働き方改革=自己改革
教師は、真面目で責任感、使命感の強い、だから、自分の家族を顧みず部活動に全精力を費やす先生がいる。また、問題行動を起こした生徒を、夜遅くまで街中を走り回り探す先生もいる。これまでは、そうした先生が保護者から信頼と尊敬を得ていた。そうした先生に憧れて教師の道を選んだ人も多い。しかし、教師が皆、そうしたことができるわけではなく。そんなことをしていたら体が持たない。先生が教室に入ってくるときのドアの開け方で、その日の先生の気分がいいかどうか分かると言った生徒がいた。多忙な上、理不尽な保護者対応でイライラがつのるのも分かるが、言うまでもなく、心の安定がよい教育につながる。働き方改革でさまざまな制度が変わると思いますが、最も大事なのは自己改革である。
24時間教員休業のススメ
近畿中央病院メンタルヘルスケアセンター副センター長主任臨床心理士・公認心理士
井 上 麻 紀(教職員の職域病院勤務)
一人でも多くの先生方が、幸せと感じる人生を歩くお手伝いをしたい
具体的にどうやって「24時間教員」をやめるのか、そのヒントをお伝えします。だまされたつもりで、今日から試してください。
≪休みの日をつくる≫
土曜日・日曜日のうちの一日は、仕事から離れる日を持ちましょう。この日は仕事をしない勇気を持つことも時には必要です。学校という同じ人間関係の中だけにいると、同じ役割を担うため、視野が狭くなり、思いつめやすくなります。
休みの日は、全く違ったことをしてみましょう。何をするか迷ったら、仲のよい、あるいは仲のよかった友だちに連絡してみましょう。子育て中や介護中の方は、一日、家半日だけでも、親・配偶者、公的サービス機関に任せて、ゆっくりする時間を持ちましょう。
≪帰宅したら「ただの人」に戻る≫
仕事を持ち帰らないと回らない場合もありますが、いったん帰宅したら、例えば「ただの娘」「ただの息子」「ただの母」「ただの父」に戻る、というイメージでいましょう。家庭によって娘・息子・母・父に期待されるイメージは違いますが、とりあえず「今日の教員はおしまいです」という感覚は、意外と役に立ちます。
緊急時以外は、仕事の連絡を受けても「ただの人」に戻った状態で気持ち的にはほどほどに対応するのがメンタルヘルスを保つ秘訣です。
≪自分に戻れる時間・空間・人を確保する≫
自分が弱音を吐けて、心地よいと感じる人間関係を求めましょう。身近にいない人は、「お話をうかがう専門家(心理士・SC)」のメンタル相談にお越しになるか、あるいは気軽に電話相談を利用するのもおすすめです。
0 件のコメント:
コメントを投稿