「書」に無頓着
「字を上手に書く」「きれいに書きたい」「下手な字を見せたくない」
「ああ~、失敗した!先生見ないで、下手くそだから…。」と言う子は、まだ見込みがありますが、「字は読めればいい!」と字に対して無頓着な子に書写を教えるのは、辛いものがあります。子どもだけではありません。黒板にチョークの時代が終わり、字に無頓着な先生が増えました。
「校長先生は、書写研の会長ですよね。書写の授業をやってもらえませんか?」と頼まれてやっていたことがありました。書写(毛筆)の時間のそのほとんどは準備と片付けに費やされます。実際に書くのは半紙3枚か4枚です。学校の書写の時間だけで毛筆が上手になることはありません。
書道の“道”は、柔道や剣道と同じ、道徳の“道”です。礼儀や作法、生き方を学ぶものです。ちなみに字の上手、下手は知能の高さと関係ありません。
公共施設の標札は、首長さんが書くことが多いです。各省庁の標札は大臣が書くそうですが、新しい標札を見ると首をかしげたくなるものがあります。昔の文人は、皆“書家”でした。礼儀や作法、美意識に対して少しは気にかけてほしいものです。「書」は日本の文化です。
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