2020年12月22日火曜日

花だより 小学校35人学級コロナで教育も変わる 柚子

 

 小学校35人学級 コロナで教育も変わる
 日本の1学級当たりの児童数は、OECDの調査で33か国の中で3番目に多かった。学校現場にとって長年の悲願だった人数見直し(少人数化)がやっと実現する。
 文科省は、少人数学級の実現は長年の課題として、30人学級の実現に向けて先頭に立ってきた。財務省はこれまで少人数化は学力向上に繋がらないとして難色を示してきたが、妥協した背景には、人口減とコロナの拡大がある。少人数学級を段階的に移行すれば、教員数の大幅増は避けられると財務省が判断したからだ。
 保護者の中には、どの学校も1クラス35人学級になると思っている人が多いようだ。実際は、1クラス最大30人(上限35人)となるので、1学年36人になると2クラスになって、1クラス18人になる。71~105人なら3クラスになって、1クラス23~24人になる。
 オホーツク管内では、児童数が減少しているので、1学年5~6クラスにもなるような学校はない。各学校には空き教室があり、教室が足りなくなるという学校はほとんどないだろう。これまで適正規模とされる学校は、小学校では、学年3クラス、全校18クラス(通常学級)、児童数500~600名程度とされていたが、オホーツクには、現在そんな学校は存在しない。これからは1クラス20人前後で学年2クラスの学校が多くなるだろう。しかし、人数は少なければ少ないほど良いということではない。小規模・へき地複式校が地域住民の要望で統廃合が進んでいるし、財務省の言う通り、少人数学級の方が学力が高いという結果にはなっていない。
 一番の課題は、優秀な教員の確保
 文科省では、教員13,500人超を確保する必要があると試算している。しかし、人数より質の維持が重要である。公立小学校の教員採用倍率が、3倍を下回り過去最低になった。少人数学級が成功するかどうかのカギは、働き方改革を進め、いい人材を学校に呼び込むことができるかどうかだ。


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