2018年12月6日木曜日
花だより ヒイラギ 幼稚園のお遊戯会
幼稚園のお遊戯会
幼稚園のお遊戯会に行ってきました。衣装、小道具、メイク、ヘヤーメイクなど、親の力の入れ方が半端ではありません。観客の半数以上は祖父母です。目を細めて観ていました。
先生が出演する子にマイクを向けると「ぼくは、○○組の○○です。」ときちんという子もいれば、中には、恥ずかしく黙り込んでしまう子、おだって怒鳴り声で言う子とさまざま。それを見て、また観客席が盛り上がります。おだつ子は、遊戯もめちゃくちゃで好き勝手なことをして、舞台中走り回っていました。
「親は、さぞかし恥ずかしい思いをしているだろう?」と思うと、そうでもない。
「うちの子、目立っているしょ。なかなかやるじゃん!」お友達のお母さんも「○○ちゃんは、個性的でいいよね。あれぐらいじゃないと…。」とあおり立てる。
休憩時間、「○○、バッチリ!うけてたよ。よかった。最高!」と子どもを褒める。その子は得意になって、またおだちはじめました。
そもそもなぜ幼稚園に入れるのでしょうか?
幼稚園教育のねらいには、◎社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける。◎友達と一緒に遊びや仕事を進める楽しさを知る。◎友達とのかかわりの中で言ってはいけないことやしてはいけないことがあることに気付く。◎友達と楽しく生活する中できまりの大切さに気付く。などがあります。
同年齢の子どもたちが一緒に生活する中で、わがままな行動をおさえ、社会性を身に付けること(ルールを守ること)ができるようにするのです。そのために、一緒に歌ったり、踊ったりします。
「個性のない画一的な子どもを育てればいい」と言っているのではありません。
家に帰ってテレビをつけると、故中村勘三郎の追悼番組を放送していました。
まだ、4・5歳の息子2人に踊りの稽古をつけている場面でした。お兄ちゃんが、カメラに向かってピースサインを出しました。すると「大事な稽古の最中に何をしている!」と頬に平手がとびました。歌舞伎という日本の伝統文化継承の厳しさを垣間見ました。中村勘三郎は、古典と現代劇の融合を図った新しい歌舞伎を創造した人物です。それは子どもの頃からの芸の基本があってこそのものです。抽象画の奇才ピカソの初期の作品は実に写実的なものでした。個性は、基礎基本の上にあるものです。
「群」は「羊のむれ」から生まれた文字です。虎などの強い動物は単独行動ですが、弱い動物は群れ(集団)で互いに助け合って生活します。そこにはルールがあり、そのルールに従わずに単独行動をすると、強い肉食動物の餌食になってしまいます。地球上で最も弱いの動物は、人間かもしれません。だからこそルールが細かく決められています。そのルールを学ぶために幼稚園や保育所、学校があります。そのルールを教える第一責任者は、親です。
平成28年3月 北見市立北小学校退職、その後、北見市教育委員会教育専門相談員、令和2年4月から、訓子府町教育委員会教育専門員 令和3年4月から、訓子府町認定こども園長
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