2023年4月30日日曜日

花だより 学級通信が変わる 水芭蕉

 

 こども園の先生は「可愛さ」を求める
 こども園の学級だよりは、見た目がとても可愛くて楽しそうだ。写真や可愛いカットがふんだんに散りばめられていて、飾り枠で囲まれ、文字もワードアートで装飾され、フォントもポップ体を多く使う。1枚作るのにどれだけ時間をかけているのか?それほどPCに精通しているとは思えない年配の先生も一生懸命だ。見るのは子どもではなく大人なのにと思うのだが、こども園に通わせている親も、こんな通信でないと読まないのか?これでは働き改革が進むはずがない。
 ところが今年から、紙での配布をやめて、ネット配信するようになり、保護者は、タブレットやスマホで見るようになった。こうなると華美な装飾は邪魔なようだ。園からの紙での連絡はほとんどなくなると、スマホで見るときの見やすいレイアウト、情報量、見やすいフォントを選ぶことが求められるようになった。それと今流行りのタイパである。何でも時間をかければいいというものではない。「チャットGPT」の時代に入った。学級通信も変わる。

オホーツクにも桜前線到達しました。(訓子府レクレーション公園のエゾヤマザクラとツツジ)





2023年4月29日土曜日

花だより 自立の基礎を養う 70歳以上のバス券 ライラック

 

 ~自立を支援する~
 70歳以上になるとバス券(年間3,000円)で市内バスが利用できるので、申請に来る年寄りが多いという。高齢者の運転ミスが問題になっているので、自分も70歳になったら、利用しようと思う。ところが「うちの近くにバス停はない。何とかしろ!」と横柄な態度で窓口に来る年寄りがいるという。少子高齢化が進み、子どもと年寄りが威張っていると言われています。
 こども家庭庁ができて、子ども政策がさらに充実すると、「もっとおれたちのいうことを聞け!」と威張りだす子どもが増えるかもしれない。
 子どもの進む先の障害物を先回りしてどけたり(過保護)、一歩一歩にあれこれ指示をしたり(過干渉)していることが原因かもしれません。子どもが好きな物を見つけるまで待ち、できるだけ子どもの力を信頼し、それを見守り、力づけることが大切です。あれこれしないで見守ることは、モノを買ってやったり、何かをしてやったりするより、ずっと難しく愛情がいることです。
 また、親は自分が子どものために考えたことは正しいと思いがちですが、必ずしもそうとは限りません。自分の思いや考えを押しつけるのではなく、「あなたはどう思う?」とまず子どもの言い分をじっくり聞き、子どもの気持ちをしっかり受け止めてから、「自分はこう思うけれど」と、一緒に考え一緒に学んでいく姿勢が大切です。子どもが自分で考え、勇気をもって行動し、達成感を味わう、または失敗から学び強くなるチャンスなどを子どもから奪わないように気をつけましょう。 ~過保護や過干渉はやめる~

2023年4月28日金曜日

花だより スマホネグレクト 牡丹 ケマンソウ

 

 
 ≪医師からの警告≫ スマホは現代のアヘンか?
 親がインターネットゲームに興じるあまり、子どもをほったらかしにして、子どもが重大な事態を招いてしまう事故や事件が後を絶たない。
 母親がスマホに夢中になり、子どもから目を離したときに、何かのはずみで子どもが大けがをしたり、誘拐されたりする危険はいつでもどこでもおこり得る。
 子どもの「スマホ依存」をどうしたらいいかという議論ばかり目立つが、実は成人の「スマホ依存」はもっとやっかいである。スマホ世代の若い母親にみられる「スマホネグレクト」を見逃してはならない。
 母親の「スマホネグレクト」の典型例は、スマホに夢中になっているときに子どもにぐずられ、無意識に怒鳴りつけてしまう、という行動である。スマホを一時も肌身離さず片手に持ち、家事や育児、あるいは友人とのLINEを忙しくこなす母親。もう一方の手で子どもをだっこしながらも目は食い入るようにスマホの画面を見つめている。見つめるべき対象はわが子の目のはずだ。「母親よ、いったんスマホから目を離せ!」と叫びたくなる。
 母親が子どもの呼びかけに長期間反応しなくなると、子どもは泣いたり、ぐずったりしなくなり、しだいに笑わない、しゃべらない、無表情な子になり、孤立を好み、人間関係を築けなくなる。「母性愛の剥奪」あるいは「愛着障害」と呼ばれる状態になる可能性がある。
 乳児の母親への愛着は、吸うこと、しがみつくこと、後を追うこと、泣くこと、微笑むことなどの感覚・運動を通じて形成されると言われている。そのどれもがスマホが提供する視聴覚のみの刺激とは対極をなしていることに「スマホ依存」の末恐ろしさを感じるのである。
                    歌舞伎町メンタルクリニック院長 倉本 英彦 牧野要約

2023年4月27日木曜日

花だより 学校や幼児施設は育ちを保障するための居場所 フジ(藤)

 

 ≪なぜ、働き方改革なのか? 教師の多忙さと居場所≫
 世の中の多忙さが、学校への子育て機能への期待と批判の高まりを生み、それこそが教師を多忙にしています。教師の多忙さは、子どもの居場所づくりを阻害しているのです。多忙な教師に気に入られるために、よい子でいなければ学校に居にくいのです。一部のお気に入りの子ども以外は、居ても居なくてもよい存在になりかねません。教師はもちろんそのことに気づいていて、すべての子どもたちにしっかりと向きあおうとします。そうするとますます多忙になって、教師のメンタルヘルスは、さらに悪化するのです。このようないたちごっこのような循環があるのではないかと思います。
 このような厳しい環境で教師は授業をしているのです。内容がしっかりとした授業は、子どもが楽しいと目を輝かせ、できないことができるようになったという実感を持ち、もっとおもしろい世界があるという誘いに食らいつきます。そんな授業を教師はしたいと思っています。そのような授業の場こそが子どもにとって最高の「居場所」なのです。
 このようなことは、ほとんどの教師と子どもたちは知っていることです。ところが、授業が居場所として機能しにくくなる場合があります。また、子どもたちは、休み時間や放課後などの自由な時間に同級生とのかかわることで、居場所を見出しています。その時間は、とても重要で授業への身の入り方に影響しているのです。ところが授業時間以外の場への目配りは、多忙な教師ほど余裕がなく手薄になってしまいます。子どもたちと用事もないのに自然と雑談をしあえる時間の確保は、多忙な教師には極めて難しいのです。ましてや、授業以外の見えないところまで、あれこれ想像して、考える心と時間の余裕などありません。
 学校(幼児施設)せよ家庭にせよ大人の忙しさは、子どもをさびしい気持ちにさせ、安心できる居場所感を減じさせています。朝早く出かけ夜遅く帰宅する両親、せわしなく動き自分の話をしっかり聞いてくれない両親、両親の多忙さが子どもの自尊心低下につながるとの指摘がなされています。
 しかし、父母が仕事や家事から解放されて子育てに十分時間を割くことができた時代が今までにあったでしょうか? そのかわりに、祖父母や親戚、多数のきょうだい、近所の同世代の子どもたちが、幼子の面倒を見、子どもの育ちを見守り、切磋琢磨して成長するコミュニティ(居場所)がかつてはあったのです。このような場が、現代社会では学校がならざるを得なくなっています。子どもの減少や親戚関係の縮小、近所づきあいの希薄化の中で、学校や幼児施設はコミュニティの育ちを保障するための居場所的役割が増しているのです。こうしたことに応えるためにも教師の働き方改革は必要なのです。
                  (月間「生徒指導」~居場所づくり~より)牧野要約

2023年4月26日水曜日

花だより 掃除の秘密 スイトピー

 


  
“そうじのひみつ”(日本PTA全国協議会推薦図書)
 この本は学校の子どもたちや先生、用務員さんが登場する漫画になっていて、「どうしてそうじをするのか?」分かりやすく解説されていました。掃除には、大きく分けて3つの理由があります。①気持ちよく過ごすため ②物を長く使うため ③健康に過ごすためです。
  外国では、児童生徒が掃除をすることはありません。清掃する人が雇われています。日本では、掃除も教育の一環として扱われています。
 リタイヤしてから学校の用務員さんになる方が多いです。「私はずっと営業の仕事をしてきた人間なので、用務員としての技術は持ち合わせていないけれど、自分にできることは掃除だと思って一生懸命やらせてもらっています。子どもたちが気持ちよく勉強できるようにしてあげたいもね。」と言っていました。
 職員室や校長室は、事務補さんが掃除をしてくれます。学校の環境整備は、事務職員が、一手に引き受けてやってくれていますが、校舎も年数が経つと雨漏りなど、いたるところで修繕が必要になってきます。
 今年卒園した子が「園長先生、あのね。子ども園の時は、掃除はしなかったけど、来週からお掃除当番が始まるんだよ。」と言いました。本園は、公共建築賞を受賞した素晴らしい園舎です。掃除は、地元の美装会社と先生方で行っています。コロナ下は園内の消毒作業もやってもらっていました。子どもたちが掃除をすることはありませんが、「あとかたづけで物を大切に」で後片付けの習慣は、きちんと身につけさせています。
 

2023年4月24日月曜日

花だより PTA総会と教育力 勿忘草

 


 
《PTA総会=何人集まるかでその学校の教育力がわかる?》 
 最初の参観日は、授業参観者は多いけれど、総会に残る人は少ないというのがどこの学校でもあることですが、「PTA総会の出席率で、その学校の教育力が分かる!」と教育雑誌で読んだことがあります。
 学校に赴任して、すぐあるのがPTA総会です。「例年総会への参加者が少ないのですが、校長が代わったのでどれだけ興味関心があって増えるか?」と教頭が言っていましたが、用意した椅子が埋まることはありませんでした。「新しい校長への期待感は薄いのかな?」と思ったこともあります。「学校は期待できるぞ!」と学校に関心をもってもらう努力を校長はしなければなりません。しかし、学校は、教職員や教育委員会だけで成り立つものではありません。PTA会長さんが、「子どもたちのために、保護者と先生方が協力して頑張りましょう。」というご挨拶を聞いて大変心強く思いました。
 うちのこども園の保護者会は、PTAとは言わず「育友会」といいます。「保護者、先生方がともに手を携え、子育てをする。保護者も先生もともに育つ」という願いから、この名称にしたらしいのです。夜の総会ですが、出席率が高く、お父さんの姿も多く見られます。このまま、小学校につなげられたらと思います。
 

2023年4月23日日曜日

花だより かきいれどき 矢車菊 藤

 

 
   「かきいれどき」
   いよいよ今度の土曜日:祝日「昭和の日」からGWが始まります。土曜日が祝日だと振替えがないので、損をしたような気がしますが、こども園の先生方にとっては、土曜預かりがないのでありがたいのです。大変なのは農家です。玉ねぎの移植など農作業で忙しく、さらに観光地や商店は、コロナが落ち着き、連休は「かきいれどき」で、働くお母さん方からは、「こども園が連休でもやってくれるとありがたい。何とかならないですかね。」と言われます。
 お店などで売れ行きがよく、最も利益の多い時のことを「かきいれどき」と言います。この言葉を漢字で書くと?(ワープロの一発変換)、三択~A:掻き入れ時B:夏季入れ時C:書き入れ時 正解は帳簿の記入に忙しい時という意味でCの「書き入れ時」です。今は、手書きではなく、パソコンで入力するので、イメージ的には「掻き入れ時」と選択してしまいそうです。
 今年はコロナも落ち着き、人手が多くなるようです。観光地は正に「書き入れ時」です。
 「こども園の書入れ時はいつだろう?」とある先生に聞くと「毎日です。」と言われました。連休が終わると、また忙しい日々が始まります。5月6日土曜日は、休みではありません。こども園の先生は、大型連休にはなりません。 

  

2023年4月22日土曜日

花だより 「お母さん方へ」とは書かない! オダマキ

 

「こども家庭庁」がスタートしましたが、事前に「子育てに関するアンケート調査」を行いました。その中に、~役所や学校、幼稚園からくる文書に「お母さんへ」という文言がある。父親に育児休暇を推奨していながら、まだ子育ては「母親の仕事」と決めつけている感じがする。~という意見がありました。
 園だよりに、「やさしいお母さんが傍にいることが一番の薬です。ゆっくり休んで、病気を治してください。」と書いてから、これを思い出して「やさしいお母さん(家族)」と打ち直しました。
 少子化を食い止めるために、出産費用などの助成をした国がありますが、その効果はなかったそうです。少子化問題は、お金の問題ではなくて、こうした意識をどう変えていくかが大きな課題のようです。
   現在、学級ごとに保護者会を行っています。お父さんの姿がちらほら見えます。送迎するお父さんの姿も見受けられます。これからさらに増えていくことを期待したいです。昨年の保護者会の三役は、全員男性でした。これは女性でもOKなのですが?  

2023年4月21日金曜日

花だより マイナンバーの登録率が低いのは、個人情報保護に日本人は敏感だから?  二輪草

 


  マイナンバーの登録率が低いのは、個人情報保護に日本人は敏感だから?
 登録を拒否している人は、「自分の個人情報を国家に管理されたくない。」と言います。アメリカでは、ティックトックの禁止包囲網が拡大しています。アプリを通じて中国政府に利用者の個人情報が流出しているのではないかという懸念からです。しかし、日本では、外国の通信アプリを何のためらいもなく使っています。すぐ写真を撮ってネット上にあげています。スマホで様々なことを検索することで、多くの企業は、個人の趣向を細かく把握しています。国に管理されるのは嫌で、外国や企業には許すのでしょうか?
 そうかと思えば、学校の個人情報保護には過敏に反応するので、新学期の学級編成名簿を玄関に張り出さなくなったり、靴箱の名前表示を止めたり、通信やHPの写真は後姿だけだったりしています。これが個人情報保護法に則っていることなのでしょうか? 
  HPやコドモンの写真掲載について、子どものいい表情の写真を載せたいと思うのですが、それが叶いません。何をしている場面か分からない、つまらない写真ばかりです。保護者の了承を得て撮影しても、ほとんどの学校では、写真の画素数(ピクセル)を落として掲載しています。(スマホで通常撮影すると2000~3000ピクセルで鮮明に写っていますが、それを200くらいまで落として、引き延ばすとボケて個人が特定できないようにしています。) 技術(AI)の進歩と個人情報保護にはついていけない状態です。
 

2023年4月20日木曜日

花だより ×××春を探しに××× ハナビシソウ

 

 「桜が咲いたら『春を探し』に行ってきます。」と言った1年生担任がいました。「おいおい、『春探し』ではなく、それはただの花見だろ!」 これは生活科のねらいと全く違います。同じことが「秋探し」にも言えます。落ち葉でいっぱいの公園にやってきて「さあ、秋を探しましょう!」と言っても、探さなくても秋はそこにあります。秋探しは、夏のうち、お盆が過ぎたことから、何度も行くべきです。春探しは、雪解けが始まり、ねこやなぎや福寿草、フキノトウの芽が出始めた頃に行くべきです。
 もうツツジが咲き始めました。福寿草は、もう姿を消しました。もう時機を逸しました。  「夏探し」や「冬探し」が無いのはどうしてだと思いますか?

2023年4月19日水曜日

花だより 今こそ武士道精神「卑怯」を教えよ ヤマブキ

 


 首相襲撃事件や特殊詐欺事件、回転寿司店でのマナー違反、いじめやネット上での誹謗中傷の書き込みなどの事件が横行しています。思い出すのは、ベストセラーで流行語大賞にも選ばれた「国家の品格」の著者:藤原正彦氏の~「卑怯」を教えよ~です。
 いじめに対して何をなすべきか。カウンセラーを置く。などという対処療法より、武士道精神に則って「卑怯」を教えないといけない。「いじめが多いからカウンセラーを置きましょう」という単純な論理に比べ「いじめが多いから卑怯を教えましょう」は論理的でないから、国民に受けません。しかし、いじめを本当に減らしたいなら、「大勢で一人をやっつけることは文句なし卑怯である」ということを叩き込まないといけない。たとえ、いじめている側の子どもたちが清く正しく美しくて、いじめられている側の性格がひん曲がって大嘘つきだとしてもです。「そんな奴なら大勢で制裁してもいいじゃないか」というのは論理の話。「卑怯」というのはそういう論理を超越して、とにかく「ダメなものはダメ」だとい
うことです。この世の中には、論理に乗らないが大切なことがある。それを徹底的に叩き込むしかありません。いじめをするような卑怯ものは生きる価値すらない、ということをとことん叩き込むのです。

2023年4月18日火曜日

花だより 地ビールと学校 ミヤコワスレ

 


 オホーツクビールの社長さんの話を聞いたことがある。「地ビール(クラフトビール)は、毎日、微妙に味が違う。それが良さでもある。その違いを味わい楽しんでほしい。」
ところが大手のビールは、そうはいかない。いつ、どこで飲んでも同じ品質、同じ味でなければならない。そこに企業努力がある。
 学校はどうだろう? 市町村立の学校には、それぞれ地域の特色がある。ビールならクラフトビールだろう。その土地で生まれる地ビールは、他にはない特色が求められる。学校では、地域の特色が出るのが生活科や総合的な学習の時間だ。
 しかし、学習指導要領があって、検定教科書で全国同じように指導されているのだから、学力に大きな差があってはならない。「機械じゃないんだ。人が人を教えるのだから、差が生じるのは当たり前だ。」と言い訳することもできる。児童生徒の質や教師の力量の違いは確かにある。しかし、本来、大きく差があってはならない。もうすぐ今年も学力・学習状況調査が実施される。一人一台の端末が配備され、一部はタブレットで行われるようだ。どんな結果ができるか?差が縮まっているのを期待したい。

2023年4月17日月曜日

花だより 入学式の式辞 サクラソウ 

 

  暖かい春の日差しに若葉も芽吹き、新緑の季節を迎えようとしています。この佳き日に〇〇小学校入学氏を挙行するにあたり、多くの保護者の皆様とご来賓の参列をいただき心より感謝申し上げます。さて~
 入学式の式辞は、4月に新しく採用となった校長先生には、頭を悩ますもの。私も例文集を見て、最初に書いたのがこれ。しかし、「校長先生の話は、いつも長くて、意味が分かんないし、心に残っていない。」というのが娘の感想。心に残る名文にしようと頭をひねるのだが、残念ながら文才がない。
 生き生きとした文章にするには「 」(会話文)を入れる。小学校の作文指導にこうある。幼稚園の卒園文集を手に入れた。「パパとママへ、わたしは、もう小学1年生だから、朝はパンツはかせないでね。」とあった。「よし!これを使おう」と思って書き直した。校長になるとあいさつが多い。せっかくの書いた文章も緊張して棒読みになってしまったら台無しだ。流暢に挨拶ができる人を見ると本当にうらやましく思う。
 チャットGPTが話題になっている。校長にとって強い味方になるだろう!


2023年4月16日日曜日

花だより チャットGPT  ツツジ

 

 一昔前まで、学校評価や保護者アンケートは、回答用紙を回収し、「正」の字を書き、電卓をたたいて合計と%を出していたので、集計するまで手間と時間がかかった。しかし今は、アンケートアプリを使うと瞬時に集計ができる。スマホに向かって話せば、何でも教えてくれるので、本棚で一番スペースをとっていた辞書や百科事典が邪魔になった。もう使うことがない。世の中、便利になったものだ。
 しかし、こんなもんじゃない。インターネットから情報を集める機能を土台とする対話型AI(人工知能)のチャットGPTというとてつもなく利口者が登場した。日々学習を重ねることで、お題を言うと満点の文書を作成してくれるという。採用試験の論文試験は、これに頼りたくなる。国会答弁書を書く官僚もこれを使いたいと言っているらしい。利便性向上を止められないのは文明の法則かもしれない。子どもたちの学びへの影響が懸念されているが、この流れは止められない。どう使いこなすかだ。
 入学式の校長式辞も「長いだけで心に残っていない。」と生徒から言われないですむかもしれない。クラスの子の日常の様子を入力しておくと通知表の所見をAIが書いてくれると先生は大助かりだ。期待したい。

2023年4月15日土曜日

花だより 特別支援教育の現状と課題 ヤマブキソウ

 

   《特別支援教育の現状と課題》
 特別支援学級在籍の児童生徒のうち、通常学級との交流学習、共同学習をしている割合が50%超えないようにと指導が入った。「障害種の教室で学習しなさい。通常学習で学習ができるのなら、特支学級ではなく通常学級に在籍しなさい。」ということだ。これに対して、現場では、「一人一人に対応した教育ができない。もっと現場に自由度を…。」と反発の声がある。保護者の「特支在籍でも、できるだけ他の子と一緒に…。」が願いだ。
「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムの構築のための特別支援教育の推進は、これまでの「障害の種類と程度」から「一人一人の教育的ニーズ」への転換は、画期的であり、理念や基本的な考え方のパラダイムチェンジであった。

 この背景には、小中学校の通常学級に在籍する学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、高機能自閉等、知的障害のない発達障害の割合が6.3%であった(義務教育段階の全ての子どもの10%ほどが、何らかの教育的ニーズをもっている)という結果にある。そして、発達障害への理解と対応、システム改革の急速に進んだ。
 しかし、理念が素晴らしければ素晴らしいほど違和感と心配を抱く
 実際の学校現場では、ある子は、床に寝そべり、奇声を発する。思い通りにならないと、教師に暴言を吐き、友だち同士のケンカは日常茶飯事、担任は目をつり上げ、怒鳴っている。「先生が怖い。」と学校に行きたがらない子も出てくる。だからと言ってこれが「ダメな指導だ!」とその教師を一方的に批判する気にはなれない。立ち歩く子を放っておいたら「指導力がない。」と指摘され、保護者からは「学級崩壊だ!」とクレームが入ることが予想される。そんな状況が、教師のそうした指導に駆り立てている。
 子どもたちの多様な学び方があること、そして、それに対応する指導方法があることを知りながらも、目の前の問題行動を鎮めることで精一杯で、多様性を認めるどころか、多様性を押さえつけているのが現状なのだ。また、最近は、通級指導教室が増えた。通常学級の担任は、少しでも指導に困る子がいると、通級に追いやる傾向にあるのも気になる。
 改革は法律を背景にして変化に迫るものであるが、実際に改革を進めるのは学校現場であり、一人一人の教師なのである。一番大切なのは、学校に内部の改革と同時に、学校の新しいチェレンジを認めるような風土づくりが必要である。
   参考資料 「インクルーシブ教育における授業づくり」 上越教育大学 赤坂真二教授 

2023年4月14日金曜日

花だより 見えぬけれどもあるんだ マーガレット

 


 見えぬけれどもあるんだ 見えぬものでもあるんだよ
            ~金子みすゞの詩「星とたんぽぽ」の一節から~ 
 金子みすゞさんの詩で、最も有名なのは、「みんなちがって、それでいい・・・」でしょう。ところが、これを自由や個性の尊重を過度にして、わがままで生意気な子どもを生んだという人もいます。これも一理あるかなと思います。しかし、この詩は完全に納得します。
 子どもの言葉や行動の裏には、見えないけれどもそれなりの理由があるものです。一人一人の子どもの内には、見えないけれども可能性の芽が必ずあるのです。
 そうした見えないけれどもあるものに、思いを馳せたいものです。今は見えないけれども、子どもの持っている可能性を信じ、それを引き出し、伸ばしてやるのが、親であり、教師です。
 教育の営みは、こうした見えないものに対して想像力を働かせ、心に引き寄せ、温かく見守り、大事に大事に育てていくことに他ならないのです。

2023年4月13日木曜日

花だより 一つしかない竹とんぼとノーマスク  シャガ

 

 ぶらり園内散歩 心がホットステーション
「園長先生、竹とんぼ1コしかないの、1コこわれたの…。」と女の子が寄ってきた。周りには、3人の子がいた。自分一人で遊びたいと思っていたのだろう、助けを求めてきたようだ。4人のにらみ合いがしばらく続いて、女の子は、こう切り出した。「ジャンケンする?」3人の表情が変わった。「うん、そうしよう。」順番に使うようにしたのだ。これで解決した。
 3歳児にはできないことが、さすが5歳児さんならできるのだと感心した。そこで、ふと思った。これも4月から始まったノーマスクの効果か?互いの表情が見えるということは、5歳児でも相手の心を読むことできる。すごい!

2023年4月12日水曜日

花だより 新1年生の保護者へ オオバナノエンレイソウ

 

 
 子どもが生まれて親になるのではなく、子どもの成長に合わせて親としても成長する。
 子どもが小学校に入学するということは、親も小学校のPTAとなり、親としての勉強が始まるということです。
 毎日、送り迎えをしていたこども園時代と違って、小学生になると参観日や行事のときくらいしか学校に行く機会はありません。お母さん同士の交流、先生との交流、意図的にコミュニケーションを図ることが大事です。それが親としての勉強であり、成長することにつながります。 
 子どもにとっての「いい学校」とは?
 「いい学校に行き、いい会社に入れば、幸せになれる」という時代は終わりつつあります。これからは、学歴よりも自ら学び、自ら考える「生きる力」を身に付けることが求められています。学校は、心の成長に大切な人との遊びやさまざまな体験をする場でもあります。どこの学校も「学校の教育目標」は、【知・徳・体】からなっていて、バランスのとれた子どもの育成を目指しています。
 ところが最近は、「勉強よりも・・・」という風潮が強まり、徳・体を重視するあまり、「知」がおろそかになる傾向があります。学校は、まず勉強するところであることを忘れないで下さい。

2023年4月11日火曜日

花だより ミスを防ぐには 山桜(ヤマザクラ)

 


 エラーをすると、試合後残って特訓、それが野球部の掟でした。残って特訓したところで急にうまくなるはずはありません。しかし、それをやることでチームメイトは、エラーを責めることはなく、逆に同情するのです。野球部だけでなく運動部はみんなそんな体質でした。それを精神論的なチームワークだと思っていたのです。
 大手チェーン店のマニュアルは、従業員がミスをすることを前提に作られています。指導するポイントが明確なので、経験のないアルバイトでもできるのです。
 子ども園では、小さい子は、間違えるし、忘れるし、できないことが多い。だから、先生は細かく何度も丁寧にしつこく言います。16時を過ぎると、保育室の廊下に、持って帰るモノがきれいに並べられます。忘れ物がないように、先生が園児を指導するのです。
 ミスをした職員を厳しく叱責するだけではなく、それをどう防ぐか、対策を講じることが大事です。日本理科学工業株式会社というチョークを製造している会社があります。この会社は、全体の7割が知的障がいのある社員です。高い品質の商品を継続的に提供していくために、作業を間違わないように、作業工程や作業方法の工夫・改善を行い、環境づくりに取り組んでいます。それは、学級づくりの参考になります。管理職の大事な仕事でもありいます。

2023年4月10日月曜日

花だより プレゼン能力(中古クラウン) 翁草(オキナグサ)

 


 「園長先生、車、新しくしたんだね。」と園児から言われ、ある先生からは、「園長先生、奥さんへのプレゼンうまくいったんですね。」 どう奥さんを説得したか?興味があったらしい。K先生は、「『うちの旦那には、好きな車に乗りなさい。』と言っているんです。」 こんな話をしても、うちの奥さんには通用しない。「あっ、そう!」と一蹴されるだけだ。
 愛車クラウンは、いつかはクラウン、腐っても鯛、中古でもクラウン、乗り続けるのにさほど問題はなかったが、走行距離が20万キロを超えた。今さら、カローラやプリウスに乗り換える気はない。しかし、クラウンの新車は、500~600万円する。退職した身で手が出る車ではない。
 問題は燃費と安全性だ。3000CCのエンジンで燃費はリッター10キロしか走らなかった。おまけにハイオクで現在1ℓ175円、レギュラーガソリンより10円高い。「燃費を気にするぐらいなら、クラウンには乗れません。」とセールスには言われたが、燃費は、ハイブリット車に乗り換えるプラス材料だ。
 さらに高齢者になるとアクセルとブレーキの踏み違いの事故が問題になっている。安全装置はこれからの車には必須だ。そうなると標準フル装備のクラウンしかない。価格的には中古車で現行モデルより一つ前の車種になる。妻が絶対譲れないのは、ボディカラーでメタルグレーにこだわる。これも白と黒が多く、グレーは少ない。
 もう諦めかけていたら、馴染みのセールセマンから、電話が入った。「グレーのクラウンで、状態のいい中古が出ました。」そこから、必死のプレゼンが始まった。最後の壁は購入金額だ。中古でもクラウン、小遣いをさらに減額することで決着がついた。
 10年乗るとしたら人生最後の車になるかもしれない。心残りは、EV車を運転できないことだ。

2023年4月8日土曜日

花だより 新人教員を育てる レンゲソウ

 


 若さと希望にあふれ、学校に赴任された新人教員の皆さんは、先輩の先生方の助言、指導を受けながら、毎日の教育活動に情熱を注ぎ、子どもたちや保護者の期待に応えるべく精一杯の努力を重ねていることでしょう。
 古くから「教育は人なり」と言われるように、他のいかなる教育条件にもまして、教師としての人間性が子どもたちに強い影響を与え、教育効果に大きくかかわることは、誰もが認めるところです。
 ある小学校で実績を上げた研究主任が、異動した学校でもまた、その教師を取り組みが他の教師からも支持され、影響を与え、その効果が学校全体に波及しているという話をよく聞きます。また、そうした学校には熱心な教員が自然と集まってくる。
 どうしたらこんな教員になれるのだろうか?
 持って生まれた性格、資質、能力と言ってしまえばそれまでですが、管理職の立場からすると、その教師の学習指導・支援の構想・実践を支持し、また相互に切磋琢磨し、影響を与え合えるような学校の研究体制の中から生まれたものなのです。
 たとえ優秀な人材が配置されても、教師が全力で授業実践に没頭できる校内体制、また喜びや迷いを共有できる研究体制がなければ、優秀な教師には育たない。新人教育は、管理職の資質・能力が問われます。

2023年4月7日金曜日

花だより 生活科の見直しは、どの教科にも当てはまる オドリコソウ

 


 生活科の見直し チェックポイントは、どの教科にも当てはまる
□活動だけで終わっていないか?
 「知る、分かる、気づく」から「できる、使える」
□教師の思いや願いが強すぎないか?
 子どもの素朴な「何?」「なぜ?」「やってみたい」より先に出すぎない。
□こま切れの計画になっていないか?
 指導計画に連続性を持たせることが大切
□計画がスムーズに進みすぎていないか?
 子どもが動き出せば、意外な展開が生まれる。
□急いでいないか?
 じっくり取り組む場面を多くする。
□欲張っていないか?
 「仕掛け」にこだわって子どもを引きずり回さない。活動はシンプルに
子どもをそろえようとしていないか?
 子どもをみんな同じ到達点に向けようとしない。
与えすぎていないか?
 子どもの願いは、不足感や欠乏感から生まれる。
予定調和になっていないか?
 展開が簡単に読まれていないか。未知への挑戦がおもしろい。
都合のよい「思い」や「願い」ばかり取り上げていないか?
 子どもは教師の姿勢を見抜き、都合のよい発想ばかりするようになる。
 *新学期がスタートした今、自分の授業を見直すいい機会です。

2023年4月6日木曜日

花だより 新任教頭先生へ イカリソウ

 

 新任教頭先生へ
 教員は、子どもへの指導が主ですが、教頭先生は、校長と教職員のパイプ役であり、また保護者・地域・学校の調整役です。新任の教頭先生は、仕事の内容がガラッと変わって、戸惑っていることでしょう。
 「教頭になってはじめて教務がやるべき仕事がわかる。校長になって、教頭の仕事がわかる。校長辞令は、校長として修行する権利をもらったと思え!」と先輩校長から言われました。
 ある校長は、「校長は、教頭の助けなしでは、学校経営はできない。」「教頭を生かすも殺すも校長次第である。」「校長は孤独だ。校長として常にベストな判断が求められるが、迷うこともある。その判断が本当に正しかったが不安でならない。」
 校長は、教頭先生が出張なので留守の時くらい不安なものはありません。それだけ教頭先生は、学校の要であり、校長の唯一信頼する補佐役なのです。
 毎日大変ですが、学校を実際に動かしているのは教頭です。やりがいのあるポストです。健康には十分留意され、校長先生を支えてください。

2023年4月5日水曜日

花だより 新人校長先生へ ふきのとう

 


  この4月から新しく校長先生になった皆さんへ

 世間が見る校長像は、「人格者であり、度量が大きく、威厳があって、それにふさわしい風貌と風格がある」といったところでしょう。教育基本法第1条には、教育の目的は「教育は、人格の完成を目指し…」と示されています。校長は、教育の行き着く先であるかのように世間の人は見ているのです。しかし、そう見られると非常に辛いものがあります。「学校教師必ずしも教育者にあらず」「学校教育の限界を知れ」「学校教育は、人のその性格の根本から教育する、全人を教育するものではない。学校はただ人生のある面だけを教育するところで、主として知性の方面の教育をすることろである。」(三浦修吾『学校教師論』)
 確かに完全な教育者としての教師は不在かもしれない。しかし、よき教育者になろうと努力しているのが教師です。
 全道、全国の校長会に参加すると、会長さんのあいさつの締めは、「今、校長の指導力がより一層求められています。真のリーダーとなるよう研鑽を続けていくことを心より期待する次第であります。」というフレーズが入ります。
 校長としての風格は、一朝一夕にできるものではありません。先輩校長から、「校長になったら、スーツはダブルにしなさい。足元を見られないように靴も新調しなさい。」と言われました。とりあえず、身なり(服装)や言葉遣いから整えることです。


2023年4月4日火曜日

花だより 何を感じて輝いた瞳なのか? キジムシロ

 

  
 小学校入学で楽しみは何かと聞かれ、5歳児は目を輝かせて「勉強!」と答えた。1か月後もそう思っていてくれたらうれしいのだが…。
 何を見て輝いた笑顔なのか 一人一人に目を向け、一人一人の内面の成長の大切にするのがこれからの教育です。しかし、教育を取り巻く環境は、とても厳しい。先行き不透明な時代であっても、変わらないのは笑顔で登校してくる子どもたちの存在です。その子どもたちの明るい未来を見出していくのが、教師の使命です。
  教科書はデジタル教科書になり、黒板が姿を消し、ノートはタブレットに変わりました。一早く研修に取り組み、ICT化を進めた学校とそうでない学校の差が歴然としてきました。まだ、学力テストには表れていませんが、授業に向かう子どもたちの輝く瞳が証明しています。学校差は、教師の差を生んでいます。
 私のクラスでは、毎日タブレットを使って勉強しているけど、隣のクラスは、あんまり使っていない。ママが、『隣のクラスの担任は、年寄りだからね。』と言っていた。
 ベテラン教師には、経験に裏打ちされた指導力があります。ところがそれだけに頼っていては、今の教育には付いていけないのです。
 
 

2023年4月3日月曜日

花だより 新年度を迎えるにあたって 二輪草

 

  どこかで「春」が生まれている どこかで水が流れ出す
   どこかで雲雀(ひばり)が啼いている どこかで芽が出る音がする
    山の三月東風)こち)吹いて  どこかで「春」が生まれてる。

 暖かい空気に包まれて「春」が誕生する光景、生命の息吹を感じる季節を迎えました。訓子府に来て3年が過ぎようとしています。豊かな環境に囲まれて、心豊かな日々を過ごしています。こども園近くの庭の福寿草に足を止めた春に始まり、黄金色に染まる秋の丘陵地帯、子どもたちは毎日散歩に出かけ、どっぷり自然の中に浸っています。
 子どもたちの一生懸命な頑張りに胸が熱くなったり、人の優しさに触れ感動したこと、先生方のチームワークのよさなど、園だよりのネタは多すぎて、与えられた紙面には収まりません。
 訓子府のよさは、3年ではまだわからない。「どこかで春が」の歌詞のように、よ~く観ると、今まで気づかなかったことが、まだまだたくさんあるように思います。今年もまた、四季の移ろいの微妙な変化と子どもたちの成長の姿を繊細にとらえる感受性を持ち続け、伝えていきたいと思っています。





2023年4月2日日曜日

花だより 流氷が去って思うこと エイザンスミレ


 オホーツクから流氷が去っていった。ちょっと前まで、流氷は厄介者だった。流氷が来る前に船は陸に揚げなければならない。そして、流氷がオホーツク海を埋め尽くすと零下20度までしばれる日が続く。ところが「知床」が世界自然遺産になって一変した。流氷が多くの自然の恵みの元になっていて、食物連鎖を支えていることを知った。おいしい魚や野菜を食べられるのも流氷のおかげなのだ。
 北海道のジャガイモやカボチャは、見た目は武骨で不愛想で無粋だが、食べたらこんなに旨いものはない。冬の厳しさと春の優しさ、夏の温かさと秋の涼しさ…。そんな気候や肥沃な土壌から旨いものは生まれる。
 そして、ただ種をまいただけでは、おいしくは育たない。草取りや防除、手間暇かけなければならない。傷ついたり、泥だらけのジャガイモやカボチャは、出荷することはできない。子どもたちへの教育も同じだ。優しい環境だけでは、よい人には育たない。それをするのは、我々教師の仕事だ。


 


2023年4月1日土曜日

花だより 「慈愛」保育教諭 カブ 福寿草


 3年前の年賀状から干支を描いています。子ども園に勤めているので、子うし(丑)、子とら(寅)、子うさぎ(卯)を描きました。動物の赤ちゃんは、みんな丸っこくて、しぐさもかわいい! 自然界の中で、赤ちゃんは、みなかわいくできています。見ると「かわいがらなくてはならない」と思ってしまいます。正に神様が創ったともとしか思えません。
 毎日掃除をしてくれている清掃会社の方は、「こども園で働くのが楽しい。」と言ってくれます。子どもたちとの触れ合いが、心を和ましてくれるからです。自分も園長として2年経ちました。ここに居てそれを強く感じています。「じいちゃん、最近やさしくなったね。」と言った孫の言葉から、これはこども園効果だと思っています。
 過日、園の歓送迎会があり、送別される方に贈る色紙の言葉に 「たいせつにする。いとおしむ。かわいがる。」という意味の「慈愛」を選びました。幼児教育に携わっている先生方にはぴったりの言葉です。