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【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
《シリーズ「いきいき子育て」》 テレビの見過ぎはよくない!
『日米中テレビ比較』 財団法人日本青少年研究所長 千石 保 氏
学校の時間割で面白い現象がある。すがすがしい朝の1時間目は、さぞかし国語や算数に違いないと思うだろうが、意外に体育の時間が多い。なぜなら朝は、頭が眠っているからだ。子どもたちは、寝るのが遅い。どこの家でも「早く寝なさい」「早く起きなさい」と口を酸っぱくしていっても、なかなか寝ない。テレビを途中で切って寝るなんてとても勇気と決断がいる。子どもに限らない。親がテレビを消す決断ができないのだ。
中国やアメリカでは、テレビを見せない親が多い。テレビに引きずられて、だらだらした生活を嫌う気風がある。そうした文化は“しつけ”と似ている。“しつけ”そのものかもしれない。特にイギリスでは、テレビは自律心を欠く恥ずかしいものと見られている。だから、テレビはロッカーの中にしまってある家庭が多い。ところが日本は、立派な大画面のテレビが床の間に置いてあって、これ見よがしに顕示している。どうみてもテレビは恥ずかしい対象になっていない。
アメリカの中流家庭でも、イギリス的気風があるようだ。とにかくテレビを見ない。見せないようにしている。事実、アメリカの子どもは概して早寝早起きである。
アメリカ・中国の高校生の就寝時刻は、午後10時から11時の間が最も多く、ほぼ40%くらい。日本は、夜中の12時から1時が最も多く、約35%くらいである。深夜1時~2時でも15%もある。
授業中、よく寝たり、ぼうっとしている。という日本の生徒は73.3%に達し、アメリカの48%、中国の30%に比べるといささか心配になる。
早寝早起きの効用は、学習到達度も高くなる。今回実施された全国一斉学力テストの結果から見ても、規則正しい生活をする生徒の学習到達度は高い。勉強のよくできる子は、家庭の生活習慣と関係が深いことがわかる。
朝の体育とは別に、朝の読書を取り入れている学校もたくさんある。授業の前に10分間を「読書」の時間として名作を読む。朝のすがすがしさと同時に香り高い文学や絵本に親しむ。声に出して読むことは、身も心も目覚めさせてくれるのである。
秋の夜長は「読書」に限る! 読書は、心と頭の栄養ドリンク!
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