2016年12月31日土曜日

花だより アオキ 家の中に閉じこもっていない!

~平成12年の作品~

【平成23年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《乱れがちになる冬休みの生活リズム》
 「寒くて布団から出たくない!」冬期間は、寒くてついつい朝寝坊になりがちです。また、屋外で活動できる時間が短くなります。冬休みは夏休みに比べて屋内に引きこもりがちになり、子どもたちの生活リズムが乱れてしまう傾向にあります。休み中は、「早寝・早起き・朝ごはん」を意識するのはもちろん、学習や読書、そして、外遊びにチャレンジするなど、充実した毎日を過ごしましょう。
 「毎年、同じことを休み前に言われるんだよね。できたら苦労しないんだよね。」と言った子がいました。最初から、あきらめてはいけません。
《外遊びをするべし!》
 子どもたちが心身ともに健やかに育つために、運動や遊びはとても大切です。外で思いきり遊ぶことにより、次のような効果があります。
○空腹感を感じ食事をしっかりとることができる。夜更かしせずによく眠ることができる。
○自然に触れながら楽しく運動したり、遊んだりするこ とで、気持ちがリフレッシュできる。
○筋肉が強くなり、骨が丈夫になって、風邪などの病気にかかりにくくなり、かかっても治りやすい。
○友だちとかかわることで、ルールなどを学び、社会性を身につけることができる。
 冬休みは、子どもの心と体の健康的な成長のために外遊びをしましょう!ただし、道路脇の雪山など危険な場所ではばない!軒下の落雪には十分注意しましょう!

  「花だより」来年も続けます。よろしくお願いします。

2016年12月30日金曜日

花だより ロウバイ 斜里高生 除夜の鐘

~平成12年度の作品~

【平成20年度 斜里町立朝日小学校 学校便りから】
 高校生はえらい!!  斜里高校 総合学科の取り組み
 斜里高校の3年生、スポーツゼミ(サッカー部やバスケットボール部などの活動をしている3年生が小学生を指導)が来校。総合的な学習の時間で、町内の小学校を回りながら、子どもたちへのスポーツ指導を学んでいるそうです。
 朝日には、冬休み前にバスケット部の生徒がやってきました。子どもたちは、一緒にやってくれる“ティーンズ”先生の体育の授業を楽しんでいました。最初は緊張していた高校生たちでしたが、子どもたちの様子を見てリラックスしてきて、ドリブルやパスの仕方を優しく、丁寧に教えていました。この経験は、子どもたちにとっても高校生にとっても、お互いに学びあえるよい機会となりました。

《除夜の鐘》 今年も残すところわずかとなりました。今年一年大変お世話になりました。ありがとうございました。 大晦日には、あちこちのお寺から除夜の鐘が響いてきます。鐘の音を聞きながら、この一年をしみじみと反省してみるよい機会です。勉強のこと、お友だちのこと、家族のことなど振り返ってみるのが本来の大晦日の過ごし方です。除夜の鐘は108つ鳴らします。仏教では、人間には108つの心を悩ます煩悩(ぼんのう)があるといいます。この煩悩を一つ一つ鐘の音が消してくれて、光明に満ちた新年を迎えることができるというのです。鐘のつき方をよく聞いているとかわりばんこに強く54点、弱く54点ついています。そして、107点までは今年のうちに、108点目で新しい年が明けたことになります。
 大晦日だけは夜更かしを許します。それでは、よい年をお迎え下さい。

2016年12月29日木曜日

花だより 南天 外国語活動

~平成12年度の作品~

【平成20年度 斜里朝日小学校 学校便りから】
 文部科学省では、平成20年3月28日に小学校学習指導要領の改訂を告示し、新学習指導要領では小学校5・6年で週1コマ「外国語活動」を実施することとしました。
 外国語活動においては、音声を中心に外国語に慣れ親しませる活動を通じて、言語や文化について体験的に理解を深めるとともに、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成し、コミュニケーション能力の素地を養うことを目標として様々な活動を行います。
《町内小学校足並みそろえて取り組みます》 
 平成23年から新学習指導要領がスタート「外国語活動」が必須となり、年間35時間実施することになります。来年からその移行期が始まり、町内全ての小学校で21年度は15時間程度、22年度は25時間程度実施することにしました。(「外国語」とは「英語」とおさえます。)
 移行期間中は、学校の実情にあわせてそれぞれの学校が工夫して行うことになっていますが、英語については中学校から始まる教科であり、例えば、朝日小が5時間しかしていなくて、斜里小が20時間もやっているということになると児童や保護者の皆さんに不安を与えることになると判断したからです。
 外国語活動は、総合的な学習の時間と同じく教科ではありません。ですからテストがなく評価することはしません。活動の内容は、中学校英語を先取りして学習するものではありません。英語に慣れ親しむ活動、コミュニケーション能力の素地を養う活動となっています。
 《過度な英語熱は危険》
 “グローバル化の時代にあって、英語は小さい頃から学んだ方が有利”と言われ、小学校入学前から英語塾に通ったり、中には日本人でありながらアメリカンスクールに入学させる親もいるそうです。英語で苦労した人はたくさんいます。私もその中の一人です。「もっと勉強しておけばよかった。」と思っても後の祭りで、「せめて子どもには・・・」と思う気持ちもよく分かります。 
 しかし、こんな報告もあります。“入学前に英語を学んでいる子どもは情緒が不安定”
 両親または片方が外国人であったり、外国に住んでいたりして、自然に外国語が耳に入る環境とは違い、両親が日本人で日本の社会にあって、幼児期の親とのコミュニケーションの大切な時期に無理をして外国語を覚えさせると子どもの心の発達にはよくないというのです。一番大切なのは、国語の日本語です。何事もやりすぎは良くありません。中学校に入る前に英語嫌いにすることだけはしたくありません。
 《朝日小では》 AETのグレアさんにも協力してもらい次のようなことを考えています。
 英語活動においては,音声を中心に英語に慣れ親しませる活動を通じて,言語や文化について体験的に理解を深めるとともに,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成し,コミュニケーション能力の素地を養うことを目標として様々な活動を行います。
 《外国語活動の35時間はどこから?》 総合的な学習の時間が105時間から70時間に減りました。学力低下が問題になり、教科の時間を増やすために週1時間増えます。(6時間の日があります。)また「食育」「情報教育」「薬物教育」など、学校でやることがどんどん増えますます大変になります。

2016年12月28日水曜日

花だより クリスマスベコニア いい夫婦の日

~平成12年の作品~

【平成20年度 斜里町立朝日小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》
 今さら「愛しているよ」とは言えないけれど「ありがとう」と言える仲!
 経済産業省では11月22日を「いい夫婦の日」と制定し、ゆとりある生活や生きていくことの意味を夫婦という単位から見つめようと、毎年、理想のいい夫婦を選ぶ「パートナー・オブ・ザ・イヤー」や「いい夫婦 川柳コンテスト」など様々な企画でこの日をすすめています。「パートナー・オブ・ザ・イヤー2008」は、北京オリンピックの陸上400mリレーで銅メダルをとった朝原宣治選手と奥さんで元シンクロの選手だった奥野史子さんご夫婦です。夫婦円満の秘訣は、“思いやりを持ち、お互いの長所・短所を理解して、尊敬しあうこと”だそうです。
 今年の“いい夫婦川柳大賞”は、「医者よりも 看護師よりも あなたの手」
最近では日本映画製作所連盟など4団体からなる「映画館に行こう!」実行委員会が、夫婦どちらかが50歳以上であれば夫婦2人2000円で映画が見られる「夫婦50割引」キャンペーンを行うなど、少子化が進む影響で増えた夫婦で過ごす時間を見直し、お互いを尊重し感謝し合える関係づくりに様々な取り組みがされています。そこで「いい夫婦の日」に見るお薦めの映画が「まぼろしの邪馬台国」だというので、11月22日(土)北見まで二人で映画を見に行ってきました。

あらすじ:昭和40年代の日本に邪馬台国ブームをもたらした目の不自由な文学者・宮崎康平と、彼を支え続けた妻・和子のきずなを描く感動ドラマ。監督は『明日の記憶』の堤幸彦。邪馬台国を探し出すことに執念を燃やす一方、とっぴな行動で注目を集めた康平を竹中直人が演じ、どこか憎めない康平に惹(ひ)かれ、二人三脚の人生を歩む和子を吉永小百合が演じる。妻の和子(吉永小百合)は魏志倭人伝、日本書紀、古事記などを繰り返し読み聞かせ、九州各地を二人で旅しながら、康平の口述を和子が書き留める共同作業で「まぼろしの邪馬台国」を著す。九州の美しい大自然を舞台に描かれる、太古のロマンを追い求めた夫婦の愛の物語 

主演の吉永小百合さんの60歳を過ぎているとは思えない美しさに驚いた妻は。目を真っ赤にしながら言った。「どうして吉永小百合は、若くて、きれいで、気品があるの? あんな奥さんているのかしら?」
 いい夫婦川柳の入選作に「大丈夫 賞味切れても 熟成期」というのがありました。
 いつまでも「ありがとう」と言える仲でありたいものです。

2016年12月27日火曜日

花だより シャコサボテン 交通安全推進委員会会長賞

~平成12年の作品~

【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》 
 学校便りで何度も取り上げている葛西 武さん(交通指導員・少年補導員OB)が、北海道交通安全推進委員会会長表彰」受ける。 
 札幌のホテルで表彰式が行われましたが、出席することができなかったため、葛西さんに潮見小学校に来ていただき 教育委員会の木目澤教育長から感謝状が渡されました。 
 この表彰は、永年にわたり、交通安全指導員および交通安全奉仕員として、交通安全運動の推進や交通事故防止のため、街頭指導並びに地域活動などの実践活動に活躍された個人・団体に社団法人北海道交通安全推進委員会より表彰するものです。
 葛西さんは皆さんご存知通り、永年にわたり、潮見小学校の児童の登下校時に交差点に立って指導するだけでなく、さまざまな相談にものってくれています。だれもが頼りにしている地域のおじさんです。この表彰規定にぴったりの方です。おめでとうございました。子どもたち、職員からも大きな感謝の拍手がおくられました。
 葛西さんは、「永年つづけてこられたのも家内のおかげです。私ももう歳なので、いつまで続けられるか…。」と言っていました。これからも健康に注意されて子どもたちの安全のために、よろしくお願いします。

2016年12月26日月曜日

花だより シクラメン2 心のサイン


【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
《シリーズ「いきいき子育て」》
    ~頭痛・腹痛は、心の“SOS”サイン?~
 子どもはすぐ頭痛、腹痛を訴えます。小さい子が、悲しいとか痛いとか以外で泣くのと同じように、いじめや不登校につながる悩みなど、子どもが心の問題を抱えたとき、それは、しばしば身体的なサインとなって現れます。腹痛・吐き気・下痢・食欲不振・めまい・頭痛・発熱といった症状や過食・拒食・不眠・ヒステリーといった行動などさまざまサインがあります。サインに気づいたら、病気だと心配するだけでなく、心の問題が背景にないか考えましょう。「気のせいだ」「わがまま」「ズル休み」というような言葉で片づけず、様子をよく見て、話をよく聞き、理解しようとする姿勢が大事です。また、かかりつけの医師や学校の先生にもよく相談してみましょう。
       ***子どもの身体や行動に現れるサインを見逃さない***

2016年12月25日日曜日

花だより クリスマスローズ モデルハウス

~平成12年度の作品~

【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《 モデルハウス》 
 北見での買い物の帰り「モデルハウス公開中」のノボリに誘われ辿っていくと大きくて立派○○○ホームのモデルハウスがありました。興味本位でおしゃれな玄関ドアを開けてみました。広々としたリビングには、豪華な応接セットと50インチの薄型テレビ、セントラル暖房で全室に温風が送られて家中がポッカポカ。妻は「こんなキッチンなら料理のし甲斐もある。」とIHヒーターと食洗機付のシステムキッチンに大はしゃぎ。バスルームも寒さに震えながら入る我が家のお風呂とは違い、手足をゆっくり伸ばして入ることができます。きれいなトイレは自動でふたが開きます。「参考までにお値段は?」と聞く「土地の値段も含めて????万円です。近々お考えですか?」と聞かれたので「いいえ、失礼しました。」と言って帰ってきました。我が家とのギャップに落胆するも、一時リッチな気分を味わって帰ってきました。
 こんな家に暮らしていたら、学校は確かに“寒いし、臭い!”(学校評価、アンケート)と子どもたちは、感じるはずです。



2016年12月24日土曜日

花だより ポインセチア ~絆~


【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 今年の世相を表す創作四字熟語
天地震迷(天地神明) 愛円義援(合縁奇縁) 電考節夏(電光石火) 才足兼美(才色兼備)
 師走を迎えると、多くの人がこの一年を振り返ります。今年は誰もが、3月11日の「東日本大震災」に思いを巡らすのではないでしょうか。多事多難な大変な一年でした。地震・津波・原子力発電事故という世界に類のない大災害は、世界の人々が、共通の痛み、悲しみとして受け止めました。テレビが映し出す被災地の映像に息を呑むなかで、人々が被災者の目線に立ち、なんとか手を差し伸べたい気持ちを起こさせました。
 ~「読売新聞 作文大賞」を受賞した小学校2年生が書いた作文に心打たれました。~
 「ぼくの見た町 ぼくの想(おも)う町」
                        東京・聖徳学園小2年 土屋 有生
(途中略)~気仙沼から、ぶ厚いふうとうの手紙がとどきました。津谷小学校の長田校長先生からの手紙です。長田先生は、ぼくのアイディアひとつひとつに感そうをつけてくれました。
「ただね…。有生くんは知らないだろうけど、『がれき』と呼ばれているものは、津波が来る前は、人々が大切に使っていたものです。『被災財』と言ってくれると、たくさんの人々にやさしさをつたえることができるでしょう。」「人々にやさしさをつたえる」ということばがぼくのむねにやきつきました。
ぼくは、こまっている人をたすけてあげたいと思ってボランティア活動に参加したり、アイディアを考えたりしました。でも、たくさんの人に会って、たくさんのことを教わりました。
*「がれき」を「被災財」と言って欲しいとは、被災者の思いをよく表しています。祈りにはじまり、救援物資、義援金が寄せられ、ボランティア活動の輪が広がっていく様子を見るとき、人の善意が、災いを希望に変えていく大きな力になることを改めて学びました。今年の漢字が「絆」になったのも納得がいきます。これほど多くの人々の心を一つにした言葉も近年、めずらしいことです。
*全文を紹介することができませんでしたが、2年生が書いた作文であることに驚きました。

2016年12月23日金曜日

花だより アロマ かさこじぞう

~平成12年の作品~

【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》 ~読 書~
 2年生の国語の教科書に「かさこじぞう」という教材があります。
貧乏暮らしのおじいさんとおばあさんは、すげ笠をこしらえて、それを売って年越し用の餅を買おうとします。おじいさんが市場に行き、「笠はいらんかあ~。」と必死にうりましたが一個も売れません。帰り道、道端のおじぞうさんに「吹きさらしで寒かろう」とその笠をかぶせて帰ってきます。おばあさんは、そんなおじいさんに文句一つ言わず、「それはええことをしなすった。」とやさしく労ります。するとその夜、おじいぞうさんが、じいさまとばあさまの家に餅や米やらお正月もんを持ってきてくれるという話です。
 これを読んだ2年生は、「このおじいさんとおばあさんは、正直もんでやさしい人たちだから、ちゃんと神様、仏様が見ていてくれて、ご褒美のプレゼントをしてくれたんだ。」と言います。
 最近は、暗いニュースや景気の悪い話ばかりです。子どもたちに夢と希望を持たせるのが大人の役割です。クリスマスプレゼントに「本」というのはいかがでしょうか?
 「教師が本を読んでいないのに、子どもに『本を読め!』と言えるのか?『最近の子どもは読解力がない。』というが、そもそも教師に読解力はあるのか?もっと本を読んで教養を積みなさい!」と偉い先生から言われました。冬休みは、読書に専念しようと思っています。

2016年12月21日水曜日

花だより ストック 風邪をひいたらミカンと桃の缶詰

~平成12年の作品~

【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》 ~風邪をひいたらミカンと桃の缶詰~
 日曜日、車の運転をしながらラジオを聞いていると“昭和の思い出”と題した特集がありました。投稿してくるのは、もちろん50代以上の方です。その中に心に残ったものがありました。
 ~私が小学校に入る前の風邪をひいたときの話です。父と母は、共働きで休むこともできず、兄と姉は学校に行き、一人寂しく家で寝ていなければなりませんでした。お昼になって、父がミカンと桃の缶詰を買って持ってきてくれました。三度の食事にも困る家計でしたので、それがどれだけ贅沢なものか幼いながらも分かりました。後になって分かったことですが、父は給料の前借りをして買ったものでした。それを会社から歩いて往復1時間をかけて持ってきてくれたのです。貧乏でしたが、仲の良い家族でした。それが私の昭和の思い出であり、自慢です。~
  これを紹介したアナウンサーは、声を詰まらせていました。
 民主党のマニフェストに子ども手当と高校の授業料無償化があります。これが実現することを大いに期待したいところです。しかし、家族の絆は、どう築いていったらいいのでしょうか?
 政権が変わり、政策が変わると、社会そのものが変化します。時代の流れに対応していかなければならないのでしょうが、失ってはいけないこともあります。肩を寄せ合い、助け合いながら生きてきた昭和世代が、古き良き時代のことをうるさがれても語らなければなりません。どの時代でもそれが年寄りの役目です。
 我が家もみかんと桃の缶詰は、病気になったときにしか食べられませんでした。私の父は高校2年のときに亡くなりました。「大学には奨学金と授業料免除の申請を出すから行かせて欲しい。」と母に言うと「あんたの授業料くらい母さんが働いて何とかするから、そんな恥ずかしいことするんじゃない。」と言ったのを覚えています。昭和一ケタ生まれの考えです。ラジオを聞きながら、そんなことまで思い出して心がギュッとステーションになりました。
 年末年始、家族揃っての団欒を大切にして下さい。

2016年12月20日火曜日

花だより フユサンゴ 鍵盤指舞(創作四字熟語)

~平成12年の作品~

【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》
 ~今年の出来事 創作四字熟語「鍵盤指舞」(大盤振舞)~
 ピアニストの辻井伸行さんが、アメリカの国際ピアノコンクールで、日本人として初めて優勝しました。目の見えないハンデを越えて難関のコンクールの頂点に立ちました。
 話によると、幼児の頃からピアノが好きで、その才能をご両親や専門家が育て上げてきたわけですが、それには、目のハンデを心の目で見る訓練をしてきたと言います。美術館や花火見物では、お母さんからいろいろな色について学んだり、水泳や山登りをしたりするなど、幅広い体験が、ピアノに打ち込む上で役立ったようです。
 なかなか真似のできないことですが、子育ての参考になる話です。暗い出来事が多い中で、今年の明るいニュースの一つでした。

2016年12月19日月曜日

花だより 枇杷 葛西さんありがとう!

~平成12年度の作品~

【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》  
交通指導員:葛西さん(毎日登下校時に横断歩道に立っている)のお宝拝見「手紙」
  葛西のおじさんへ         潮見小6年 ○○○より
こんにちは。昨日の話、ありがとうございました。家族もお礼を言っています。ためになりました。
いつもがんばっている、心やさしいおじさんを見て、私は感動しています。私も将来、人の役に立ちたいです。
 昨日、おじさんの家でおばさんに会いました。とてもいい人ですね。そしてとても親切ですね。
「とてもいい家庭でいいなあ。」と思いました。     
 おじさんとお話しすると楽しいです。今度、おじさんとまたお話ししたいです。これからもよろしくお願いします。
 ・・・4年生が葛西さんのことを総合の学習で勉強しました。・・・
 ◇4年生から葛西さんに質問です。◇
◎なぜ、お金をもらえないのにやっているのですか?
◎天気の悪いときもずっと立っていて疲れないですか?
◎言うことを聞かない子どもがいて、やめたいと思ったことはないですか?
 葛西さんが持っている旗には、「ありがとう」と書いてあります。これが全部の質問に対する答えだそうです。

2016年12月18日日曜日

花だより 寒菊 早寝・早起き・朝ご飯

~平成12年度の作品~

【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
《シリーズ「いきいき子育て」》
早寝・早起き・朝ご飯”朝食をとれば頭と体がさえる低体温は冬眠状態           
 しっかり食べていない子どもたちの体温は低く、冬眠中の熊のような状態になっている。朝、学校に行きたくない。という原因の一つは、低体温状態で体が起きていないからだ。というのは小沢治夫東海大学教授(発育発達学)です。
 メラトニンという夜ぐっすり眠るためのホルモンが朝になっても出ていると目覚めが悪く、朝食も食べられないし大便も出ません。体温が上がらずボ~ッとしているので、先生の話もきちんと聞くことができません。そんな子は、先生に注意されるとふてくされて勉強ができない。逆に体力や学力が高い子どもは、朝食をしっかり食べている。1日1回大便が出て、よく動く。そして、7時間くらいは寝るということがわかっています。家庭という土台の上に学校生活が乗っかっているのです。
 習慣を変えれば行動が変わり、行動が変われば態度が変わる。態度が変われば心が変わり、人生が変わる。習慣の第一が朝食。しっかり食べれば、気力、体力、そして学力も上がります。
 しかし、調査では30代、40代の親の世代の欠食率が高いというショッキングな結果が出ています。朝早く起きて朝食をつくる親が少ないというのです。「子どもが手本とする大人がいない。」と小沢先生は嘆いています。(読売新聞の記事より)


2016年12月17日土曜日

花だより センリョウ 地域が子どもを守る

~平成12年度の作品~

【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 *学校からのお礼は、“子どもたちの輝く瞳ととびっきりの笑顔をお見せすることです。”
    地域が子どもを守る ~潮見地区連 安心・安全へ団結~*
 「子どもの健やかな成長を願う懇談会」が28日夜、潮見コミセンで開かれました。(主催~同地区連 松里会長、懇談会実行委員会:佐藤委員長、地域全体で子育てや教育を話し合おうと毎年、懇談会を開いており、今年で26回目)
 会員をはじめ、町内の保護者や教育、防犯関係者ら約40人の参加がありました。参加者からは、携帯電話やインターネットなどの悪影響を心配する意見が出ました。
 ***インターネット・携帯電話は、子どもに勝手に使わせてはいけない!***
《だまされる》 インターネットでは、自分の本当の名前を言わなくても使うことができます。それを悪用して、うその名前を使って、人をだまそうとする人がいます。また、ホームページが写真や絵などを入れてきれいに作られていると、うっかりだまされてしまうことがあります。
 うその名前だけでなく、本当にいる人の名前を名乗って、その人になりすまし、悪いことをする人がいます。自分がした悪いことをその人のせいにするという許せない手口です。有名な会社になりすまして、利用者を安心させて悪いことをする人もいます。このような悪い人にだまされると、いろいろな犯罪の被害にあってしまいます。よく注意しなければなりません。
 インターネットを使っていると、まだ一度も会ったこともない人を信じるかどうか判断しなければいけないことが起こります。そのときは家の人や先生に必ず相談することです。大人でも、かんたんに判断できないことが多くあります。確かな道徳観や倫理観は、大人だから持っているとは限らないのです。社会や地域全体のモラルの向上が求められています。
 この種の問題が起きると、すぐ“学校で教育しなければならない。”と言われます。学校では、いじめ、不登校、不審者、携帯電話、インターネット、安全指導などの対策が次から次へと求められます。限られた時間の中で十分な対応ができないのが現状です。
 ただ、こうした問題を起こさないためには、悪いことをしてはいけない。他人に迷惑をかけない。卑怯(ひきょう)なことはしない。ごく当たり前な道徳心を持つことです。
 松里会長が会の冒頭「町内会や学校、家庭が協力し、地域全体で子どもの安全を見守ることが大切。みんなで団結して安心・安全な地域を目指そう。」と挨拶されました。そう言っていただける地域の中に潮見小学校あることを大変幸せに思います。
 「暗くなる前に帰る!」 ~最近、日没が早くて心配なんだけれども、遊びに来ている友だちに「帰りなさい。」となかなか言えない。こんなことが12月2日のPTA役員会で話題になりました。これこそ“地域で子どもを守る。安心・安全で団結”です。「暗くなってきたから、帰りなさい。」と言ってあげましょう!

2016年12月16日金曜日

花だより ヤツデ めっきり…

~平成12年度の作品~

【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》
 めっきり寒くなってきました。玄関に温度計を設置して毎日調べています。朝は6度、日中でも10度を超えることはありません。冷たい風が校舎を駆け抜けます。ピロティを何とかしたいと思っています。真冬になる前に何とかしたいと思っています。
 さて、「政権交代」年末恒例の流行語大賞が1日発表になりました。昨年は「アラフォー」とか「ハニカミ王子」でしたが、今年は、政治に関する「事業仕分け」「脱官僚」といった言葉が選ばれました。政権交代で新しい日本の未来を期待したいところですが、師走を迎え暗いニュースばかりです。そんな中で心がホッとステーションなことが2つありました。
 《近所の整骨院》
 最近、デスクワークが続き、運動不足が原因で腰が痛くなり、近くの整骨院に行きました。保険証を見て、学校の教員だと分かったのでしょうか、整骨院の先生が「この前はじめて『子ども110当番の家』の仕事をしました。」と言われました。「えっ!何か事件でもあったのですか?」と聞くと“子どもが家に帰ったら、居るはずのお母さんがいない。鍵がかかっていて家に入ることもできない。それでうちに助けを求めにやってきた。”ということでした。
 それから、「今はないですけどね。3年くらい前は、学校帰りに自分の家に帰らず、うちの玄関にランドセルを置いて、近くの公園で遊んでいた3人組がいたんです。本当は悪いことなんだけれども、家に帰ってしまうと遊ぶことができないらしいので、外で元気に遊ぶならいいかと思って、『気を付けて遊ぶんだぞ!』と声をかけていたんですよね。その子たちは、毎朝、きちんとあいさつしていくんですよ。」と近所の子どもたちの様子を話してくれました。
    ~近所にこうした人がいると頼もしいです。~
《子どもまつりの写真》
 「子どもまつり」のとき、招待した老人クラブの方から、子どもまつりの写真の寄贈がありました。「素晴らしいものを見せてもらいました。子どもたちの一生懸命さに感動しました。おまけにお昼は、美味しいカレーの給食までいただき、何かお礼をしたいと思いまして・・・。」と写真(2年生の“お祭りだ!お祭りだ!”)を持ってきてくれました。(放送室廊下掲示板に掲示しています。) 

2016年12月15日木曜日

花だより マンリョウ トイレの神様

~平成12年度の作品~

【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
今年は ♪トイレの神様♪  大ヒット! 植 村 花 菜 作詞作曲
 おばあちゃんがこう言った トイレには それはそれはキレイな女神さまがいるんやで
 だから毎日キレイにしたら 女神さまみたいに べっぴんさんになれるんやで 
 その日から 私は トイレをピカピカにし始めた べっぴんさんに絶対なりたくて 毎日みがいた
“学校のトイレが臭い、汚い(?)” 学校評価 保護者アンケートから
 建って30年も経つと、至る所で老朽化が目立ってきます。特にトイレは、以前から指摘されてきました。今年の夏休み、2人の業務主事さんが業務用の強力洗剤を使って、全てのトイレ掃除をしました。全部で8カ所、4年生以上は、2学年で1カ所ですので、600名近い子が使用することになります。サビとか汚れが落ちない部分もありますが、学校でも努力しているところです。洋式化も進みましたが、トイレの改修工事となると莫大な費用がかかりますが、要望していきます。

2016年12月14日水曜日

花だより ヤドリギ 子どもに常識を伝える 孫カード登録

~平成12年度の作品~

【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《シリーズ「いきいき子育て」》  「母 の 品 格」 多 湖 輝 著
  ~子どもに常識を伝えて下さい~
 今は、ほとんどの家庭の子育てに、おじいさんやおばあさんは参加していません。これでは常識を伝えられる人たちが子育てに参加していないということです。若い人全て常識がないということではありませんが、常識とは、広い意味で日本の文化を支えている考え方といってもいいでしょう。文化は世代から次の世代へと手渡しのように伝わっていくものなのですが、残念ながら伝わらずに薄れていってしまうものもあるのです。
 日本の文化を子どもたちに確実に手渡すなら、手渡す人は2人より、祖父母を入れた4人、6人の方が確かです。核家族の時代は、私たちが大切にしたい文化を次の時代に伝達できる人が半減してしまったということになります。「クチャクチャとものを食べながら歩くのはだらしないわ。」とおばあさんが家にいたらきっとそう言うでしょう。「歩きながらものを食べるのはみっともないと思う人もいる。」と分かることが大切なことなのです。常識を伝えるということは、こういうことなのです。
人には、周りの人に不快な思いをさせない責任があります。これがマナーです。
 理屈でそんなことを学ぶより、顔をしかめるおばあちゃんの表情を思い浮かべて止めるという方がはるかに強いものがあります。年寄りの言うことは聞かなければなりません。
責任とは人に押しつけるものではなくて、自分で引き受けるもの、素直にそう思えるのが常識というものです。
 《“孫カード”に登録!?》  北見の大型店で買い物をしていると、「“孫カード”に登録しませんか?会員登録すると、次回から、お孫さんへの買い物は、割引されますが、いかがでしょうか?」と店員さんから声をかけられました。師走のこの時期の巧みな商法に感心して、つい乗ってしました。誘われて会員登録する同世代がたくさんいました。“プレゼントするから、孫の教育に口も出す。”と言ったら、嫌がられるでしょうか?

2016年12月13日火曜日

花だより 蜜柑 耳順


【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
“潮見のお母さん方が「潮見小の校長は、厳しい!」と言うから「そんなことないよ。」と言っておいてあげたから・・・。”
 日専連主催の版画展表彰式会場で教え子に会いました。今は、網走小学校に子どもを通わせているお母さんです。習い事で一緒のお母さん(潮見小の保護者)に、「牧野先生は、小学校のときの担任で、当時は、すっごくおもしろくて、優しい先生だったよ。」と弁護してくれたと言うのです。
「校長先生になったら、厳しくなっちゃったの?」
 “そうか、そんな風に見られているのか?”と反省しました。学校だよりに書く内容が厳しいのでしょうか?普段から険しい顔をしているからでしょうか?
12月8日で55歳になりました。残りの人生は少なくなると、あれも、これもまだやっていないと焦るものです。年寄りが口うるさく、説教がましくなるというのがよく分かります。
 《孔子の言葉》
吾十有五にして学に志し(志学)    三十にして立つ(而立)
四十にして惑はず(不惑)        五十にして天命を知る(知命)
六十にして耳順ひ(耳順)        七十にして心の欲する所に従ひて矩を踰えず(従心)
 耳順は「六十歳で、人の言うことを逆らわず素直に聴けるようになった」と言う意味です。
人の言葉は助言にせよ諌言にせよ、なかなか素直に聞けないものです。人の言葉を言葉の意味のままに理解するのは意外に難しいものです。孔子にして60歳になってようやく、その境地に到達したと語っています。私も四捨五入すると60歳です。まだまだ境地に到達できませんが、生意気な態度だけは取らないように気をつけます。

2016年12月12日月曜日

花だより リュウノウギク 年賀状

~平成12年度の作品~

【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 ~粋で素敵な年賀状~ 
 近頃は、年賀状の是非論もあり、単なる儀礼と考えてやめる人も多いようです。
 江戸商人たちが真っ先に送った先は、取引で思わしくなかった人やトラブルのあった人など、気まずい思いをした人たちだったそうです。なかなか出来ないことを、たじろがずに出す勇気、不穏な状態になったときの決断力!人情味のある江戸商人たちのこうした真の優しさこそ、粋で素敵なしぐさです。
 最近は、手書きする人がめっきり少なくなりました。そういう私も昨年から、表書きもパソコンでやるようになりました。普段疎遠にしている人だからこそ、一言添えて、互いの安否を気遣い、新年の言祝ぎとその喜びを交わしたいものです。



2016年12月11日日曜日

花だより シクラメン 流行語大賞 国家の品格


【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》 ~流行語大賞~
  「しんじられな~い」だと思っていた?(2年生の女の子)
 今年の流行語大賞は、日本ハムファイターズのヒルマン監督のこの言葉だろうと思っていましたが、荒川静香さんの「イナバウアー」という強敵があることを忘れていました。                  
 もう一つの大賞「品格」は、藤原正彦著「国家の品格」の爆発的な売れ行きとともに広まったものですが、恥ずかしながら大賞をとるまで知りませんでした。土曜日、書店に行って最初は立ち読みしていましたが、これはじっくり読む本と思い買ってきました。
 ~本の概要~ 「最も重要なことは論理では説明できない」「人を殺していけないのは『ダメだからダメ』ということに尽きる。論理ではない」「国民は永遠に成熟しない。放っておくと、民主主義すなわち主権在民が戦争を起こす。国を潰し、ことによったら地球まで潰してしまう。」
 ベストセラーになった数学者、藤原正彦氏の「国家の品格」には、こんな痛快な言葉が全編を通して並ぶ。英語力にも精通した筆者だが、「英語よりも国語を」「重要なのは文学と芸術と数学」とも説く。
 そのうえで「情緒(自然に対してとか、もののあわれといった感受性)」を重んじるように説き、「日本人の持っているこの美しい情緒や形が、戦争を阻止する有効な手だてともなる」と強調しています。 日本の文化論として説得力を持っているところから、100万部も売れたというのです。
 昭和の戦争と敗戦、占領、その後の経済発展で日本は品格を落としてしまった。品格を蘇らせるのは容易ではない。国民の100万分の1が共感したというのなら、この1冊で蘇生も不可能とは思わない。また、思わずにはいられません。                                                
  「論理より情緒を」と日本人が備えていたはずの品格について説き「儲かれば何でもよい」というマネーゲーム全盛の世の中に一石を投じたものです。     

新潮新書「国家の品格」 新潮社 680円
  藤 原 正 彦(ふじわら まさひこ)氏
 1943(昭和18)年生まれ。東京大学理学部数学科、同大学院修士課程修了。
 コロラド大学助教授を経て、お茶の水女子大学理学部教授。作家新田次郎、藤原ていの次男

    この本の中で「いじめ問題」に対して氏はこう述べています。                        
 「卑怯」を教えよ いじめに対して何をなすべきか。カウンセラーを置く。などという対処療法より、武士道精神にのっとって「卑怯」を教えないといけない。「いじめが多いからカウンセラーを置きましょう」という単純な論理に比べ、「いじめが多いから卑怯を教えましょう」は論理的でないから、国民に受けません。しかし、いじめを本当に減らしたいなら、「大勢で一人をやっつけることは文句なし卑怯である」ということを叩き込まないといけない。たとえ、いじめている側の子どもたちが清く正しく美しくて、いじめられている側の性格がひんまがって大嘘つきだとしても、です。「そんな奴なら大勢で制裁してもいいじゃないか」というのは論理の話。「卑怯」というのはそういう論理を超越して、とにかく「ダメなものはダメ」だということです。この世の中には、論理に乗らないが大切なことがある。それを徹底的に叩き込むしかありません。いじめをするような卑怯ものは生きる価値すらない、ということをとことん叩き込むのです。
  私は、「卑怯を憎む心」をきちんと育てないといけないと思っています。法律のどこを見たって「卑怯なことはいけない」なんて書いてありません。だからこそ重要なのです。ある国の子どもたちは「万引きをしないのは、それが法律違反だから」と言います。こういうのは最低の国家の最低の子どもたちです。誰も見ていなければ平気で万引きをする。大人になってから、法律で禁止されていないことなら何でもするようになる。時間外取引でこそこそ株を買い占めるような人間がどんどん生まれてくる。                                                                          
 一番論理的なはずの数学者が、“こみいった問題の解決を図ろうとしたら、論理ではなく、人間性に対する深い洞察力が必要になる。また、国家の品格を高めるには、日本の風土・歴史・伝統から生まれた武士道の精神を大切にすることである。”と言っています。  

2016年12月10日土曜日

花だより ピラカンサ 校章

~平成12年の作品~

【平成19年度 斜里町立朝日小学校 学校便りから】
《校章を振り返る》
 朝日小学校の校章は、町民の皆さんから公募したものです。作者は、4年生のN君のおばあちゃんと聞いて、校章に込めた願いをうかがいましたら、達筆な毛筆のお手紙をいただき驚きました。(校長室前廊下に掲示)
お手紙を紹介します
 此の度は、開校20周年誠におめでとうございます。
 朝日小学校の校章図案が浮かびましたのは、父、当社先代社長の介護をしながら食事の折、寝たきりの父の口に食事を運ぶ合間に、ひざの上で斜里町に生まれ、斜里で育てられ、斜里町で生活出来る幸せを父母に感謝の念をいだきながら描いたものでございました。
月日の流れの早さを今さらのように感じております。
本日孫が一枚の紙に校章の入ったものを手に「校長先生が図案の意味を!」との事でございました。
 作品提出の折り 細かく書きしるしたのでございますが、文章が手元に有りません為 同じに書くことが出来ませんが、心の思いのままにお許し下さいませ。
~朝小を包む二重の輪は、未来にむかって夢や希望を大きくふくらませるさま、朝小を囲んでいる五弁の花びらは、町花はまなすのように香りゆたかに優しく、女らしく、美しく!又斜里町に毅然として聳えている斜里岳の素晴らしさを思い、男の子は斜里岳のように雄々しく、たくましく強い意志を持ち、どんな困難にも立ち向かってゆける人間性を願い、山を三方にのばしました。又同様に広がって上をのばした葉も輝かしい未来に夢と希望を持ってはばたくさまを絵描いたもので、朝小の子供達がすこやかに育つよう願いを込めて出来た図案でございました。~お届けいただいた文章は、私の思いを凝縮して下さったもの、その通りでございます。
 また、色の件でございますが、当時ははまなすの花は紅色、葉は深みどりとみどりの濃淡、山は青で描いたように思います。もし色と必要な事がございますなら学校のイメージで専門の先生の方におまかせ致します。
 日頃 何かと子供のために心をそそいでいただき本当に有難うございます。
 今年もあとわずか、新しい年がよい年になりますよう心よりお祈り申し上げます。    
  平成19年12月10日
                                   N 幸 子 
    *また一つ、20年を振り返ることができました。ありがとうございました。

2016年12月9日金曜日

花だより 紫式部 「偽」と「振」

~平成12年度の作品~

【平成19年度 斜里朝日小学校 学校便りから】
○▼□2007年は、何も信じられなくなった「偽」の年△◇×
 財団法人日本漢字能力検定協会は、漢字の奥深い意義を伝授する活動の一環として、毎年年末に全国公募による一年の世相漢字を決定しております。
 本年も11月初旬から12月初旬までの間、2007年を表す世相漢字「今年の漢字」を全国公募した結果90,816通の応募があり、「偽」が16,550票(18.22%)と圧倒的多数で1位になりました。応募者の「偽」を選んだ理由は、大きく以下4つの理由に分類できます。
1.相次ぐ食品偽装問題            
2.政界に多くの偽り                   
3.老舗にも偽装が発覚                
4.他にも多くの業界に「偽装」が目立った年
年末に忘年会をする意味がよく分かります。来年は、偽りのない年にしたいものです。
 さて、朝日小の1年を漢字一字で表すと「振」でしょうか?
 今年の学校経営の柱を4つの「しん」(新・心・真・信)としましたが、5つ目の「しん」として、開校20周年記念の年に「20年を振り返る」という意味の「振」ではないかと思います。

2016年12月8日木曜日

花だより チャ 人のためにできる幸せ

~平成12年度の作品~

【平成19年度 斜里町立朝日小学校 学校便りから】
《シリーズ 「イキイキ子育て」》
 ~人からもらう幸せだけでなく、人のためにできる幸せもある~
 「バスや電車で席を譲ること」を小中学生の65%は「していない」「あまりしていない」と答えています。弱い人への思いやり、行動する愛情や勇気を持った人に育てるために何ができるでしょうか。
 思いやりの心は、子供のころからの日常における実践を通してはぐくまれます。まず親が率先してやって見せながら、子供たちが自然に妊婦や高齢者に席を譲ったり、障害のある人などが困っているときに声をかけたりすることができるようにしつけを行うことが大切です。
 ◇12月2日(日)斜里町社会福祉協議会創立40周年記念式典・チャリティーカラオケ大会がゆめホールで行われました。6年生の“よさこい”がオープニングを飾るというので見に行きました。
 色とりどりの照明で全く雰囲気の変わった舞台でした。子供たちも大満足したに違いありません。 お年寄りがたくさん詰めかけ、立ち見も出るくらいの盛況でしたので、すぐ席を立っておじいちゃんとおばあちゃんに席を譲りました。その後、一番後ろに立って町長さんや警察署長さんの熱唱カラオケを聞きました。 

2016年12月7日水曜日

花だより ウメバチソウ 2007流行語大賞

~平成12年度の作品~

【平成19年度 斜里町立朝日小学校 学校便りから】
 《心がほっとステーション》 2007流行語大賞
 3年生の女の子が、「校長先生!『どげんかせんといかん』って知ってる?今年一番になったんだよ。」
「誰が言った言葉なの?」と聞くと「頭のはげたどこかの知事さんだよ」(???)
廊下を歩いていたら、ポスターがはがれて落ちていたので、近くにいた男の子に
「これは『どげんかせんといかん』なあ~!」と言うと
「でも、そんなのかんけいねぇ!そんなのかんけいねぇ!」と返ってきました。
「そう言わないで、直すの手伝って・・・」と頼むと
「どんだけぇ~」と言われたので、「信じられな~い!」と言ったら
「それは去年の?」と言われました。
 子供は流行語に敏感である。「そんなの関係ねぇ!」「どんだけぇ~」が大賞にならなくて本当に良かったと思います。私は、ヒルマン監督の「信じてましたあ~」が良かったです。

2016年12月6日火曜日

花だより シラタマホシクサ 学力低下は国を滅ぼす

~平成12年度の作品~


【平成19年度 斜里朝日小学校 学校便りから】
 《新聞記事から》 
  ~学力低下?は国を滅ぼす 日本人の勤勉さは過去の話~
 経済協力開発機構(OECD)が昨年、57カ国・地域の15歳を対象に実施した「生徒の学習到達度調査」(PISA)で、日本の高校1年生は前回2003年調査(41カ国・地域)に比べ、読解力が14位から15位、数学的リテラシー(活用力)が6位から10位と後退したことが、4日分かった。科学的活用力も2位から6位になったことが既に判明しており、実施3分野すべてで順位が低下し、トップレベルの分野はなくなった。特に目立ったのは、科学への興味、関心のアンケート調査では、日本はほとんどが最低レベルだった。「科学に関するテレビを見る」「科学に関する雑誌や新聞の記事を読む」「科学を話題にしているインターネットを見る」で、いずれも最下位となるなど、日本の高校生の社会への無関心ぶりが表れた。
 ~勉強ができるようになるために手っ取り早い方法はない~
 かけ算九九は、何度も唱えて覚えるもの、漢字は何度も書いて覚えるもの、これは昔から変わらない。“学問に楽な道(王様が歩くために真っ直ぐで平らにした道)などない”という教えです。
 子供たちの勉強時間(家に帰ってからの)が減少しています。特に北海道の子供は、全国平均から比べても少ない。家庭環境が良くなって教育にお金をかけることができるようになっても、コンピューターなど便利なものが普及されても、勉強しなくて成績だけ上げようとしても無理な話です。
 「勉強はできなくても、健康で心優しい子だったらいい!」と言う人もいますが、健康で心優しい子は、勉強もできます。金髪で制服が乱れているのに学校一の秀才という生徒を見たことがありません。子供の仕事は勉強です。「勉強しなさい」と言っても子供はなかなかしません。言わなければ、全くしません。しかし、子供や家庭だけの責任ではありません。最近テレビのクイズ番組を見ていると最も常識的な問題もできない若い芸能人がいて唖然としました。勉強するのは子供、させるのが親、教えるのは教師です。

2016年12月5日月曜日

花だより クリンコザクラ 「命」

~平成12年度の作品~

【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
 5・6年の書写の時間 ~今年を振り返って~
  「今日は、教科書にない字を書くよ」と言うと「校長先生、わかった『命』という字でしょ!」と言ったのは、K君でした。するとすかさずT君が「お坊さんが大きな筆で『命』という字を書いていたのをテレビで見たよ。毎年やるんだよね。今年の漢字!」
 どうして「命」に決まったか話そうとしたら、またK君が「今年は、この世の中で一番大切な小さな命がたくさん奪われた。いじめで自殺する子もいたから、『命』になったんだって・・・」と用意したこと全部言われてしまいました。すると女の子が「去年は、“~愛~地球博”とかあったから『愛』だったんだって、『命』より『愛』の方がいいよね。」と言っていました。
 今年一年を振り返り、濃く、太く、大きく『命』という字を書きました。
 今年は、運動会の直前にOさん姉妹が、短期留学でハワイからやって来ました。子どもたちは、新しい友だちと交流する貴重な経験をすることができました。
 Oさんのご両親は、若松小の皆さんに大変よくしていただいたと感謝していました。「できれば来年も来たい。」と言っていました。 

2016年12月3日土曜日

花だより オオケタデ いじめについて

~平成12年の作品~

【平成19年度 斜里町立朝日小学校 学校便りから】

未来を担う児童生徒の健やかな成長のために
 文部科学大臣、北海道知事、道教育長、PTA連合会より、いじめに関するメッセージが出されました。学校でも機会ある毎に、このことについて子どもたちに話をしていますが、ご家庭でもこの資料を基にもう一度話し合ってみて下さい。
◇いじめとは・・・自分より弱いものに対して一方的に、身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの(起こった場所は、学校に内外を問わない)
◇いじめの例・・・「仲間外し・無視」「言葉での脅し」「ひやかし・からかい」「暴力・たかり」、「持ち物隠し」など
◇いじめを未然に防ぐために・・・親や教師は、日頃から子どもの「サイン」を見落とさないことが大切です。また、いじめが明らかになったときには、積極的かつ迅速にいじめに介入し、解決の見通しをもって阻止しなくてはなりません。

《自殺の心配のある子どもの前兆行動》
  *こんな言葉を言い出したら要チェック*
○自分はひとりぼっちだ。 ○いじめられている。 ○誰も助けてくれない。 ○死んでしまいたい。
○生きている価値がない。 ○夜、眠れない。 ○自分には能力がない。
○自分には何もない。
 *学校や家庭での様子*
○頻繁に体の不調を訴える。 ○友人と話をしなくなる。 ○学習意欲がなくなる。
○周りに興味がなくなる。 ○体がだるくて動きが鈍くなる。 ○友人に大切な物をあげたりする。
○自室に閉じこもる。 ○家族との会話がなくなる。 ○食欲がなくなる。 ○ふらっといなくなる。 ○急に考え込む。 ○ノートや日記に暗い内容を書く。 ○友人に暗い内容の手紙を書く。
○急に身辺をきれいに整理する。 ○遺書めいた内容のものを書く。

 《家庭における「いじめ」発見のポイント》
□衣服が汚れたり、破れたりしている。 □学用品や所持品の紛失が頻繁にある。
□教科書、ノートなどに落書き・破損がある。 □身体に傷やアザがあったり、鼻血の跡がある。
□食欲がない。 □頭痛、腹痛、吐き気、不眠を訴える。
□表情が暗くなり、親と視線を合わせなくなる。 □口数が少なくなる。
□イライラしたり、おどおどしてくる。 □特定の友人に強い憎しみを持つ。
□夜や休日に呼び出されることがある。 □隠れてコソコソ電話をかける。
□親や家族に乱暴したり、口答えをする。 □外で遊ばず、部屋に閉じこもる。
□電話のベルにおびえる。 □ナイフなどを隠して持つことがある。
□余分な金銭を要求する。 □財布からお金を抜き出す。
□品物を頻繁に買う。 □髪型、服装が乱れる。 □欠席や遅刻をしたがる。
□理由を言わず早退する。□学習意欲がなくなり、忘れ物が多くなる。
□転校したい。学校をやめたいと言い出す。 □不審な電話がかかってくる。

《いじめをした子どもたちの前兆》
  *学校での様子*
△不平不満が多い。 △遅刻、欠席が多い。△すぐムキになる。 △落書きをする。 
△言葉遣いが悪い。 △クラブや部活を楽しまない。 
△遠足などの学校行事を楽しまない。△ガムやお菓子を校内で食べる。 △返事をしない。 
△派手な服装をする。 
 *教師との関係*
△反抗的、生意気な態度をとる。 △話をしないで避けようとする。 △すぐ悪口を言う。 
△教師によって態度を変える。
 *友人関係* 
△内気な子や下級生を脅す。  △金の貸し借りをする。 △規範意識の低い友だちが多い。 
△ケンカをよくする。 △自慢する。 △仲間はずれにするぞとよく言う。
 *授業中の態度*
△学習意欲に乏しい。 △おしゃべりをする。 △教師の指示に従わない。
 *家庭生活全般*
△昼夜逆転した生活をする。 △我慢ができない。 △テレビゲームばかりしている。
△漫画ばかり見ている。 △部屋が汚い。 △すぐ怒ったり文句を言ったりする。
△よく買い食いをする。
 *家族との関係*
△一緒に食事をしない。△親や弟妹に暴力をふるう。△家族との会話がない。
 *友人関係*
△外出をよくする。△友人からの電話を気にする。
                          北海道立教育研究所の資料から

2016年12月2日金曜日

花だより 友禅菊 クリスマス商戦始まる

~平成12年の作品~

【平成19年度 斜里町立朝日小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》
***街中にクリスマスのイルミネーションが灯る時期になりました。***
“校長先生!「サンタさんなんかいない!」と言ったらダメじゃないですか。子供の夢を壊さないで下さい。” とK先生に言われました。
 「新聞におもちゃやさんのチラシが入ってくるけど、ほしいものに赤○つけて置いておきなさい。サンタさんはパパなんだから・・・」という話をうっかりしてしまって、低学年の子供と先生から大ブーインブを浴びました。これは政治家の失言と同じです。でも、「校長先生が“いない”と言っても本当にいるんだ!」と確信している子がいました。
 《映 画 ALWAYS~3丁目の夕日》 
 その中で、サンタクロースからクリスマスプレゼントに「万年筆」をもらってすごくうれしがるシーンがあったり、青森から集団就職で東京にやってきた女の子に町工場の社長さんが、正月に帰省する汽車の切符をプレゼントする場面がありました。昭和30年生まれの私にはとても懐かしく思いました。
 「欲しいものがあったら、クリスマスまで我慢しなさい。」と親に言われ、クリスマスが近づくにつれ、わくわくドキドキで、サンタクロースの存在を疑うことはありませんでした。そんな時代でした。そんなことをすっかり忘れていました。
 ガソリンや灯油の値上げでクリスマスどころではない!寒い寒い冬になりそうですが、子供の年に一度の“夢”だけは何とかしてやりたいものです。

2016年12月1日木曜日

花だより ダリア お風呂に上手に入れる子は優しい!

~平成12年度の作品~

【平成19年度 斜里朝日小学校 学校便りから】
《シリーズ「いきいき子育て」》 “尾木ママの『叱らない』子育て論”から
~「お風呂に上手に入れる」と優しい子になる~ 
 「俺はこうやって育てられたんだ!」「私の家では、そんなこと教えられなかったわ!」
夫婦の間で、子育ての方針について、衝突することは多々あります。ごはんの食べ方や寝る時間、かたづけの仕方など挙げればきりがありません。些細なこと日頃の生活習慣すべてで考え方の違いが出てきます。
 それもそのはずです。どんな人でも自分の体験をベースに子育てをしてしまうものなのです。当然、家庭によってさまざまだから、ぶつかるのも当たり前です。
その家庭がどんな子育てをしているかが、手に取るように分かるのが「お風呂」です。
一人一人のお風呂の入り方を見ていると親の姿が見えてきます。きちんと体と足を洗ってから湯船に入る子ももちろんいるけれど、中には脱衣室からそのままドボンと飛び込む子、立ったままシャンプーして、シャワーを周囲にまき散らして頭を洗う子もいます。旅番組でタレントさんが温泉に入るシーンを見て、バスタオルを巻いたまま入ることがマナーだと誤解している子どもさえいます。一緒に入っている周りの人のことを、全然気にしていません。「いつも家でそういうふうにやっているの?」と聞くと、必ず「はい」と答えます。その家庭の子育て文化が子どもにしっかり根付いています。
 確かに最近は街中の銭湯もなくなり、公衆浴場で大人からマナーを学ぶ機会が減っています。でも、親が“まわりの人のことをきちんと考えられるように”という育て方の方針をしっかり持っていれば、たとえ銭湯に行かなくても子どもは自分で気づくものです。
今一度立ち止まって、自分の子育てを振り返ってみるべきです。「お風呂に入るときは、まず体を洗ってからね。体を洗うときは、まわりの人にしぶきがかからないように注意して、座って流そうね。」
 お風呂の入り方を教えることは、優しくまわりを気遣える子どもになる、大切な機会です。