2019年1月24日木曜日

花だより エリカ スケートなんて嫌いだ!


 スケートなんて嫌いだ!という気持ちもわかりますが
「だって冷たいし、足が痛くなるし、同じところばっかり滑るし、つまんない。」
 全校朝会で「道産子って知っていますか?」と聞くと4年生の男子が手を挙げた。「馬のことで、北海道の人のことも道産子といいます。」完璧な答えが返ってきました。
 北海道の開拓は、“どさんこ馬”なしには語れない。各地にある馬頭観音の石碑
 古老から聞いた話~開拓当時は、春になると東北地方から人々が船でやって来て、森林を伐採し、畑を耕し、海や川では漁をして、冬になる前にそれらを船に積んで戻った。その時、馬は原野に置き去りにされた。マイナス20度になる原野で馬たちはじっと堪え、人が来る春を待った。どさんこ馬は、体が小さくばんば馬のような馬力はない。サラブレットのように速くも走れない。でもがまん強く厳しい作業にはうってつけの馬だった。今のようにトラクターもトラックもない時代。馬は大切な家族のようなものだった。だから馬が死ぬとそれを慰霊するために「馬頭観音」を建立し、年に一度必ず部落の人が集まって慰霊祭をするようになった。そんな“どさんこ馬”のように厳しい自然環境に立ち向かった開拓民(道民の先祖)は、多少のことではへこたれないがまん強さがある。
 「スケートは辛いからやるんだ!」
 スケートは決して楽しいスポーツではないかもしれません。心地よい汗をかくこともなければ、ひもを縛るにも一苦労するし、細いエッジの上に立つことすら難しいのに、「膝を曲げて腰を低くして滑りなさい。」と言われる。足首がグラグラするからひもをしっかりしばると今度は足が痛い。足が痛いと転びやすくなって、今度はお尻が痛い。鼻水は氷るし、本当に泣きたくなってきます。
 そんなスポーツだからこそやる。北海道に住んでいるからスケートができる。スケートがうまくなるためだけにやるのではなく、忍耐力をつけるためにやる。これくらいのことががまんできないと“どさんこ”とはいえません。北海道の厳しい財政を再建するには、道民のがまん強さがないとやっていけません。

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