2016年10月12日水曜日

花だより かぼちゃ2 秘すれば花なり

【平成23年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
《シリーズ「いきいき子育て」》  「母の品格」 多 湖  輝 著より
~人前で化粧する子に育てますか?~ 
 電車の中で化粧をする若い女性をよく見かけるようになりました。女性の美しい顔を見るのはいいものです。でも、だからといってそのプロセスまで見たいとは思いません。目の前で化粧を始めると目のやり場に困ります。うっかり目が合うと「見ないでよ」とキッとにらまれてしまうこともあります。これはあまりにも一方的です。彼女たちにすれば「だれにも迷惑をかけていないのだから、何をしても私の自由。じろじろ見る方が悪い」と思い込んでいるのです。あまりにも身勝手な理屈です。こういうのを昔の人は「傍若無人」なふるまいといいました。まるで周りに人がいないかのように勝手なふるまいをしたら、そのふるまいそのものが迷惑な行為になります。そのことに気づいていないのです。
 こんな人もいます。「他の人がやるのは自由だけど、私はしない。」
 それは“本人の自由だ”という考えが横行しています。つくづく自由とは不自由なものです。多くの人が「自由」というだけでそれはいいことと思ってしまいますが、自由には欠点があります。欠点を知った上で、自由とうまくつき合っていかないと世の中はうまくいきません。「人に迷惑をかけなければ何をやっても自由」というのは、品格がありません。
 「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」秘めているからこそ美しいということもあります。

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