学芸会は、学校行事の中でも運動会に並ぶ2大行事で、地域の行事でもある。孫の晴れ舞台を見に、遠くにいる祖父母もやってくる。当然、指導する教師も力が入る。それが、コロナと働き方改革で大きく様変わりした。名称は学習発表会になり、午前中で終了する。さらにYouTubeで配信され、会場に行かなくても見られるようにして、遠くいる祖父母にも配慮しているという。授業時数の確保が難しくなると、こうした行事は縮小される。
こども園の発表会が行われた。今年はコロナによる制限が解除されて、観客の主役は祖父母だった。孫の晴れ舞台を見に、わざわざアメリカや四国からやってきた祖父母がいて、ずっと涙を流して見ていた。舞台に上がる子どもたちもド緊張状態、固まってしまいセリフが言えない子もいる。これもいい経験だ。幼児は、それでも許される。立っているだけでかわいい、それが動いて、セリフを言うのだから、親や祖父母にはたまらない。
俳優は、テレビより映画、映画より舞台だという。テレビや映画は、何度でもやり直しがきくが、舞台は一発勝負、観客の反応がダイレクトに伝わる。演じた後に浴びる拍手が何とも言えないそうだ。また、舞台は、音楽、衣装、照明、大道具などの美術を含めた総合芸術だ。そうした華やかな世界に憧れる人は多い。
夏休み、冬休みなると劇団四季や歌舞伎、宝塚などの公演をよく観に行った。地方に来る演劇、温泉ホテルの人情芝居も観て、学芸会で使えないかと構想を練った。当然、学芸会にかける時間とお金は半端ではなかった。亡くなった母は衣装担当だった、「作るのはいいけど、なるべく早く言ってね。」とよく言われた。
教員採用試験(面接)で「どうして小学校の教員になりたいと思ったのか?」と聞かれ「運動会と学芸会があるからです。」と答えた。学芸会は変わってしまった。
0 件のコメント:
コメントを投稿