【平成17年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》 お彼岸 本当の「供養」とは?
~お坊さんのお説教から~
お彼岸のお勤めで一人暮らしのおばあちゃんのお宅を訪問したときのことです。どこの家庭でも仏壇には亡くなられた方の好物や果物などたくさんのお供え物があがります。ところがそのお宅には、薄く切られたリンゴが2切れしかのっていないのです。
おばあちゃんに聞くと、りんごは亡くなったおじいちゃんの好物でした。ところが、歳をとって歯が弱くなってからは、堅いりんごは食べづらくなり、いつもおばあちゃんが食べやすいように薄く切っていたのだと言うのです。
生前と同じくりんごを食べやすいように薄く切って、「さあ、召し上がれ」と言わんばかりに爪楊枝をさしてお供えしてある。豪華なお供えがたくさん並べられていてもラップにくるんだままのお宅が多い中、質素ではあるが亡くなったおじいちゃんを偲ぶおばあちゃんの優しい気遣いを見て取りました。これが本当の供養なのです。
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