2018年12月1日土曜日

花だより エラチオールベコニア 保護者への上から目線を改めよう


  保護者への上から目線を改めよう
                    全国教育文化研究所 重水 健介
 ≪保護者に不満を持つ教師≫
 「みんな同じように指導しているのに、『先生はうちの子だけ叱る』と自分の子どものいうことを鵜呑みにして一方的に苦情を言う親がいる。」こんな相談をよく受けます。確かに保護者の中には、教師の考えを聞こうとせず一方的にクレームを付けたり、教師を困惑させたりする人がいます。
 そういう保護者には、大きく二つの傾向があります。
一つは、学校の出来事をわが子にとって都合の良いように考えてしまう傾向です。教師の意見よりもわが子の言うことを優先する自己中心的な考え方です。
二つめは、「成績が伸びないのは教師の指導に問題がある」というように、自分の子どものマイナス面を教師のせいだとする傾向です。しかも、それを攻撃的な口調や態度で表現する人もいます。
 ≪教師も自分を見なすべきではないか≫
 「子どもを健やかに賢く育てる」という目標は、同じなのに互いに相手を責めていては何も好転しません。保護者に対して腹立たしく感じるトラブルがあっても、まずは一呼吸おくことです。その後で、そうした保護者の言動を招いた原因が教師になかったかを反省すべきではないでしょうか。
 保護者の態度を批判する教師がいます。これは相手も同じです。「先生は、期待する教育をしてくれない。」と考える保護者も多いはずで、お互いさまです。両者が、率直に話し合える関係づくりが先決です。
 まずは教師が保護者に対して
① 専門的態度~教師は教育の専門家、子どもの教育は教師に任せておくべき、保護者はあ
 れこれ口出ししないで黙っていればいいという態度
② 独善的態度~教師は子どものために仕事をしている。保護者は教師のやっていることに
 協力するのは当然だとする自己中心的態度
③ 権力的態度~言葉の語尾を上げて「教えてやっている」と相手を見下ろすように、いか
 にも偉そうだったり、脅迫的であったり、いばった態度
 以上のような態度で保護者に接してこなかったか、問い直すことが大切です。
また、トラブルを避けたいという気持ちから、保護者の要求を全て受け入れてしまう態度は、教師として無責任であり、結局は保護者を軽く見ていることになります。
教師はこのような「上から目線の」態度で接している限り、保護者からの信頼を得ることはできません。無意識のうちに、こうした態度に陥っていないか、教師は自らを問い直すべきだと思います。その上で、保護者と共に自由に意見交換できる対等な協力関係をつくって、教育を進めたいものです。(抜粋、要約:牧野)  

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