失われた4・5月
コロナショックの休校で、4月当初に行わる学習が全てできなくなりました。
小学校1年生の最初の学習は、鉛筆の持ち方、椅子の座り方などの他に集団生活でのルールを学んだり、整列の仕方などの集団行動や集団規律も身につけることが大事な学習です。こうしたことがきちんと身についていないと学習が成立しないからです。休校中の乱れた生活習慣で体力が落ちています。腹筋や背筋が弱ると姿勢を保つことができず、机にもたれかかり、集中力がなくなり、先生の話も上の空です。2年生以上も学級や担任がかわると同じ指導が必要です。授業の上手な先生は、こうした指導(学級づくり)が上手な先生なのです。
運動会が5月末から6月にかけて行われます。開会式を見ればその学校の教育力がわかると先輩校長から言われたことがあります。4月からの集団規律の取り組みの成果が集約されているからです。ところが、コロナショックでこの大切な時間が奪われ、6月からの学校再開では、学習の遅れを取り戻すために主要教科を優先するようです。
非常事態で教育課程を見直して何を優先するか、校長のリーダーシップが問われるところなのでしょうが、学校教育の目的は、知徳体のバランスのとれた「生きる力」を育てることにあります。子どもたちのために何が大切かよく考えてほしい。50時間の欠時数を取り戻すには、それ以上の時間が必要だと思います。
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