2020年6月20日土曜日

花だより 「プレバト」夏井先生から学ぶ 花菖蒲


 TV番組「プレバト!!」にて「俳句」が取り上げられるようになって以来、「俳句」に興味を持つ人が急速に増えています。
  夏井先生、人気芸能人、超大物俳優も一刀両断! 
《お題》 隅田川の花火大会の写真を見て一句
 『夏の日の 思い出 にがし かき氷』  (長嶋 一茂)
~この場合、季語が2つ存在します。「夏の日」は時候の季語なので、具体的な映像を持たない。ですから「かき氷」という映像を持つ季語を残し、上五「夏の日」の五音の代わりに、この「思い出」がどんな種類のもので、どう苦かったかが(「にがし」はひらがなより、漢字で書いた方がイメージがより伝わる)想像できる言葉を入れてみます。例えば、こんな具合です。
【添削後】 『片恋の思い出苦しかき氷』 (書くときは、間を開けたり、行を変えたりしない)
「かき氷」という季語は、単に季節を示すだけでなく、氷を削るときの音や「かき氷」の旗や夏の日射しなども思い起こさせます。季語は多くの情報量をもたらす魔法の言葉です。~
 どんなに酷評されても、こんな風に解説され、添削されるとだれもが納得します。
「生け花」の假屋崎先生もそうです。厳しい批評はしますが、作者の意図を理解(尊重)し、鉄則に従い、一本も抜くことなく、花の向きを変えたり、また、一本だけ加えたり、抜いたりするだけで劇的に作品の完成度を上げます。さすが一流の技です。(伝統文化の重みを感じる)
 学校教育に通じるモノがあると毎回見て感心します。小学生の書写や絵画作品の審査員を務めたことがありますが、“先生の指導が入っているのか?”と疑いたくなる作品が結構多くあります。
 出演者が夏井先生にこう問いました。「先生に添削していただいた作品を自分の作品として発表してもよいのですか?」すると先生は「添削した作品をあなたが納得した(自分が表現したかった作品になったと思ったら)のなら、結構ですよ。」と答えました。
 読売新聞の児童生徒作文コンクールでは、入賞者の発表覧に指導者の氏名も書かれてあります。書写、作文、絵画など、教科指導の作品は、教師の適切な指導が入って当然です。子どもの作品から教師の指導力が見えます。

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