■家庭訪問をなくす議論■
家庭訪問の意義について、「今さらと言われなくても」と思うでしょうが、
①教師が児童・生徒の生活環境、保護者の期待など、子どもの生活を規定しているさまざまな条件を具体的に理解する。
②学校の教育方針や担任教師の教育に対する考え方を父母に伝え、相互に理解し合う。
③学校での子どもの状況、学業上の問題点などを知らせ、家庭での教育を考え直してもらうことによって、より効果的な教育指導を行う目的として行われるものである。
家庭訪問は、子どもの学校生活の様子を知らせるのものですが、むしろ子どもがどのような地域環境の下で育っているかを自分の眼でとらえ、理解し、それを学校生活に生かすことに意味があります。
働き方改革が進む中で
家庭訪問の意義は尊重しなければなりません。しかし、学校では、年度初めの忙しい時期に、学校で期間を決め、時数を削って、面倒な調整までして、また短時間で家庭訪問を実施して、このねらいが達成できるのか?やめて別な形でできないか?保護者も家庭訪問を望んでいるのか?
コロナ禍で家庭訪問をやめる学校が増えた?
アフターコロナは、家庭訪問を在り方も変わりそうです。家庭訪問がなくなっても、学級懇談会や学級Pレク、PTA活動への積極的な参加を促す。来校してもらっての個人面談の内容を充実する。それでも懇談や面談に参加できない保護者には、十分な時間を確保して家庭訪問をすることは当然あるべきです。保護者の教育に対する期待を聞き、情報を得ることは、あらゆる機会で行わなければなりません。また、休みがちな子ども、生徒指導上の問題を抱えている子など、これまで以上に家庭訪問を大切にしなければなりません。電話で済ますようなことがあってはならないと思います。また、日常的に校区を歩いてみるということも必要になってきます。校区の活動にも参加するくらいの心構えも必要です。また、低学年(特に1年生)の家庭訪問は、時間的な余裕があるわけですから、実施すべきだと思います。
■説明責任を果たす。(教育課程の編成・管理は、校長の責任)
大きく変わるとき、保護者や関係機関から、かなりの反発があることが予想されます。先生方が「子どもたちのために“やる”」となれば、その矢面に立って説明責任を果たすのが校長の仕事です。
“同じ忙しいのなら、やりがいのある仕事をしたい。”と言った先生がいました。
改革は、先生方を信頼しているからこそできることです。力のない学校では、こうした思い切った改革はできません。生み出した時数を子どもたちのために先生方がどう使うか?それはみんなで考えることです。
0 件のコメント:
コメントを投稿