2024年8月22日木曜日

花だより 三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、十五理で末決まる 千日草 ピーマン

 



 ~「江戸しぐさ」から学ぶ~ 
 常に人を思いやれ お互いに尊重し合い、気持ちよく生きるための生活哲学は、すでに江戸時代にありました。外国人に日本人の印象は?と聞くと「礼儀正しい」と回答しますが、今の日本人は本当にそうでしょうか? オリンピック選手へのSNS上での中傷を目にすると、首をかしげたくなります。
◎傘かしげ・・・雨のしずくがかからないように、傘をかしげあって気配りして往来するしぐさ。
◎肩引き・・・狭い道ですれ違うとき、肩を引き合って胸と胸を合わせる格好で通り過ぎるしぐさ。
◎こぶし腰浮かせ・・・乗合い船で腰の両側にこぶしをついて軽く腰を浮かせ、少しずつ幅を詰めながら1人分の空間を作るしぐさ。
◎会釈のまなざし・・・他人に対してさりげなく目で挨拶する。など
 「三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、十五理で末決まる」
 江戸時代の子どもの段階的養育法です。3歳までに人間としての心の糸をしっかり張る。6歳までにしつけを手取り足取りまねさせる。9歳までに人前でお世辞の一つも言えるくらいの挨拶ができるようにする。12歳には一家の主の代書ができるようにする。15歳で森羅万象が実感として理解できるようにする。 
 子どもは大人を見て育つのに、手本を示す立派な大人が少なすぎるような気がします。想像力を働かせ相手を思いやり、実行に移す人が増えれば、潤いのある社会が戻るはずです。

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