「有終完美」は、終わりを全うし、立派な成果をあげることを意味します。「有」は最期まできちんとやり遂げるという意味で、その出典は中国最古の詩集「詩経」です。
同じような四字熟語で「有終之美」は、しめくくりを美しくするという意味で、最後までみごとにやりぬき、すばらしい成果を上げることです。
「有終完美」を校長退職の年に書いて、校長室に掲げました。今思えば、意気込みはそうだったとしても、美しく締めくくることができるはずがありません。とんでもないことをしたものだと赤面します。
当町の教育長が勇退することになり、過日、囲む会が開催されました。横断幕に書く言葉に「有終完美」を選びました。囲む会に相応しい言葉だと思いました。周りが言う言葉で、自ら語る言葉ではないように改めて思いました。
この3月で60歳を迎える校長先生は、役職定年で定年が延長されますが、校長職に留まることができません。新聞で教職員の人事異動を見ていた妻が、「ちょっと、校長先生なのに一般教員人事に載っているけど、何かあったの?」と驚いていました。一般の人は、そう思うに違いありません。校長先生は、ますます「有終完美」は、使えなくなります。
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