の賃金にも影響するという調査結果があります。
 自制心がある人は、感情的になりにくく冷静に物事を見つめられます。例えば、節約生活をしようとすると、出費を抑えるべきポイントとお金を使うべきポイントを的確に見極め、確実に目標を達成します。また、目標を形にしていく姿勢は、プライベートはもちろん仕事や人間関係にも表れます。
 日本における研究でも、幼少期の家庭環境をサポートし、十分な教育機会を与える政策は効果があるといわれています。自制心を育てる生徒指導は、子どもの将来にまで影響するのです。全国の男女約1万6千人を対象にした別の調査では、「うそをついてはいけない。」などの基本的なしつけを受けた人は、所得が多くなるという結果が出ています。
 株価が上がり、投資をして資産を増やそうとする人が多くなりました。しかし、基本は自分で働いてお金を稼ぐことです。
 

2024年3月17日日曜日

花だより 人に対する免疫力を家庭でつくる ユキヤナギ

 


 
 家族が崩壊し、人間関係がどんどん薄くなってます。家庭が楽しくないとスマホに逃避している子どもが多くいます。こうした子どもたちを家庭に引き戻さなければなりません。
 人に対する免疫力を家庭でつくる 
 それには、とにかく家族が一緒に時間を過ごすことです。もし子どもがスマホを持っていたら、電源を切らせましょう。もちろん親のスマホもです。映画館やコンサート会場では、スマホの電源を切るようにアナウンスされます。家族が顔を合わせているときも同じです。ふだんあまり子どもと話をしないお父さんは、「話題が見つからない。」と心配するかもしれませんが、続けていれば話題はつぎつぎ出てきます。子どもは未来からの預かりものです。教育の第一の責任者は親です。
 愛情いっぱいに育てられた子どもは、
 ◎自己肯定感が高い
 ◎物事を前向きに考える
 ◎チャレンジ精神が旺盛
   ◎素直で明るい
 ◎穏やかな性格で友だちの嫌がることをしない
 ◎愛されて育った子は、成長が早い。
 *親にかまってもらえない子どもには、反対の特徴が見られるそうです。

2024年3月16日土曜日

花だより 子どもに通帳を見せる 草木瓜 ハルリンドウ

 

 子どもが育つ!簡単で大切な50の方法  
                ジャン・ダーガッツ 著 

 ・・・お金について学ばせる・・・
 銀行の通帳を見せることによって、子どもは自分のお金が管理できるという自信を持ちます。驚くのは、自分のお金の収支を合わせることのできない大人があまりにも多いということです。そうならないように、子どもにはお金の収支を合わせる技術を教えましょう。
 自分で稼いだお金とお小遣いを合わせて、その何割を貯金に回すかを子どもと相談していっしょに決定しましょう。子どもを銀行に連れて行って基本的な取引の様子を観察させ、金融用語に親しむように指導することが重要です。ただし、子どもからお金を借りてはいけません。親が返済できなかったり忘れたりした場合、子どもはそれを簡単には許してはくれません。
 お金を稼ぎ、貯め、管理することによって生まれる自信を子どもに持たせましょう。子どもにはお金に関する決定をさせ、金融の手続きを学ぶ機会を与えることが重要です。子どもは「お父さんとお母さんはぼく(わたし)のことをよくかんがえてくれているからこそ、将来、自立するときのために準備をするのを手伝ってくれている。」という思いを抱いて成長することができます。(牧野要約)
 日経平均株価が史上最高を更新、この勢いを見て、貯蓄するより投資する方が有利、将来の年金も不安だと新NISAで投資デビューする若者が増えています。
  ドラマ『水戸黄門』「越後屋、お前も悪もよ~」
「金儲けは悪」清貧こそが人間のあるべき姿~これまでの日本の教育(金儲けは悪という刷り込み)に問題があったかもしれません。

2024年3月15日金曜日

花だより 人との関わりをやっかいだと思わない クロッカス

 

 職場で学校で地域社会で、誰も皆他人と関わりながら生きている。
人間である以上、中には気の合わない人、苦手な人もいて、ときにはそうした人とも一緒に作業をしたり、気乗りしない行事や付き合う場に出なければならないときもある。
それは少なからず憂鬱で面倒なことであろう。
しかし、どんなに煩わしくても、他人との関わりを避けることはできない。
それは嫌で仕方ないというのでは、毎日が苦痛になるばかりである。
どうせ避けられないのなら、それをむしろ楽しみに変えるように切り替えるべきだろう。
いろいろな人と出会い、人間関係を結んで、さまざまに関わり合いつつ日々を送る。
これこそ生きている証だと、積極的に受け止めて関わっていこう。
そうすれば鬱陶しいと思っていたことが、案外そうでもなくなり、意外と面白いことに気づいたりする。新たに何かが見えてくるに違いない。
一度切りしかない人生、この日、この時である。
「嫌だ、厄介だ。」と自ら心を暗くしていては、あまりにも勿体ない。
 「潮見小学校の校長室の本棚を整理中に見つけた本から」というメモを見つけた。残念ながら本の題名、作者など記憶にない。何か思うところがあって、この文章に目が止まったのだろう。

2024年3月14日木曜日

花だより たすけあう家族(2年生の道徳の授業) 水仙(スイセン)

 

 2年生の学級で「たすけあう家族」(道徳)という授業が行われました。
授業のねらいは、◎家族には様々な形があることを知る。◎家庭内における家族の協力を知る。◎自分でできることは進んでやろうとする心を育てる。
 「家族にしてもらってうれしいことベスト5」をクイズ形式で発表しました。「何かを買ってくれる。」は3位にランキングされていました。1位は「ご飯を作ってくれる。」、2位は「洗濯をしてくれる。」4位は「掃除をしてくれる。」5位は「おこづかいをくれる。」でした。
 反対に子どもから家族へ「してあげていること」は、〇料理の手伝い、〇米とぎ、〇茶わんあらい、〇風呂そうじ、〇洗濯物をたたむなどがありました。“2年生がこんなことまでするのか?”と感心しました。立派な2年生です。何かをするだけでなく、「勉強をしっかりする」とか、「元気に学校に通う」というのも家族にとって「とてもうれしいこと」という意見も出ました。
「どういう人を家族というのでしょうか?」という問いに、「いっしょに暮らしてくれる人」と答えた子がいました。「いっしょに暮らしている人」ではなく、“くれる人”と言ったところに、すでに家族への感謝の気持ちが込められているように思いました。家族の大切さを改めて知ることができる授業でした。子どもたちは、家族を大切に思い、これまで以上にお手伝いをたくさんしてくれると思います。

2024年3月13日水曜日

花だより 学校文集と「書くこと」について 福寿草

 



 
 正岡子規といえば、~柿食えば 鐘がなるなり 法隆寺~の俳句が有名です。写生俳句、写生文を提唱し、近代文学に大きな影響を及ぼしましたが、心半ばで病没。享年34才でした。結核を患い、「俺には時間がない。」と夢中になって俳句や短歌を書きつづりました。
 作家さんに憧れますが、「文を書くのが好きだ。」という人はどれだけいるでしょうか?私も作文嫌いな一人ですが「筆無精は、一生の損」ということわざがあるように、私もこの歳になって、そのことを痛感しています。
 子どもを作文ぎらいにしてしまうのは大人です。子どもは、自分の書いた作文を見せるのをいやがります。「へたくそ」と、骨を折って、せっかく書いた作文にケチをつけられたら、だれだって作文嫌いになってしまいます。子どもは、自分の作文の「愛読者」を発見すると作文好きになります。その「愛読者」は最低三人です。お父さん、お母さん、そして、先生と。もう一人、それは作者本人です。自分の作文をもっとも愛読するのは、作者自身だからです。ただし、褒めてやらなければ、自分の作品を大事にしません。作文好きにさせるのは、先生よりも寛大なお父さんとお母さんです。
 この時期になると、どの学校でも文集が作られます。文集が届いたら、まず褒めてください。一行でもいいです。「ここよく書けたね」と、その褒め方一つで子どもの作文嫌いがなおります。       

2024年3月12日火曜日

花だより かめはめ波 しだれ桜

 

 娘のベビーダンスには『Drスランプ』の絵が描かれてあった。学級通信の題を『ドラゴンボール』にして、7つの目標を掲げたこともあった。「YOUは何しに日本へ」テレビ東京の番組がある。日本のアニメに憧れて日本を訪れる外国人が多い。その中でも「好きなキャラクターは?」と聞かれて‘’かめはめ波‘’を真似するYOUがいる。ドラゴンボールは、世界中にファンがいる。「いつかはスーパーサイヤ人になる」と言っていた男子がたくさんいた。
 孫悟空は、次々に登場する強敵に立ち向かうために修行するのだが、『巨人の星』の星飛雄馬のような悲壮感はなく実に明るい、「鬼滅の刃」の炭次郎にも似ているところがあるが、血が噴き出るような描写はない。
 苦労して集めた7つのドラゴンボール、シェンロンが登場して、最初に願いを叶えてもらったものは「ギャルのパンツ」だった。作者:鳥山明氏は天才である。
 世界が鳥山明氏の訃報に悲しんだ。68歳だった。明石家さんまさん、所ジョージさん、松山千春さん、野球界では江川卓さん、相撲界では亡くなった千代の富士さんが1955年生まれの同級生である。恥ずかしながら愚職も同じ歳です。

2024年3月11日月曜日

花だより 「清美」学校経営の柱 ムラサキハナナ

 



「清美」の徹底
(1)校舎内外を常に整え、清潔で美しい学校環境の維持に努める。 
 ①校舎内外を花で埋めつくす。
 ②教室や廊下の床をピカピカにみがく
 ③教室の隅々、机の上、机の中は常時清潔にしておく。
 ④トイレはいつも清潔にしておく。
 ⑤掃除用具は、いつもあるべきところにきちんと置かれている。
 ⑥常に校舎、校地の清美に心くばりができ、整備された状態を維持するように努める。
 この「清美」は、美幌小学校の35年前の学校経営計画(校長の経営方針)の柱になっていました。今の学校教育に必要なことだと思います。参考にしてください。
 サッカーワールドカップで日本人サポーターが試合後にゴミ拾いする様子を海外メディアが素晴らしい行動と称賛しました。反面、「清掃員の仕事を奪うな!」という声もあったとか、「掃除」をポジィティブに評価する動きがある一方で、「学校教育における掃除は不要ではないか」「掃除にかける時間は無駄」「疲れて勉強がおろそかになる。なぜ子どもに労働させるのか」「掃除は不潔」。そんなふうに学校に申し出る人もいるとか?
 大谷翔平選手は、夢を実現するためには、運が必要、その運を高めるために高校時代からゴミ拾いや部屋の掃除を率先してやっていました。掃除を通した「気づき」や「感謝」が、自分を本当に強くすることを実感していたのです。
 大谷選手の活躍で「掃除不要論」は無くなるでしょう!

2024年3月10日日曜日

花だより 保護者への電話 辛夷(こぶし)

 

 
 保護者へのトラブル含みの電話連絡を自宅に帰ってからしようとした若い保育士に、副園長が引き留めて言いました。「ここで電話してから帰りなさい。何かあったら(揉めたら)すぐに電話を代わるから。」
 不思議なことに、こう言ってあげると電話は代わることはなく、揉めることもありませんでした。何かあっても副園長の後ろ盾があると思うと、落ち着いて保護者に対応することができたのです。もし、自宅で一人電話をかけていたらどうなっていたかわかりません。 
 保護者対応の難しさは、それぞれの立場や考え、気持ちがあるという点です。相手の気持ちに寄り添い、意見を受け止めて、丁寧な対応に心がけることが、保護者対応のコツです。しかし、若い先生は経験が浅く、保護者対応に悩むものです。そんなときは、先輩保育士に相談し、共有することです。どの保育士に相談しても同じ対応をされるとなれば、保護者も納得するはずです。大切なのは「心のこもった対応」です。

2024年3月9日土曜日

花だより 耳順(60歳)から従心(70歳) 紅梅

 


 
 耳順(じじゅん)とは、[論語為政「六十而耳順」](修養ますます進み、聞く所、理にかなえば何らの障害なく理解しうる意) 60歳の異称です。
 人生の区切りとなるような年齢の呼び名にはいろいろありますが、論語為政篇から生まれたこの耳順もその一つです。この言葉は、孔子が自分の人生を振り返って、区切りとなった年齢での進境を語った言葉から出たものです。
 「為政篇」のこの言葉は、
  吾十有五にして学に志し (志学 しがく)
  三十にして立つ (而立 じりつ)
  四十にして惑はず (不惑 ふわく)
  五十にして天命を知る (知命 ちめい)
  六十にして耳順ひ (耳順 じじゅん)
  七十にして心の欲する所に従ひて矩(のり)を踰(こ)えず(従心 じゅうしん)

 耳順は「六十歳では、人の言うことを逆らわず素直に聴けるようになった」と言う意味です。人の言葉は助言にせよ諌言にせよ、なかなか素直に聞けないものです。その理由は相手との人間関係であったり、自ら恃(たの)むところが強過ぎるためだったりといろいろありますが、人の言葉を言葉の意味のままに理解するのは意外に難しいものです。孔子にして60歳になってようやく、その境地に到達したと語っています。
 現在は当時に比べて寿命も延びています。耳にする情報の量も当時と比べてはるかに多くなってきていますから、耳順の心境に到達するのは60歳よりもっと遅くなっている気はします。60歳で耳順の境地になれなくとも、60歳にして耳順の境地を目指そうと決意するくらいでも充分かもしれません。
 70歳が間近に迫ってきました。70は「従心」です。「自分の思うがままに行動しても、人の道を踏み外すことはない」孔子の最終境地です。まだ「耳順」にも至っていません。

2024年3月8日金曜日

花だより 高学年の褒め方は低学年とは違う キランソウ

 


 進級応援 ~ベネッセの学び応援より~
 新学年での「やる気」を引き出すヒケツは、家庭での「進級前の準備」にあります。
◇見直す 「やる気」を伸ばし、「自ら学ぶ姿勢」を育む 声かけ&ほめかたのコツ
 最近、子どもを褒めても「あまり伝わっていない」と感じることはあります。
 高学年の「自分から学ぶ姿勢」を育む褒め方は、低学年とは違います。
 思春期や反抗期を迎える時期は、子どもが大きく成長するときです。家庭での子どもの様子や反応を見ながら、保護者の褒め方や声かけを見直していくことが、高学年の子どもの「やる気」を引き出すうえで、とても大切です。
◎テストの点数など「結果」だけ見て褒めない
 高学年では、子どもの努力や行動に着目する。結果だけで判断すると「よく見ていない」「できたからほめられた、できないとダメだ」と感じるものです。テストでは、見直しができるようになったことをほめるなど、子どもの成長や変化に着目して声かけすることが大事です。
◎「やればできる」と上から目線で褒めない
 子どもの気持ちに共感し、喜びの感想を伝える。子どもに対して、つい「上から目線」な言い方になっていることがあります。こうした言い方に反発しやすいのが高学年、子どもの「できた」「うれしい!」という気持ちに共感し、率直な感想を伝えることです。
何度もほめたり、同じことをしつこく言わない
 一度伝えるだけでOK。子どもの「やる気」を大切にする。
 同じことを何度もほめられたり、注意されたりすると、「うっとおしい」などと感じることもあります。理解力が伸びてきている今からの時期は、子どもの「やる気」を信じて、自主性に任せることも大切です。

2024年3月7日木曜日

花だより 喜びの種をまく 無財の七施 パンジー

 

「喜びの種をまく」
  心遣いが種まき 耳は聞いて喜ぶ  目は見て喜ぶ  口は人をほめて喜ばせ
  手足は 働きによって 傍々を楽にさせて 喜ばす
  喜びの種は 喜びの実となって 我が身に返ってくる
  自分が消極的であれば 逆境を招く 
  自分が明るく積極的であれば 順境は向こうからやってくる

「喜びの種をまく」は、株式会社ダスキンの経営理念やスローガンです。ダスキンは、利益を追求するだけでなく、地域の人々と喜びを分かち合い、物も心も豊かな暮らしに貢献することを経営理念としています。また、ダスキンは「喜びのタネまき新聞」というコミュニケーション紙を発行しており、サブタイトルは「読む人の幸せを心に願う」です。

 仏法に「無財の七施」という教えがあります。
 財産が無くても誰でも七つの施しができる、
 喜びの種をまくことができるという教えです。
『雑宝藏経』は、「仏説きたもうに七種施あり。財物を損せずして大果報を得ん」
として、七つの方法を示しています。
 1は「眼施」──やさしいまなざし
 2は「和顔悦色施」──慈愛に溢れた笑顔で人に接する。
 3は「言辞施」──あたたかい言葉
 4は「身施」──自分の身体を使って人のために奉仕する。
 5は「心施」──思いやりの心を持つ。
 6は「床坐施」──自分の席を譲る。
 7は「房舎施」──宿を貸す。
  大きなことでなくともいい。人は日常のささやかな行いによって喜びの種をまき、
 花を咲かせることができると釈迦は教えています。
 自らのあり方を調えよ、という教えでもあります。


2024年3月6日水曜日

花だより 異年齢集団のメリット 辛夷(コブシ)

 




 年上・年下の友だちと遊ぶことは、とても大切なことです。歳の違う集団の中で、子どもたちは人間関係についてたくさんのことを学びます。年少の子はルールを守ることや我慢することの大切さなどを身に付け、年長の子は思いやりの心や集団をリードしたりする責任感を養っていきます。
 身近な地域のボランティア・スポーツ・文化活動・青少年団体の活動などは、それぞれ年の違う集団の中で子供たちが切磋琢磨する貴重な機会を提供しています。
 親はその大切さを知り、子どもたちを積極的に参加させることです。
 ≪異年齢集団のメリット≫
1 他者を尊重する心を養うことができる。
2 異なる年齢の子どもと接することでお互いが学べる。
3 友だちの幅が広がる。
4 クラスの状態が安定する。
5 子どもたちの成長差が目立ちにくくなる。
6 年下の子が年上を目標に、年上の子が年下に優しく接するなど社会性や協調性をより育むことができる。
7 年長児が年少児をお世話したり、手助けをしたりすることで相手を思いやる気持ちを養うことにつながる。
8 年上の子どもは年下の子どものお世話を通して、年上としての自覚が芽生え最後までやり遂げようとする責任感が育つ。
9 年上の子どもの場合、年下にさまざまなことを教えることによって、思いやりの気持ちを育むことができます。
10 年下のお手本になることで、自分に自信を持つことができるようになる。

2024年3月5日火曜日

花だより 七福神めぐり キブシ

 

 ◇◇◇心の向きを変えてみる◇◇◇
 どんなに文明が進歩しても、病気をはじめ、家庭の不和、仕事上のトラブル・・・と、悩みの種はつきません。そうした状態になったとき、とかく私たちは不運を嘆き、相手を責め、周囲を恨んだりしがちなものです。しかし、何かのせいにしている間は、本当の意味で問題が解決することはありません。むしろ自分の心の向きを変えてみることで、解決へと動き出すことを知るべきです。
 これまでの心遣いを振り返り、切り替えることで、困難を却って運命を開くチャンスにすることだってできます。その第一歩は、自分中心の見方をしてこなかったかと反省することから始まります。
 ◇◇◇耐える力を身につける◇◇◇
 甘やかされ、わがままいっぱいに育った子どもは、何か思い通りにならないことがあると、たちまちパニック状態になります。しかし、世の中は一歩家の外に出ると、むしろ思い通りにならないのが当たり前です。
 誰しも学校、地域、職場と、世間の仕組みや周囲の人々と折り合いをつけながら人間的に成長していくものでしょう。
 家庭は子どもを育み、守ると共に、社会に適応できるように準備する場でもあります。そして、そのために欠かせないのが、耐える力をつけてやることです。
 豊かな時代だからこそ、我慢することを覚えさせる必要があります。それが自分をコントロールする第一歩です。
 子どもに言う前に、まず大人が慎む姿勢を示さなければなりません。毎日の生活に追われ、大事なことを忘れがちです。自分のことしか考えられなくなり、相手のことを推しはかる奥ゆかしさとか謙虚さを思い出させてくれる言葉です。言われるとなるほどと思うことがたくさんあります。
                ~淡路島七福神めぐり 養老人 宝生寺~

2024年3月4日月曜日

花だより 特支の教育実習 白梅

 



 「養護学校2種」(昔の話)免許を取るために2週間の教育実習経験があります。重度の障がいを持つ児童が通う学校でした。
 最終日に「ああ~、これで終わった。大変だったけど、いい勉強になった。」と実習生同士で話していると、指導教官が「君たちは、今日で終わりだけれど、親は一生この子たちと共に生きていくんだ。この子たちが、この教室にいるときだけが、親がホッとする時間なんだ。君たちには、そんな親の気持ち、分からないだろう。」と話されたのです。この言葉は、今でも覚えています。
 子どもはどの子も敏感です。自分が担任の先生から好かれていないと思っていたら、そこに教育は成り立ちません。子どもは、好きな人や尊敬する人からしか学ぼうとしないからです。つまり、“信頼されている”“よさを認めてくれている”“自分の存在を見ていてくれる”という心がなければ教育は成立しないのです。それは親も同じで、特別支援教育も同じです。  
 特別支援教育を担当する教員には、正しい認識とスキルアップ(適切な指導法を身に付ける)が臨まれていますが、根底にある「信頼関係づくり」をまず大切にしなければなりません。「信頼」は「共感」することから始まります。

2024年3月3日日曜日

花だより 児童画コンクール優秀賞 ムラサキケマン

 

 「支援」の仕方には、指導する、指示する、叱る、褒める、見守る、一緒にやる、などいろいろあります。その子の状況によって使い分けることが必要です。
 特支の子とかぼちゃの絵を描きました。「ここは、もっと大きく、色は黄色だけじゃないよ、…」など、一緒に丁寧に細かく描きました。上手に描けたので児童画コンクールに応募すると優秀賞を受賞しました、その子も親もとても喜んで、それからその子は絵を描くことが好きになりました。
 周りの子が、「先生と一緒に描いてずるい!」と言うので、「野球の練習は、一人でやるの?監督やコーチがノックをしてくれたり、いろいろ指導してくれるでしょ。ピアノは一人で上手になるの?先生が隣に座って、教えてくれるでしょ。絵も一人で好き勝手に描いていても上手にならない。」と言いました。
「馬を水辺に連れていくことはできても、水を飲ませることはできない」(イギリスのことわざ)
 この意味を教員なら、理解しなければなりません。指導者の大切なことは、「やる気」にさせることで、嫌いにさせないことです。

2024年3月2日土曜日

花だより 隠し事は一切しない 透明性 タチツボスミレ

 

 読売新聞の一面「学校事故の7割は未報告!」学校で起きた事故のほとんどが学校→地教委→道教委→文科省に報告されていない。
 過日、札幌のいじめ事件で報告書の黒塗りの一部が開示されました。宮城野部屋の暴力事件で元横綱白鵬が相撲協会への報告を怠ったことなど、弟子への監督不行き届きで処分されました。また、パーティー券の裏金問題が国会で問題になり、政治倫理審査会が開催されることになりました。報告しないのは、政治家だけではないのです。
 日大のアメフト部の大麻事件では、「上の人が、何とかしてくれる。もみ消してくれる。」と思っていたそうです。「昔の相撲界では、暴力は当たり前だったが、今は時代が違う。」と相撲解説者が言っていました。
 学校が報告しないのは、加害者の子どもや職員を守る保身のためだと疑われています。また何が真実だか、わからないこともあります。特に「いじめ」は、複雑でよくわからないことが多いのです。
 昔は、子どもが万引きをしたら、店側から学校に連絡があって、「先生から、厳しく指導してくれたら、警察には届けませんから…」と言われました。ところが今は、すぐに警察に通報されます。不祥事を起こした先生がいたら、校長が指導して、「今回は不問にするが、次から気をつけなさい。」と言う場合もありました。
 政治倫理審査会に岸田首相が出席して公開で開催されました。全てのことに透明性が求められるようになりました。今はそういう時代です。
 ところが、NHK9時のニュースのトップは「大谷選手の結婚」でした。国民の関心は、政治より大谷選手なのです。それだけ大谷はすごい選手だ!ということなのですが、ちょっと複雑な心境です。

2024年3月1日金曜日

花だより もうすぐ1年生 桃の花

 

 教育書や子育て本が、巷にたくさん出回っていますが、自分流の教育観は禁物です。子どもの入学と同時に親としての勉強が始まります。
 家庭教育カウンセラー内田玲子氏「これで安心おかあさん ガンバレ新1年生!
 入学式の式辞に使わせてもらいました。
 ~すべてのエネルギーを使い果たして、必死の思いで産んだ我が子。猫の鳴き声のような産声に命の不思議さと神秘を感じて抱きしめた赤ちゃん。昼も夜も関係なく、おっぱいをねだり、おしっこをし、ただ泣き続ける赤ちゃんをだっこしてオロオロしたあのとき。つたない言葉を発し、はじけるような笑顔で笑ったあの日。そんな子どもが成長して、もう小学校に入学するのです。
 小さい体にランドセルを背負って歩く姿、学校の机に座って本を読む姿。それらを想像するだけで、胸がキュンと痛むような心躍るときです。そして、ちょっぴり不安もよぎります。あんな幼い、心もとない子が、いい人ばかりでない、たくさんの人の「社会」に身を投げ出すのですから。
 先生の話をちゃんと聞けるだろうか、いじめにあわないだろうか、事故に遭わないだろうか…。考え始めたら心配や不安ばかりがよぎります。
 1年生に入学する子は、まだ無力に見えますが、6才までのその真っ白な心に、親の生活の姿を吸収してきたことをそのまま正直に学校生活に出すのです。親の癖が子どもの習慣となり、1年生の人格そのものになります。親の姿をそのまま子どもが映しています。
 小学校に入学すると子どもに対して出過ぎたところ、引っ込んでいるところが見えてきます。何より、親自身の心のデコボコに気づくことが大事です。子どもが学校という新しい社会に出るこのとき、気づかせてくれようとしています。今こそ、あなたの心を平らに整える最高のチャンスなのです。世の中の変化のスピードは速く、環境はアッという間に変わってしまいますが、人間の心は変わらないことを知って下さい。~