2024年8月9日金曜日

花だより  なぜ園内研究を行うのか? クルマユリ あさがお

 



  なぜ園内研究を行うのか? 小中学校の校内研究とは違う!
 園内研究は、保育の質を高めることや、保育者の資質を向上させることを中心的な目的として行われます。最近は、園に同僚性という文化を培うためという点も注目されています。
「そんなことは言うまでもなく、当たり前だ」と思われるかもしれませんが、問題は実際にそうなっているかということです。園内研究が保育の質の向上につながっているか、保育者の資質向上につながっているか、より注意を払う必要があります。
 「研究をすれば勉強になる。勉強になるということは何らかの学びがあるはず。学びがあるということは、知識が増えたり実戦への洞察が深まったりしているはず。そうであれば、保育の質は高まっていて、保育者の資質も向上しているはず。」そのような理解が暗黙のうちに前提となっているのではないでしょうか。
 そこで一度確認してみる必要があります。何となく深まっているのではないかといった漠然とした印象ではなく、明確な変化を確認する必要があります。
 保育の質が向上するということは、何らかの変化があるということです。
例えば、立ったまま子どもに大きな声で話しかけていた保育者が、しゃがんで子どもと目線の高さを合わせて小さな声で話すようになったとか、色紙やプラスチック容器などの素材を保育室の隅の固定された棚から、キャスター付きのカゴに移して自由に移動させられるようにしてみたとか、そうした細やかな変化です。これらは行為としては小さな変化でも、保育の在り方としては質的に大きな変容だといえます。
 一年間負担を感じながら取り組んで、終わってホッとしていつもの保育に戻るのか、研究で学んことを基に明日からの保育に少しでも変化するのか、そこに注目することが保育の質の向上への道筋の明確化につながります。
                      ~全国大会に参加して~




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