退職を前に振り返る
校長室前の廊下に観葉植物(キョウチクトウ、金の成る木、カポック、青年の木)があります。校長室には天井まで届く1本の「青年の木」がありました。2階のプレイルームには、拗れたゴムの木がありましたが、内緒で処分しました。自分の代になって植物が増えたと思っている方がいるかもしれませんが、実は学校の周りの樹木も含めて何本も処分しているのです。
瀕死の状態で見るも無惨な状態だったキョウチクトウやカポックは、この4年間で何とか生き返りました。校長室にあった青年の木は、思い切って処分を覚悟しましたが、思い止まり30センチほどに切り分けてハウスの片隅に植えておきました。すると1ケ月後に新しい芽を出しました。植物の「生きる力」には感心しますが、子どもたちの成長も植物の生長以上にあったと信じています。
中庭の癒しの空間に作った花壇は、3年目にして花壇コンクールで賞をいただくまでになりました。「校長先生は、花が好きなんですか?」とある子から言われました。特別、花に興味があるわけではありませんが、校長の仕事は、いかに学習環境を整えるかにあります。働きやすい環境が、子どもたちの学力向上につながると考えます。多忙感とストレスが溜まる職業です。『心がホッとステーション』が必要です。
日赤病院のロビーには、素敵な観葉植物が並べられています。よい老人ホームの見分け方の一つに植物があることが条件だそうです。モデルハウスにも必ず観葉植物が置かれています。植物には人の心を癒す働きがあるといいます。そんな思いから、赴任した学校では花を育てました。
他に絵画や書を展示したり、賞状額などを整理したり、そのために展示コーナーや掲示板の増設、合わせて教材室の整理などをやりました。
北小での初仕事は、プール側にある色あせた看板「個性の花開く教育」のお色直しでした。「ペンキを買う予算はありません。」と言われ、用務員さんが違う名目にして内緒でペンキを買ってくれました。校舎内はブロックむき出しの壁が多く、掲示板が少ない状態でした。そこで廃棄されたパネルを分解し、再利用して保健室前に掲示板を増設しました。何かしようとすると予算と人の壁がありました。しかし、日下部さん、吉次さん、竹内さん、土曜警備の五十嵐さんの協力のお陰で、草ボウボウ状態だった中庭が見違えるほどきれいになりました。優勝カップや楯がぎゅうぎゅうに押し込められていた展示棚は、すっきりと整理されました。体育館入口前の壁には、サッカー、野球、バレーの賞状やパネルがきれいに並べられるようになりました。雑然とした図書コーナーも今では、子どもたちが集う場所になりました。北小のシンボルであるえんぴつ型の学習準備室もきれいに整頓され、個別学習室に変身し『心がホッとステーション』になりました。
0 件のコメント:
コメントを投稿