2019年11月15日金曜日

花だより 教員にできないことは何かを知る ミゾソバ


  教育相談はチームで対応
 学校に持ち込まれる社会の様々な課題が多様化・複雑化し、教育相談(生徒指導など)これまで以上にチームとして向き合い、解決の方法を練っていかなければならなくなりました。
 ≪教員にできないことは何かを知る≫
 自分の学級にいる子どもの不安や悩み、課題を解決するために、力になりたいと思わない教員はいません。担任は常に子どもや保護者の訴えに対して真摯に耳を傾け、対応しようと奮闘します。しかし、担任とはそういうものだからこそ、感情的にも共鳴しやすく、うろたえたり、怒りをかかえたり、不安になったりするものです。
 また、最悪の事態は考えたくないとの思いから、問題の本質に目を向けられず、担任が一人で抱え込んだまま、早期の対応ができずにこじらせてしまうこともあります。
 教育相談がチーム対応である必要は、客観的に課題を見つめ、分析して対応策を考えねばならないような一人の教員で解決できない課題が増えているからです。
 特に家庭の問題が大きく関係している虐待やネグレクト、医療につなげる必要のあるもの、反社会的行動、校内だけに収まらないものなどを学級の出来事と同じように担任だけで解決することはできないのだと認識して、早い段階で他者へ相談するという冷静な選択が必要です。
 担任は、直接子どもに対応しつつ、保護者への連絡や協力の要請の程度やタイミングを図ったり、他の教員と情報共有をすることで子どもを支える人を増やしたりという、コーディネーター的なこともしています。しかし、教員は、自分がしなければならないこと・できること・できないこと・してはいけないことを知っている必要があります。チームで対応にあたることで、担任の経験にかかわらず、対応の仕方や解決の方向、協力を求めるべき人材(関係機関)へ結びつけることができます。
 現在、スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)の配置により、教育相談所、子ども支援課(北見市)、児童相談所、医療機関などの協力を得るケースについて、校内で相談して進めやすくなりました。教員が全てを抱え込まないことが、適切な支援にスムーズに結びつけることにつながります。
 新しい学習指導要領では、総則に「ガイダンス」と「カウンセリング」が明記されました。生徒指導と教育相談の総合、学習指導と生徒指導の総合が求められています。また、「働き方改革」の考え方からも一人で抱え込まないことです。

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