“日本っていいな!”
TVH「和風総本家」:毎週欠かせず見る番組です。日本の伝統文化や職人、世界に進出している日本の技術を紹介している番組が増えてきました。風土や歴史から生まれた日本独特の文化を外国人が高く評価し、興味を持っています。グローバル社会ではありますが、日本の文化をもっと知るべきです。
日本の職人さんから学ぶこと
昨今、盗作疑惑というモノが騒がれています。インターネットの普及により情報がグローバル化し、一般人でも画像検索をかければ世界中の類似のモノに容易にたどりつくことができるようになりました。そして、それに対して個人がSNSを利用して「パクリだ」と発信し広がっていくことがあります。著作権は守られるべき権利で盗作を肯定するつもりはありませんが、ちょっと待ってもらいたい。
優れた作品というモノが、ある日突然何もないところから現れるのでしょうか。過去の影響を受けていない作品というモノはないと考えます。学問もそうですが先行研究があるから次につながっていくわけで、すべてをリセットしてゼロから生み出すというのは途方もない労力を要するものです。芸術にしても過去の優れた作品、技術があるからこそ新しいことにつなげていける。そうでなければ「文化」は断片的になってしまい、成長していかない。文化は過去に学び、次につなげることで確立していき、やがてそれは伝統と呼ばれるようになっていくのです。
「学ぶ」ということについて 近年教育現場では「自ら学ぶ力を育てる」ということが話題になっています。自ら学ぶとはどういうことなのかでしょうか。
①人から教わる 之は人から直接教えを乞うということです。学校の授業など、最も一般的な方法です。しかし、教える側の主観が強すぎたり、一方的になりがちで自ら学ぶという姿勢は少なくなる可能性があります。
②人から盗む これは職人など実技が伴う業界でよく言われることです。芸術などの分野では言葉で伝えられることは限られているため、手取り足取り教えてくれるのは希であり、師匠や先生を見て勝手に学んでいくモノです。
③書物から学ぶ 技術書など文字化されたものを読むことで実際に本人を前にしていなくても学ぶことができる。ただ文字で表されだけただけは伝わりにくいことも多いのです。
④モノから学ぶ これは文字や言葉でなく実際に存在するモノを通して、学ぶということです。結果は目の前にあっても、高低は分からないので推測していくことになります。
⑤経験から学ぶ これはおそらく一番身に付く学習方法かもしれません。自分自身の経験を基に学習していく。特に失敗による学習が重要です。失敗した原因を探りそれを改善し次につなげるのです。
それぞれ長所短所がありますが、少なくとも学ぶという行為は自ら興味を持ち、研鑽を深めていかなければ身に付かないものです。日本の職人さんは、②・④・⑤から学んでいます。
つまり①の人から教わる授業は、あまり効果がないということです。授業改善のヒントはこんなところにもあります。今盛んに言われているアクティブ・ラーニングは、こうした考えに基づいています。
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