2016年10月20日木曜日

花だより 網走の秋景色 おじいちゃん、おばあちゃんから学ぶこと

天都山から見た知床連山

網走の街並みと網走港

網走湖と能取湖


 網走刑務所周辺

網走湖

【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】 
《心がホッとステーション》
 ~祖父母参観日 お年寄りから学ぶことは多い~
 若松老人クラブに行くと 深瀬さんのおばあちゃんが、正坐で迎えてくれます。他のおばあちゃんは、「校長先生、すみませんね。膝が悪くて椅子に座ったままで失礼します。」と言います。クブには、学校で使っていた子供用の古い椅子があります。テーブルでお茶を飲んだり、何かつまんだりするには、パイプ椅子ではちょっと高く、子供用の椅子が丁度良いようです。“正坐は、に悪い”と思っていました。確かにお年寄りにはそうかもしれませんが、一概にそうは言えないようです。
 「正坐のすすめ」  昭和大学名誉教授 森  義 明 (整形外科教授:専門は膝・リュウマチとリハビリテーション)
 最近、正坐ができなくなっている人が多い。また、正坐をする機会も少なったことも確かです。
 お寺でお坊さんが説法をしていた。その場で背筋を伸ばし、正坐をして聞いている金髪の若い女性を見た。その傍らでGパン姿の日本の若い女性が両膝を伸ばして聞いていた。
 正坐は日本特有の座り方である。特に正坐は、茶道などの習い事、柔道などの武道、日本舞踊などの芸道や礼儀作法も含めて、日本の伝統文化と言われるものはどれも正坐抜きには考えらない。
 敗戦後、アメリカ文化が怒濤のように押し寄せ、衣・食・住や生活習慣にいたるまで欧米化された。日本人でありながら、日本の文化や習慣を知ろうとせずに欧米の生活習慣が良いという潮があった。日本本来の良さを認めず、欧米のものを批判することなく受け入れる習性が顕著にみられる。そのために消えようとしている大事な生活習慣の一つに正坐がある。 
 正坐は、膝に悪い、がに股になる、下肢が短くなるなどと最先端の知識のように振りまく無責任な多数の指導者がいた。それには根拠のないことが多く、逆に膝だけでなく、姿勢、呼吸、れに身体的にも、精神的にも有益な面が多くあり、また作法にも大切であることが忘れられている。
 しかし、欧米人に、このような正坐の作法は理解されない。彼らには人前でしゃがむ、坐ることは、屈辱の姿勢であるからで、もともと価値観が異なっている。
 これから先、生活習慣が欧米化し、正坐をすることが少なくなれば、長い間培われた日本の誇れる伝統文化というものが消滅してしまうのではないかと懸念する。
 私たちは、幼児の頃から正坐を礼儀として教えられ、親に叱られる時には、正坐をさせられ、心がしまる思いをした。生活習慣の中で「正坐」の大切さを見直し、日本の坐の文化との関わを、次の世代へと伝えていきたい。と膝の専門家は、こう言っています。
 剣道では「正坐、黙想、礼」と稽古の始まりと終わりに号令がかかります。寒稽古での板間の正坐は厳しいものがあります。足のしびれが進むと無感覚になります。私も剣道をやっていましたが、いやでいやでたりませんでした。それでも“行儀を良くするために剣道を習わせたい。”という親が結構います。 

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