花だより 牧野喜充
退職校長のつぶやき
2023年4月2日日曜日
花だより 流氷が去って思うこと エイザンスミレ
オホーツクから流氷が去っていった。ちょっと前まで、流氷は厄介者だった。流氷が来る前に船は陸に揚げなければならない。そして、流氷がオホーツク海を埋め尽くすと零下20度までしばれる日が続く。ところが「知床」が世界自然遺産になって一変した。流氷が多くの自然の恵みの元になっていて、食物連鎖を支えていることを知った。おいしい魚や野菜を食べられるのも流氷のおかげなのだ。
北海道のジャガイモやカボチャは、見た目は武骨で不愛想で無粋だが、食べたらこんなに旨いものはない。冬の厳しさと春の優しさ、夏の温かさと秋の涼しさ…。そんな気候や肥沃な土壌から旨いものは生まれる。
そして、ただ種をまいただけでは、おいしくは育たない。草取りや防除、手間暇かけなければならない。傷ついたり、泥だらけのジャガイモやカボチャは、出荷することはできない。子どもたちへの教育も同じだ。優しい環境だけでは、よい人には育たない。それをするのは、我々教師の仕事だ。
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