「清々しさ」(品格)と「モンスター・ペアレンツ」
清々しさを「きよきよしさ」と読んで、話題になったサッカー選手がいましたが、その態度は、実に清々しいものでした。
「品格」とは、気取った話し方やすました態度のことをいうのではなくて、稟とした清々(すがすが)しい心のもちようのことです。「品格」のない若いお母さんたちをあちこちで見かけるようになりました。スーパーマーケットで売られているぶどうを一粒とって、そのまま口に入れた子どもがいました。その様子を見ていたお母さんがこう言ったそうです。「あっ、ダメ。洗っていないから汚いでしょ!」
そばにいた店員が見かねて「そんなことされたら困ります。」と注意をすると「食べられて困るなら、きちんとラップして売って下さい。」と食ってかかったといいます。何かテレビの「スカッとジャパン」の出てくるような、何とも殺伐とした光景ですが、最近こんなお母さんがわりとたくさんいるようです。
「自分の子どもは悪くない。悪いのは周りの人たち」という理屈にならない理屈をふりまわして、子どもをかばっているお母さんたちです。
「ぼく(わたし)悪くないもん」という未熟な精神状態のまま大人になってしまった人たちが、はたしてこの国を支えていけるかと考えると、気持ちが悪くなります。マナーを身に付けない、そして、ルールを守れない子ども、わがまま放題で自由をはき違えた子どもが再生産されていくことになります。
「品格」のある人間とは、しっかりとしたマナーを身に付け、きちんとルールを守れる人をいいます。人に対する優しい気持ちや世の中のルールを教えられるのは家庭しかありません。それを子どもに身に付けさせるのが「しつけ」なのです。学校は、家庭でしっかりしたしつけがなされていることを前提にして運営されているのです。やっていいことと悪いことの区別を教えられるのは何をおいても家庭なのだということを是非わかっていただきたい。
何でも悪いのは学校と決めつけてクレームをつける「モンスター・ペアレンツ」と呼ばれている親たちが問題視されています。
アメリカでは「ヘリコプター・ペアレンツ」という言い方もあるそうです。ヘリコプターに乗って上空から監視するように学校を眺めていて、問題が生じるとサッと降りてきて学校に文句をいい、訴訟にもっていってしまう。
いずれにしろ子は親を見て育ちます。モンスター・ペアレンツに育てられた子どもが清々しい品格を身に付けるとはとても思えません。マナーを身に付けない、そして、ルールを守れない子ども、わがまま放題で自由をはき違えた子どもが再生産されていくことになります。人に対する優しい気持ちや世の中のルールを教えるのは家庭しかありません。それを子どもに身に付けさせるのがしつけなのです。 「母の品格」より
学校は、家庭でしっかりとしたしつけがなされているということを前提にして運営されているのですが、最近は違います。そうしたことまで、学校や幼稚園や児童センターが担うようになりました。
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