2020年12月15日火曜日

花だより 「改革」は、過去の全てを破壊しはいけない。 センリョウ

 

 「改革」は、過去の全てを破壊してもいけないし、また、大部分を温存してもいけない
 ポストコロナで大きな社会変革を起きると言われています。教育も例外ではありません。
「教育は“未完のプロジェクト”完成することのないプロジェクトである。どのような制度をつくっても、それでよくなるというものではない。豊かな教育が保障されるというものはない。しかし、絶えず改善を積み重ね、誠実に努力を積み重ね、支え続けてこそ、それなりの成功を確かなものにすることができる。教育とはそういう営みである。」(東大教授 藤田英典先生 著書「義務教育を問い直す」より)  
 教育改革の必要性は、30年前から叫ばれていましたが。「教育改革は、学校の廊下までは来ているが、なかなか教室まで入ることができない。」と言われています。
 TOYOTAは、いち早くハイブリッド車の開発に成功し、さらに燃料電池車「ミライ」の開発を進めています。「いやいややらされている人は、不平や不満を口にするが、自ら改革の必要性を感じている人は、積極的に取り組む。」これはトヨタの社長の言葉です。
 無駄をなくし、効率を上げることが改革のように言われますが、「行き過ぎたリストラで職場の和がなくなり、企業が活力を失っている面がある」と企業経営者が反省しています。
 学校でも、完全学校週5日制の影響として、5日間に仕事が圧縮され、1日の勤務時間が増加し帰宅時間が遅くなった。また、それだけでは間に合わず、土日の出勤が増えた。会議を開く時間が無く、会話をする時間も少なくなり共通理解が図りにくくなった。などなど
 批判が高まり、働き方改革が断行されました。その結果、休み時間が短縮されたり、学校行事が削られたりしました。また、校務システム(デジタル化)を導入され、職員朝会をなくしたり、諸会議も減らされることが多く、結果的に精選され、合理化が図られたように見えます。 しかし、言い訳的な取りつくろった取り組を設定し、教科だけを重点的に指導したり、各領域での活動をバラバラに行っても、子どもたちの意欲と自信は形成されません。また、成果が上がらなかった原因を子どもの能力、家庭の背景、地域の実情や制度に押しつけようとするならば、学校としての無能さを露呈することになります。
 学校はラインではなく、スタッフで構成される組織(チーム学校)です。情緒的な要素も大切にしなければ、組織の活性化は図られることはできません。
 「全ては、子どもたちのために」です。一方的にやらされるのではなく、自らその必要性を感じることが一番大切だと思います。


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