2024年12月23日月曜日

花だより 伝説の名馬「オグリキャップ」 ナンテン

 

 
 年末、有馬記念の時期なるとオグリキャプを思い出す。
 もう10年も前のこと、北海道小学校校長会の全道研究大会が日高町で開催された。「大きな会場も宿泊施設もない、そんなところで全道大会ができるのか?」と心配する声があった。おまけに日高管内は、北海道でも学力が低い管内であった。そのときの大会要項の表紙を飾ったのがオグリキャップである。
 1990年12月23日の有馬記念、怪物オグリキャップ伝説のラストラン、連敗を喫して「オグリは終わった」とささやかれた中での劇的な勝利は、今も伝説として残っている。苦しいときに、オグリの存在に助けられたと話す人は多い。こんなに愛された競走馬がいただろうか?
 サラブレッド(育ちがよく、優秀な人という意味で使われる)
 競走馬は、優秀な戦績を残している血統から生まれているかどうかで、その価値は大きく左右される。血統が良ければ、取引額も高く、大きな期待が寄せられる。一方、血統が悪ければ、いうまでもない。競走馬は、血統が圧倒的にものを言う、厳しい“格差社会”で生きている。オグリキャップは、父親の競走成績が優れていなかったため、“二流の血統”と評価されていた。そのため地方の岐阜の笠松競馬場でデビューしたとき、活躍を期待する人は、ほとんどいなかった。
 しかし、馬主の小栗孝一は、オグリキャップに自分の人生を重ね合わせ、期待を寄せていた。貧しい家庭に生まれ、幼くして叔母の家に養子に出された孝一。「恵まれない環境に負けてたまるか」と、自ら事業を興し成功した。馬主となった孝一は、たとえ血統が良くなくても、きゅう舎を毎日訪ねるなど、家族の一員として馬に愛情を注いだ。馬に託した願いはただひとつ。「“血統”という格差を乗り越えて、走ってほしい」
 地方競馬から中央競馬会に殴りこんだオグリは、次々に血統の良いサラブレッドたちを打ち破っていった。
 オグリキャップを表紙に使ったわけ、そこには日高校長会の「雑草魂」が込められていたに違いない。

2024年12月22日日曜日

花だより 「了解しました」と「承知しました」 フタバアオイ シクラメン  

 

 

「了解しました」と「承知しました」
 
過日、OB会の役員会の案内を出したところ、「承知しました」と返してきた人がいました。メールの返信では自動的に「了解」という言葉が出てきます。私も簡単にクリックして「了解しました」と打ってしまいます。ところがこの「了解しました」は、丁寧語で謙譲語ではありません。上司や目上の人には「承知しました」を使うべきです。
 「そんなのどっちでもいいじゃん!」と思うかもしれませんが、やり取りがメールになった今だからこそ、こうした日本の文化(尊敬語、丁寧語、謙譲語)を大切にしたいものです。そして、それを伝えるのは年寄りの役目です。ところがその年寄りも知らない人が多いし、それを若い人への伝え方に気を遣うのです。
 敬語の使い分けは、ビジネスシーンでは当たり前のことですが、学校の先生は知らないことがたくさんあります。私自身、常識に欠けていて失礼することが多々あります。最低限の大人としての常識は身につけておきたいものです。
 インフルエンザが流行しています。先生方どうかお体ご自愛くださいませ」
 実はこれびも間違いがあります。

2024年12月21日土曜日

花だより 万年筆 枇杷 カトレア

 

 万 年 筆
 木目澤教育長から何度もお手紙をいただきました。藍色のインクの万年筆で書かれていました。返事は、間違ってはいけないと思い鉛筆でしたが、いつか自分も黒ではなく青インクの万年筆で書きたいと思っていました。テレ東「カンブリア宮殿」の番組最後に作家の村上 龍の編集後記が流れますが、これも青インクの万年筆で書かれてあります。あれがすごくかっこよく感じるのです。
 万年筆を持つということは、社会人としてのステイタスシンボルであり、高級というイメージがあります。
 今年、会計年度職員にも期末勤勉手当が当たるようになったので、これを機に万年筆を購入しました。(しかし、モンブランのような高級なものではありません)
 万年筆がなぜいいのか? 強い筆圧をかけなくても書き続けられる。紙面をスイスイ滑らせる感覚は、くせになる書き心地です。長時間書き物をする作家には向いています。しかし作家さんの多くは、万年筆からキーボードに代わっています。そして、なぜボールペンが多く使われるようになったのか? インクは水に濡れるとにじむ可能性があるからです。それでも万年筆愛好家は多いのです。
 そろそろ「年賀状しまい」を考えていましたが、一言添える言葉に万年筆を使うことにしたので、枚数を減らし、もう少し続けることにしました。
 「弘法筆を選ばず」(書の達人であれば、どんな筆でも傑作は書ける)、つまり「達人でなければ、良い筆を選びなさい」という教えであると理解します。

2024年12月19日木曜日

花だより 年をとるのは、許せることが増えること 寒菊

 

 年をとるのは、許せることが増えること
 年をとるということは、多くの経験することです。経験の中には当然、たくさんの失敗も含まれます。冷静な判断を欠けば、仕事はもちろん結婚や投資でも失敗しますし、年と共に経験を重ねていくと次第に「こういう時は、こんな失敗をするものだ。」とわかってきます。ですから、過去に自分が失敗したときと同じような失敗をしてしまった人がいたら、「そういうものだよ」と許せるはずです。ところが、非難したり、突き放したりする人がいます。これまで経験してきたことは、自分の失敗だけではありません。他人の失敗もたくさん見聞きして学んできたはずです。失敗した人に共感し、リカバリーの仕方を教えてあげるのが大人です。「どうしてそんなことをしたのだ!」などと怒る人は、人生から共感ややさしさを学んでいないことになります。
 失敗して学べる最大の財産は、「人の失敗を許せること」だと思います。その貴重な財産を得るためにも、失敗を恐れず年を重ねていくことです。
 「和尚さんのことば」から  無駄な年を重ねてきたと反省するばかりです。

2024年12月18日水曜日

花だより 親が子に期待するのと同じくらい、子は親に期待している センリョウ

 


 親が子を思いやるのは当たり前と思われていますが、どれだけの親が実際に子どもを思いやっているでしょうか。「思いやり」とは、子どものことをよく知ることです。よく耳を傾け、子どもの中の世界がどんなものなのか理解しようとし、たとえ自分の思う通りでなくてもその子の世界を受け入れることです。
 子どもの存在に感謝し、尊敬を払い、愛情を深めていくことによって、親子の関係は進歩していきます。思いやりの心を持って接すれば、話をするのも安心で楽しくなり、いじめなどの悩みも自然に打ち明けられるようになるはずです。
 こども園は、生後6か月から受け入れています。これまで0歳児の就園率は3割程度でした。2歳くらいまでは、自分で育てる家庭が多くありました。それが子育ては社会が担う、女性の社会進出(就業率)が進んだことで田舎町でもこども園預ける就園率は、0歳1歳でも8~9割近くになりました。延長保育はあたり前になり、お迎えは18時過ぎです。
 子どもと一緒に生活しないと子どものことをよく知ることはできません。ところが、おむつ替えは、親より保育士の方が多い。最初の発語やハイハイから立ち上がる瞬間を見るのは親ではなく保育士です。
 小学校に入ると、放課後は児童館に通います。「土曜預かり」もあります。親が休みでも、園にやってくる子がいます。普段、かまってやれないから、休みの日くらいと毎週末お出かけをする家庭もあります。ゆっくり家で親子が過ごすことが少なくなりました。「うちの子どうですか?」と保育士に聞いてくるお母さんがいます。 

2024年12月17日火曜日

花だより 進化し続けるAIと子どもの成長 ヤツデ

 

 2018年12月にこんな記事を紹介しました。
  進化し続けるAIと子どもの成長
              奈良女子大学特任教授 麻生 武(牧野要約)
 ≪2030年以降の社会 企業の淘汰と職業の淘汰≫
 大きな社会変化はすでに生じている。グーグル、アップル、アマゾン、フェイスブックといったテクノロジー業界の巨大企業が、準地球規模とも言えるようなビックデータを集め、恐るべき資金集積力を活用し、コンピュータサイエンス・テクノロジーに巨額の資金をつぎ込み、これまで想像もつかないようなネットワーク化された社会を構築しようとしている。
 2030年代あるいは2040年頃に汎用AIが出現すると言われている。完全な汎用ではなくても、特定領域においてかなり柔軟性をもつAIであれば、人間的労働の多くはAIによって代替されてしまうだろう。その兆候はすでに始まっている。2030年以降には、その規模が半端なものではなくなる。ドローンや自動運転が普及すれば、小売業だけではなく運送業にもほとんど人はいらなくなる。
 弁護士、税理士、医師などの一部の仕事もAIで代替可能なことは、今日でもすでに指摘されている。技術進歩が経済成長と雇用の減少を生み出すのは普遍則である。汎用AIが出現する2030年以降、「需要不足による失業」が増加し、AIに代替えできない仕事を持つ者が労働可能人口の約1割になり、残り9割は仕事がなくなってしまう事態になる。それを21世紀における新たな「役立たず階級」の出現として危惧している歴史学者もいる。また、AI社会では、企業が淘汰されていく危険も大きいと指摘している。それは、アメリカで現実にアマゾンが引き起こしていることである。ゼロサム・ゲーム(参加者の総得点が常に0になる得点ゲーム。勝者が得点すれば、その分他の者は失点になる。)中で、勝者が総取りしてしまうのである。
 とは言え、あまり悲観的になる必要もないかもしれない。私たちには、子どもたちという希望のカードが残されているからである。未来は、私たちと子どもたちによって、まだ、変えていけるのだ。
 麻布教授は、AIの出現は2030年以降と予想していましたが、5年以上も早まっています。教育はこのスピードに付いていっていません。

2024年12月16日月曜日

花だより 和尚さんの1分で心を整えることば マンリョウ アロマ

 

 「この命こそ 最初のいただきもの」
 お寺に来た初老の男性が、「私は親から何も財産をもらっていません。」と恨めしそうにおっしゃっいました。
 私は思わず「それはないでしょう。その命をもらっているではないですか」と返しました。目に見えるお金やモノばかり崇拝しているので、何をするにも基本となる「命」をもらっているという意識がないようです。
 「ご自分で働いて、家を買ってローンを払い、子どもたちを育てたじゃないですか、すごいですよ。それができたのも、親御さんから命をもらったからですよ。お金が好きなら、どんなこともできる命をお金に換算したらどうですか?」
 私たちが初めてもらったもの、それは紛れもなく、それは親からもらった「命」です。そんな大切なことに気づかずに、卑屈になるのはもったいないことです。
 親からもらった最高のものを大切にしましょう。
  「和尚さんの一分で心を整えることば」より

2024年12月15日日曜日

花だより ソーシャルスキルの低下 これもコロナの影響か? フユサンゴ  柚子

 



子どものソーシャルスキル (相手の気持ちが分からない、分かろうとしない?)
 □ゲームをかしてもらえるかきくことができる?
 □欲しいものが手に入るまで、がまんすることができる?
 □買ってもらえるか、親にそうだんすることができる?
 □ほかの遊びで楽しむことができる?
 ソーシャルスキルとは、「社会の中で他人と交わり、共に生活していくために必要な能力」のことをいいます。他人との関わりにおいて、相手に適切かつ効果的に反応するために用いられる言葉や行動、相手のことを認めたり、自分の感情をコントロールしたりすることも含みます。
 学校現場では、学力低下問題などさまざまな課題が山積していますが、今の子どもたちにとって必要なソーシャルスキルが十分身に付いていないことも大きな問題となっています。  
 そのため、相手の気持ちを思いやることなく、自分の主張だけを押し通す。規律を守れず、不適切な行動をとってしまう。友だちとの関係がうまくつくれず、いじめ・いじめられる関係に陥ってしまうのです。
 これまでは、日々の暮らしの中で自然に身についたものですが、現在は、地域の教育力の低下、家庭教育の過保護、過干渉、放任など、人間関係が以前に比べて希薄になっていることに加え、SNSやテレビゲーム、スマホの普及による友だち同士の関係や遊びの変化により、相手と上手にコミュニケーションをとる能力が劣ってきています。
 集団生活の中で、人と付き合うためには、セルフコントロール、ソーシャルスキルを習得する必要があります。ところが、コロナ過で人との関わりが希薄になったこと、さらに少子化で1学級の人数は減って先生の目が届くようになったけれど、集団での活動(子ども同士の関わり)が減ったことで、ソーシャルスキルやセルフコントロール能力が低下してきているのではないかという指摘があります。
 

2024年12月14日土曜日

花だより 答えを教えない大切さ(グローバル人材を育てる) セントポーリア 鬼灯

 

 Face Yourself
  過日、出版会社の担当者が来園して、資料(機関紙)を置いていきました。
 ~外国人から見て日本の教育について~
 「グローバル人材を育てるには」
     ウスビ・サコ氏(アフリカ:マリ共和国出身、京都精華大学情報館長)
 幼稚園や小学校低学年の子どもたちは、めっちゃ元気です。でも成長していくと徐々に元気がなくなっていきます。子どもが本来持っている個性、価値観、好奇心が抑えられてしまうからです。幼稚園の子どもは私の顔を見て「どれくらい洗っていないの?」と普通に尋ねてきます。私も「2か月くらいかな」などと答えます。そのくらいの質問が出るのは普通だと思います。普通に知りたいのです。
 小学生と遊ぶとき、私は「ナスビ・タコ」と名乗っています(笑い)「なんで黒いの?」「テニス焼けだよ」なんていうやりとりをします。しかし、そんなわけないことに気付きます。答えを教えないことで「無数の好奇心」を育てることにつながります。
 日本の教育は、正解があるのだ、あるべきだ、端的に正確に早く見つける人が賢い、というとらえ方が主流です。でも、これでは問いを立てる力は育ちません。壁にぶち当たったときにあきらめてしまいます。解決策を見つけられなくなってしまいます。あれこれと疑問を持つことは社会の仕組みから外れるため、マイナスとしてとらえてしまう可能性があります。日本では社会と学校が同じ方向を向いているので、子どもたちが息抜きする時間が少なく、好奇心が育ちにくいのではないかと思います。

 

2024年12月12日木曜日

花だより 新たな教師の学び スイセン

 

 迅速に進められている学校の変革を実現するため、教師は新たな学びの姿の実現が求められています。令和3年に中教審は、「令和の日本型学校教育」を担う教師の姿を示しました。
 教師が技術の発達や新たなニーズなど学校教育を取り巻く環境の変化を前向きに受け止め、教職生涯を通じて探求心を持ちつつ自律的かつ継続的に新しい知識・技能を学び続け、子ども一人一人の学びを最大限に引き出す教師としての役割を果たしている。その際、子どもの主体的な学びを支援する伴奏者としての能力も備えている。
 令和4年には、「『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について、~『新たな教師の学びの姿』の実現と、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成~」において、「新たな教師の学びの姿」を示しました。
 これは、免許更新時講習を廃止して、「研修履歴を活用した対話に基づく受講奨励のガイドラン」を策定したものです。ガイドラインには「研修履歴の記録の内容や方法、時期」や「対話に基づく受講奨励の方法・時期」、「受講に課題のある教師への対応」、「指導に課題のある教員に対する研修等」などが示されています。教師には、これまで以上に高いレベルの資質・能力の獲得、向上が求められています。
 3年間、免許更新時講習の講師をしました。受講する先生の負担を考えると廃止されてよかったと思っています。しかし、新しい研修制度は、働き方改革に逆行してはいないか、特に管理職の負担になってはいないか心配です。
 若いころ、町内のマラソン大会で小学校3年生コースの伴奏をしたことがあります。優勝した子が担任の先生から。「今日は、遅かったなあ?」と言われ「伴奏の先生を抜かしたらダメかなと思ったから…」と答えたのを聞いて、次の年から2年生コースの伴奏をしました。伴奏者の能力を鍛えるのは大変です。
 
 

2024年12月11日水曜日

花だより 「個別最適な学び」とラーメン店 チャ

 

 個別最適なラーメン店   東京学芸大学 高橋 純 教授
 過日、馴染の出版会社の営業マンが来て、資料を置いて行きました。
 「個別最適な学びと協働的な学びの一体化の充実」について、高橋 純教授の「個別最適なラーメン店」この見出しに目が留まりました。
 コショウやラー油など、調味料をテーブルに置いていないラーメン店はほとんどありません。それどころか、面の硬さ、油の量など、客の好みに合わせた味が変えられる「味変」できるラーメン店が増えてきました。個別最適なラーメン店といえるでしょう。その方が望まれるからでしょう。
 反対に、調味料を置いていない店もあります。「そのまま召し上がってください」、頑固で一途なラーメン店です。これはこれでよさがあると思いますが、一斉指導的なラーメン店です。店主の言うとおりに食べなくてはならない、その結果、二度と来ない客もいるかもしれません。
 個別最適と言われたときに、教師が全ての子どもに対応し、個別の教材や指示等を用意しなくてはいけないと思うかもしれません。しかし、先のラーメン店の例を見れば、少なくとも調味料等をテーブルの上に置き、自分の好きなタイミングで、好きなだけ、いつでも味変できるようにしておくことも考えられます。学校の画一的な一斉指導に不満を持つ生徒が増えてきました。
 家族で別々のラーメンを注文する(個別最適)、感想を話しながら食べる(協働)、一人で来るより、家族で来て、全員が同じラーメンを食べるより、楽しめるし、深く知れる、
 ただし、繁盛店の第一条件は「美味しい」ことです。店主の腕前にかかっていることを忘れてはならないと思います。

2024年12月10日火曜日

花だより 年賀状終い 冬みかん ヤドリキ

 



 年賀状しまい 
 近頃は、年賀状の是非論もあり、単なる儀礼と考えてやめる人やラインなどSNSに切り替える人も多く、年賀はがきの売り上げ枚数は年々減少しています。
 11月頃から、喪中はがきに年賀状終いを知らせる内容が多く来るようになりました。郵便料金の値上げと、これもコロナ過の影響でしょうか。
 江戸時代の商人たちが真っ先に年賀状を送った先は、取引で思わしくなかった人やトラブルのあった人など、気まずい思いをした人たちだったそうです。なかなか出来ないことを、たじろがずに出す勇気、不穏な状態になったときの決断力、人情味のある江戸商人たちのこうした真の優しさこそ、粋で素敵なしぐさだと考えたようです。
 最近は、家族の写真入りの年賀状をパソコンで作るのが多くなり、手書きする人はめっきり少なくなりました。印刷屋さんは嘆いています。
 普段疎遠にしている人だからこそ、一言添えて、互いの安否を気遣い、新年の言祝ぎとその喜びを交わしたいものです。わが家も年賀じまいを検討しましたが、今年も出すことにしました。最盛期の4分の1です。まだ、あて名は手書きにこだわっています。来年はさらに減りそうです。
 「年賀状はお早めに」JPからのお願いです。

2024年12月9日月曜日

花だより グローバル人材の育成 葉ボタン

 

 《過度な英語熱》
 “グローバル化の時代にあって、英語は小さい頃から学んだ方が有利”と言われ、小学校で英語が導入されると、入学前から英語塾に通ったり、中には日本人でありながらアメリカンスクールに入学させる親もいます。英語で苦労した人はたくさんいます。「もっと勉強しておけばよかった。」と思っても後の祭りで、「せめて子どもには・・・」と思う気持ちもよく分かります。
 こんな報告もあります。“入学前に英語を学んでいる子どもは情緒が不安定
 両親または片方が外国人であったり、外国に住んでいたりして、自然に外国語が耳に入る環境とは違い、両親が日本人で日本の社会にあって、幼児期の親とのコミュニケーションの大切な時期に無理をして外国語を覚えさせると子どもの心の発達にはよくないというのです。一番大切なのは、国語の日本語です。何事もやりすぎは良くありません。中学校に入る前に英語嫌いにすることだけはしたくありません。
 グローバル人材の育成
 今の子どもたちが将来働くとき、職場の隣にいる人は外国人かもしれません。異なる環境で育った人と仕事をすることが当然の世の中になってくるでしょう。そのとき自分にとって何が武器になるか、それは英語力ではなく、母国の文化、環境、自分自身に対する姿勢や知識であることが大事なのです。 ウスビ・サコ氏(アフリカ:マリ共和国出身、京都精華大学情報館長)
 

2024年12月8日日曜日

花だより 寒くても「散歩・外遊び」 キチジョウソウ 🍓

 



《散歩・外遊び》
 寒くなってきましたが、園児は毎日散歩に出かけます。暑い日も寒い日も一年中散歩は欠かしません。生活のリズムを整え、散歩の後はお昼寝があるので、睡眠の質も高くなります。また全身の代謝もよくなります。脳への刺激にもなり、ストレスが発散してメンタルも安定します。日光に当たることで自律神経が整います。いいこと尽くしです。
 ところが寒くなると部屋の中に閉じこもりになります。今の時期こそ、子どもたちが心身ともに健やかに育つために、運動や遊びはとても大切です。
 外で思いきり遊ぶことにより、次のような効果があります。
○空腹感を感じ食事をしっかりとることができる。夜更かしせずによく眠ることができる。
○自然に触れながら楽しく運動したり、遊んだりするこ とで、気持ちがリフレッシュできる。
○筋肉が強くなり、骨が丈夫になって、風邪などの病気にかかりにくくなり、かかっても治りやすい。
○友だちとかかわることで、ルールなどを学び、社会性を身につけることができる。寒くても外に出て遊びましょう!
 10月までは、パークゴルフをするなど、一日の平均歩数は5,000歩以上でしたが、この時期になると平均歩数はぐっと減りました。これはいかんと思い、10階にあるわが家まで、階段を使うことにしました。ところが5階で心も足を折れてしまいます。

2024年12月7日土曜日

花だより 一流シェフの査定は? ヒイラギ 🍓

 

                
  TBS土曜19時『ジョブチューン』一流シェフが査定する番組があります。無印良品がジャッジ初挑戦しました。月曜日は、管理栄養士さんと給食を食べながら、この番組の話で盛り上がります。
  7人の一流料理人が合格・不合格をくだす企画です。4人が合格を出せば合格となります。結果は、10品中9品が合格となる高成績でした。いつもはもっと厳しい評価が下されるので、無印良品の特にスパイスカレーは、値段300~500円で、非常にクオリティーが高いことが証明されました。
 妻は、厳しい評価をするシェフに「あんたのお店で食べたら、「0」がもう一つ付くくらいの値段になるでしょ、それがこの値段なんだから、そこをちゃんと評価してよね。」と言います。
 開発担当者は、一つの商品を開発するのに何年もかけ、なん百回、何千回の試食を繰り返すそうです。開発費も相当かかります。そして、商品の売り上げは、何千万から何億円となります。会社の存亡にかかわることなので、下手なものは作れないのです。「不合格なら、会社に戻れない」という担当者がいるくらいです。次に日、さっそくコンビニでグリーンカレーを買いました。
 食品メーカーだけではありません。学習教材の出版社も同じです。担当者の話を聞いたことがあります。問題文の吟味、使うカットの良し悪し、標準点数など細かく検討して、さらに教育現場の先生方にも監修してもらうなど、よく考えられています。学校の先生が片手間に作るのものとはレベルが違います。働き方改革もあります。何での自作するのがいいわけではありません。
 でも、手作りの良さはあります。園では月の一度「お弁当の日」があります。お母さん手作りのお弁当はいいものです。「園長先生、全部冷凍食品だけどね」それでもいいんです。 

 

2024年12月6日金曜日

花だより モデルハウスと中古物件 サザンカ 柚子

 

 
モデルハウス》 
 「モデルハウス公開中」のノボリに誘われ辿っていくと大きくて立派○○○ホームのモデルハウスがありました。興味本位でおしゃれな玄関ドアを開けてみました。広々としたリビングには、豪華な応接セットと大型の4Kテレビ、セントラル暖房で全室に温風が送られて家中がポッカポカ。妻は「こんなキッチンなら料理のし甲斐もある。」と食洗機付のシステムキッチンに大はしゃぎ。バスルームも寒さに震えながら入る昔のお風呂とは違い、床暖房で湯船は手足をゆっくり伸ばして入ることができます。きれいなトイレは自動でふたが開きます。「参考までにお値段は?」と聞く「土地の値段も含めて????万円です。資材が高騰していますからね。近々お考えですか?」と聞かれたので「いいえ、失礼しました。」と言って帰ってきました。我が家とのギャップに落胆するも、一時リッチな気分を味わって帰ってきました。
 こんな家に暮らしていたら、古い学校の校舎は確かに“寒いし、トイレは臭い!” 最近の学校評価やアンケートで指摘されるのも当然です。トイレを全て洋式に替えるには費用が掛かります。それにほとんどの学校は建て替えの時期を迎えています。子ども数が減ってはきていますが、建て替えをとなると昨今の資材などの高騰で莫大な予算が必要になります。
 新築は無理なので、中古物件をリノベーションして住む若い世代が増えているそうです。学校もそうなるのでしょうか?




2024年12月5日木曜日

花だより 問題行動の前兆 マルバノキ

 

《問題行動の前兆》
 こんな行動が見られたら要注意
 *学校での様子*
△不平不満が多い。△遅刻、欠席が多い。△すぐムキになる。△落書きをする。 
△言葉遣いが悪い。△クラブや部活を楽しまない。 
△遠足などの学校行事を楽しまない。△ガムやお菓子を校内で食べる。△返事をしない。 
△派手な服装をする。 
 *教師との関係*
△反抗的、生意気な態度をとる。△話をしないで避けようとする。△すぐ悪口を言う。 
△教師によって態度を変える。
 *友人関係* 
△内気な子や下級生を脅す。△金の貸し借りをする。△規範意識の低い友だちが多い。 
△ケンカをよくする。△自慢する。△仲間はずれにするぞとよく言う。
 *授業中の態度*
△学習意欲に乏しい。△おしゃべりをする。△教師の指示に従わない。
 *家庭生活全般*
△昼夜逆転した生活をする。△我慢ができない。△テレビゲームばかりしている。
△部屋が汚い。△すぐ怒ったり文句を言ったりする。△よく買い食いをする。
 *家族との関係*
△一緒に食事をしない。△親や弟妹に暴力をふるう。△家族との会話がない。
 *友人関係*
△外出をよくする。△友人からの電話を気にする。
 問題行動とは、いじめの加害者になったり、万引き、暴力、違法行為です。
 事が起きてしまってからでは遅いのです。

    

2024年12月4日水曜日

花だより 誰も知らない明石家さんま サザンカ 冬みかん

 

  高校時代、同学年で、この人は凄いと思ったのは、怪物と言われた作新学園の江川 卓投手です。次は、北海道が生んだシンガーソングライター松山千春、そして、ウルフと呼ばれた昭和最後の横綱千代の富士、そして今、一番すごいと思っているのは、お笑い怪獣明石家さんまです。最近は、テレビで見ない日がない所ジョージも凄い!
 この方々は、昭和30年、戦後10年経って生まれた世代で何か共通するところがあるように思います。
 12月1日、日テレで「誰も知らない明石家さんま」が放映されました。
 さんまさんは、落語の師匠からの手紙に「世間で長髪が流行ったら、お前は短髪にしろ、人のまねは絶対するな!」この言葉を大事にしていたといいます。
 オールスター大運動会、最終種目のアイドルと芸人の対抗リレーのアンカーは、当時人気絶頂の田原俊彦とさんまでした。ディレクターは、アイドルチームを勝たせたかったが、さんまはスーパーアイドルに勝ってしまった。大顰蹙をかった。ところが、このことがきっかけで芸人のテレビでの扱いが変わったという。さんまさんは、芸能界を変えた!
 同世代で活躍した人、今も第一線で活躍している人たちは、戦争を知らない世代で、高度成長期と共に育ち、日本の新しい時代を築いてきました。自分はどうだろう?と自問しながら、この番組を見ていました。明石家さんまという人は、本当にすごい人だ!

2024年12月3日火曜日

花だより 所信表明演説 ベコニア

 

 石破首相は読書家で勉強家である。と聞いた。そんな人が首相になったが、先の選挙で自民党は大幅に議席を減らし少数与党となったことで、難しい舵取りをしなくてはならなくなった。どんな所信表明演説をするか注目を浴びた。
 「国政の大本について常時率直意見を交わす慣行を作り、おのおのの立場を明らかにしつつ、力を合わせるべきことについては相互に協力を惜しまず、世界の進運に伍していくようにしなければならない。」
 冒頭に1957年石橋湛山首相の内閣施政方針演説を引用した。確かにさすが勉強家の石破さんだと感心した。そして、オリジナルの原稿を書いた石橋首相は、安倍晋三元首相の祖父岸信介氏を破って首相になった人である。野党の意見も真摯に受け止める姿勢は、少数与党になったからではなく、安定多数を獲得していた時から持つべき姿勢である。
 この姿勢は、校長や組織の長にも必要である。

2024年12月2日月曜日

花だより 和尚さんの書いた本との出会い ハナカタバミ

 


 本屋の平積みコーナーの中で目に留まった本があった。年を取るとこんな本に興味がわく。「和尚さんの1分で心を整えることば」元結不動 密蔵院住職 名取芳彦著
 「はじめ」より
 本書では、仏教が明らかにしてきた煩悩の分析や世界の本当のあり方を土台に、日常で起こる不安や苦しみ、つらさなどの個々の問題を扱っています。
 ご紹介する多くは、私が実際経験し、一定のレベルで決着した心穏やかなになった方法であり、考え方です。
(残念ながら、学校ではあまり教えてくれないものばかりです。)
 仏教の数多くの弟子たちが、出家前の自分を思い返して、
「あの時の心の乱れは何だったのか」
「何が原因であれほど悩んだのか」
と原因を掘り起こして心穏やかになった手法と同じです。

 「この先、今日より若い日はない」(今やれることは、いっぱいある)

2024年12月1日日曜日

花だより 教員のやりがいは、管理教育からは生まれない サフラン

 

 教員のやりがいは、管理教育からは生まれない
 「報告・連絡・相談」にプラスして「確認」の徹底をあげる校長先生が多い。教員は、校長からの管理が強化されているが、それは、校長も教育委員からの管理が強まっていることに他ならない。しかし、管理が強まるということは、教員の自主性や創造性が削がれるということにつながる。
 教員こそクリエーティブな仕事はないと思っていたが、それは遠い昔の話である。まだ自分が新卒のころは、「学級王国」と言われ、個性的な教員が多くいて、独特の学級経営をしていた。それにより教員同士の切磋琢磨があった。当時は、それに対して管理職からとやかく言われなかったように思う。ところが、今は授業妍をすれば、「学習指導要領のどこにそんなこと書いてある?」、板書の仕方、ノートの取り方、学習のルールまで、こと細かく決められていて、それをしないと指導が入る。だから教師は、決められたことを決められた通りにやるようになる。マニュアル教師と呼ばれる所以だ。
 さらに日常的な時間外勤務と理不尽なことを言ってくる保護者対応が加わっている。精神疾患を患う教師が増えるはずだ。そんな先生が「キャリア教育」(?)チャンチャラおかしい!ルールを守らず、規則で押さえられる子どもたちは、反発して暴れることを教師は知っているはずである。
 教員の働き方改革では、仕事内容の精選を訴えているが、根本的な問題として、これまで文句も言わずにやってきたのは、教師としてのやりがいの上にサービス残業があったからだ。働き方改革の真の狙いは、モチベーションを上げることでなければならない。
 学習指導要領を読んでも、細かく具体的にこう指導しなさいとは書いていない。ところが学校現場に降りてくるとなぜか変わってくる。教育は、教師の自主性と創造性に負うところが大きい。だから4%の教育特別調整手当が付いたはずだ。
 教員から自主性と創造性を取ってしまうと教員を志す人はいなくなるだろう。労働時間の時短も大事だが、根本的なところを大事にしてほしい。そうしないと教員の成り手がいない。
訓子府レクレーション公園 11月28日