2022年2月28日月曜日

花だより キャッシュレス決済 冬みかん

 

 キャッシュレス決済
 子どもの頃、お小遣いは1日10円でした。10円玉を握りしめて、近所の駄菓子屋さんによく行ったものです。10円を何日か貯めておいて、「今日はちょっと贅沢するぞ!」と思ったときもありました。ところが今は、もっぱらスマホ決済になり、財布を持ち歩かなくなりました。小銭の両替に手数料がかかるようになって、子どもがお小遣いから、1円玉から100円玉を貯金箱に入れてお金を貯めることができなくなりました。その内、お年玉も現金からスマホ決済になるかもしれません。
 財布の中には3,000円ある。だから2,500円くらいの買い物ができると考えますが、スマホ決済では、そんなことは考えなくなりました。
 現金を使わなくなると自分のお金の収支を合わせることのできない大人があまりにも多いということです。そうならないように、子どもにはお金の収支を合わせることを教えなければなりません。自分で稼いだお金とお小遣いを合わせて、その何割を貯金に回すかを子どもと相談していっしょに決めることです。お年玉を親が勝手に貯金しないことです。子どもを銀行に連れて行って基本的な取引の様子を観察させ、金融システムを教えることです。
 これからキャッシュレス化はどんどん進むでしょう。お金を稼ぎ、貯め、管理することを子どものうちから学ばせることです。子どもにはお金に関する決定をさせ、金融の手続きを学ぶ機会を与えることが重要です。子どもは「お父さんとお母さんは、ぼく(わたし)のことをよく考えてくれているからこそ、将来、自立するときのために準備をするのを手伝ってくれている。」という思いを抱かせることです。新しい時代の家庭教育です。

2022年2月27日日曜日

花だより もうすぐ1年生 ミツマタ

 

 お母さんにくっついて離れない甘えん坊だったのに、1年生になって大丈夫だろうか?みんなについていけるだろうか?と心配をしています。
 そこで保護者の皆さんにお願いです。
 1年生入学と同時に1年生の親としての勉強が始まります。
“子どもは育ってほしいと思ったようには育たない。育てたように育つ”と言われます。つまり、親の背中を見て育つということです。親の言動がそのまま子どもにコピーされるのです。
 勉強ができる子、友だちと仲よくできる子は、基本的な生活習慣がきちんと身に付いている子です。あいさつができる子。話がきちんと聞ける子。身の回りの片付けができる子です。しかし、「ちゃんとあいさつするのよ!」、「先生の話をちゃんと聞くのよ!」と言って聞かせてその通りになるのなら、何の苦労もありません。できるようになるには、親がお手本を示すことです。ドリルを与えて「勉強しなさい!」ということではありません。「当たり前のことが、当たり前にできる」ようにすることですが、これがなかなかできません。4月から保護者の皆さんも1年生の親としての家庭教育の勉強がはじまると覚悟することです。教育は、学校と保護者の共同作業です。
 

2022年2月26日土曜日

花だより 「子どもに望むこと」を話す クロッカス

 



 
 「子どもに望むこと」を話す
 どんな親も子どもには、健康と長寿、性格のよさ、豊かな人間関係、お金に困らない、充実した仕事を望み、子どもの衣食住について恵まれることを願っています。特に発展途上国では、十分な食べ物、清潔な衣類、安全な寝場所、暑さと寒さを凌げる。これが原点だろうと思います。そして、子どもが人間関係について恵まれることも願っています。いろいろな話ができる友だち、いっしょに働いて目標を達成できる同僚、人生について教えてくれる師。また、子どもが立派に仕事をして充実感が得られることも願っています。さらに子どもが立派な人格を形成することも願っています。正直さ、貞節、忍耐力、親切心、心の平和、喜び、愛情、郷土愛、ボランティア精神などです。
 ところが、面と向かってこんな話を子どもにする親は少ないでしょう。しかし、こんな人物になって欲しいという思いを具体的に伝えるべきです。コロナ禍の今だからこそ、冷静さを保つこと、他の人の不幸に同情すること、不正に対して怒りを感じること、困っている人を助けること、などです。
「親の背中を見て子は育つ」と言いますが、親が何も語らなくても子どもは勝手に育つという意味ではありません。親の考えを伝えることで、子どもは親が自分の将来のことを思ってくれていることに感謝し、自分の将来について真剣に考えるようになります。

2022年2月25日金曜日

花だより 小中学校の統廃合 カンヒザクラ



 
 小中学校の統廃合
 少子化が進む中、小中学校をどう再編するか。自治体にとって避けて通れない問題です。
文部科学省が、公立小中学校の統廃合に関する基準を見直し、小学校は全校で6学級以下、中学校は3学級以下の場合、統廃合の検討は自治体が行うことになりました。
 学級数が少ないと、子どもの人間関係が固定化する。同じ子どもが長期間、いじめに遭う恐れがある。クラス対抗の行事や部活動にも制約が生じる。集団生活で社会性を身に付ける機会が少なくなることなどが懸念されます。子どもの良好な教育環境を保つためには、一定の学校規模が必要になるのは間違いありません。
 旧文部省は1956年、望ましい学級数として、小中学校とも1校当たり「12学級以上18学級以下」との基準を示しました。しかし、近年の児童・生徒数の減少により、公立小中学校の約半数が11学級以下になっているのです。特に過疎化の進む町村では、1学年1学級の学校がほとんどです。地方の過疎化だけでなく、住民の高齢化が進む都市部の団地などでも、こうした状況に直面しています。
 新基準では、スクールバスなど交通機関の利用を想定し、「通学時間は1時間以内」との目安も加わりました。これまでは、徒歩や自転車での通学を前提に、小学校は4㎞以内、中学校は6㎞以内という基準でした。
 通学範囲が広がることで、統合の選択肢が増えることが予想されます。一方で長時間の通学により子どもたちに過度に負担がかからないような配慮が必要になってきます。また、学校が地域コミュニティーの核としての機能を持っていることにも留意する必要があります。  
学校がなくなることで人口流出に拍車をかけ、地域の衰退を招くような事態は避けなければなりません。
 改正教育行政法が施行により、首長と教育委員会で構成する「総合教育会議」が各自治体に設置され、自分たちのマチの教育は、自分たちで決めるようになりました。統廃合で一番ネックになるのが地域住民の感情です。学校統廃合は、地域の将来を見据え、距離や児童数、学級数だけでなく多角的な検討が必要です。
 昭和40年道内には2,100校の小学校がありましたが、今は、約半数に減ってしまいました。オホーツク管内でも平成15年の130校から現在は76校となりました。私が勤務した学校のうち3校がすでに廃校になっています。これからは、小中一貫の義務教育学校や幼稚園と保育所を一体化した認定こども園が増えることが予想されます。

2022年2月24日木曜日

花だより 「しつけ」と「トレーニング」の違い 白梅

 

 
 「折檻」(せっかん) 日本語では親が子どもを懲らしめることを意味するが、本来の用法は目上の非を認識させるために厳しく意見を言うことだそうだ。
 法制審議会が、親が子を戒める民法の「懲戒権」を削除すべきだとの答申をまとめた。児童虐待を正当化する口実になっていると指摘されていた。いかなる理由であれ、暴力は許されない。体罰は大人の非であるという理解が広がるといい。
 「親はしつけをどうすればいいか」という疑問には、小児科医の内藤寿七郎博士に答えがある。しつけは和裁用語で、本縫いをする前に生地をくせ付けるため、弱い糸で縫うことからくる。「いい子にしようと思うあまり、強い糸で子どもの個性をきちきちにに付ける必要はないのです。しつけ糸のように、優しくゆるやかに根強く。」知っておきたい言葉です。  
              2月21日の「編集手帳」(読売新聞)から

 「しつけ」は漢字で書くと「躾」(美しい身) 礼儀、作法、慣習を教え込むこと、人間社会の規範や規律、生活の中における教育という意味があります。
 「しつけ」は英語で「トレーニング」と訳される。意味は、訓練とか調教という意味で、日本語の「躾」とはニュアンスが異なります。ロシア語では何というか知りませんが、コーチである大人が15歳の才能ある少女に厳しい「調教」をしていたのであれば厳しい「折檻」が必要です。

2022年2月23日水曜日

花だより 高梨沙羅 このままでは終わらない! フリージア

 

 高梨沙羅 このままでは終わらない! 
「なんせ普通の子だと思ったらだめ。普通の子は親に言われてやるものだけど、あの子は違う。あの子は全部自分でやる子だから…。」
 天才ではなく努力家「そこまでやってしまう?」
 152㎝の小柄な体を弱点にしない飛び出しのタイミングやバランスの良い空中姿勢などセンスの良さは、年端も行かぬころから寸暇を惜しんで、自らの意思で、物事に取り組んで来た“揺るがぬ向上心と尋常でない努力家気質”が生んでいる。
 全日本のコーチをしている山田いずみ氏は、「よく沙羅は才能があると言われるけど、実は人一倍の努力家だからあんなジャンプができる。」という。ジャンプをやりたいと言い出したのは、小学2年の沙羅自身でした。兄の飛ぶ姿を見ていた小さな少女が、すぐに空中を舞う爽快感のとりこになり、怖いなんて思いはこれっぽっちもなく「面白かった」と平然と振り返っている。
 両親はむしろ、やらせたくはなかった。母親は既に習っていたバレエをやらせたかったし、父親は兄の指導に熱心だった。「どうしてもやりたいなら構わないが、その代わり中途半端にはならないように」と問いたが、「はい」と返事し、決意が揺らぐことはなかったという。
 勉強もできる! 勉強に関しても同じ。友だちが塾で英語力を付けたと聞くと自分も負けじと通うようになった。どこにでも必ず勉強道具を持ち歩き、遠征帰りの空港の乗り継ぎ時間にも普通なら疲れてぐったりするのに、一心不乱に教科書とにらめっこしていた。時間を無駄にしないストイックさに驚嘆してしまう。そうした努力のおかげで、15歳だった高校1年時には高校卒業程度認定試験(旧大学入試検定)をパスしたほど。勉強に力を注ぐのは、ジャンプ選手を引退した後の人生設計もしっかり念頭に置いているからで、中学3年のときには、将来の夢として「中学校の体育の先生になりたい。だから、教員免許を取得できる課程を修了しなければならないことも考えています。」と語っている。世界一流の選手は、凡人とはどこか違う今回のことでジャンプをやめることはないと信じたい。「オリンピックの借りは、オリンピックで返す。」という言葉がある。学校の先生は、まだまだ後でもなれる。

2022年2月22日火曜日

花だより 石田正子選手に「あっぱれ!」 黄梅  

 

 同郷の小さな町からスピードスケートの一戸誠太郎選手と女子クロスカントリースキーの石田正子選手の二人のオリンピック選手が出た。石田選手は41歳、5大会連続出場だ。空中で何回転もする派手で見栄えする種目があるが、クロスカントリースキーは地味で、オリンピックでなければ見る機会もない。マラソンは過酷だというが、零下10度以下では走らない。スキーを履いていて、下りがあるから楽だと思うかもしれない。ところが足幅より狭いスキー板でスピードを上げて滑るのは、スキーをやっている人でも難しい。上りはもっときつい。こぐのをやめると下まで滑り落ちる。推進力は足と腕、腕力も必要だ。石田選手は、5キロの重りを付けての毎日の懸垂を欠かさないという。ゴールした後、選手はみな崩れ落ちるように倒れて起き上がれない。それほご過酷な競技なのだ。メダルを獲得した選手より、練習量が少ないわけではない。むしろ体格で劣る石田選手の方が、練習量は多いかもしれない。
 レース後「これからの目標は?」と聞かれ、「この後の世界選手権です。やめるつもりはありません。」ときっぱりと答えた。「あっぱれ!の金メダルをあげたい。」
 中学、高校時代にクロカンをやっていた同級生の女子がいた。山奥の農家の子だった。夏は自転車、冬になるとスキーで通っていた。「雪が降ると畑の中をショートカットできるので楽!」だと言っていたのを思い出した。
 今回の北京オリンピックの女子クロスカントリースキーには、4人の女子選手が参加した。石田選手以外は20代だ。オリンピックの影響で、カーリングやスノボをする子が増えるだろうが、クロカンはどうだろうか?


2022年2月21日月曜日

花だより オリンピック選手のイメージトレーニング 白寒菊

 

 北京オリンピックが閉幕しました。今回も様々がドラマがありました。テレビに釘付けの2週間でした。課題の多いオリンピックになりましたが、世界最大の「スポーツの祭典」には変わりありません。
 元スピードスケート選手で現在国会議員の堀井学氏の講演を聞いたことがあります。堀井氏は、リレハンメル五輪スピードスケート500mで銅メダル、その後ワールドカップ500m総合優勝、長野オリンピックのメダル候補でもありました。
 「レース前のプレッシャーは半端ない。その大緊張をほぐすのにイメージトレーニングをする。普通はスタートしてからゴールまでのレースをイメージするが、堀井氏は、会場入りして、アップからスケート靴の履き方、スタートダッシュからゴールを駆け抜けるまではもちろんのこと、ゴールしてから、スーツのファスナーを下げて、サングラスとフードをとり、電光掲示板で『世界新記録』のタイムを確認する。両手でガッツポーズ、コーチとハイタッチ、観客席で日の丸を掲げる応援団に両手を振って、歓声に応える。さらに表彰台に上がってのことまでもイメージする。ここまでイメージして長野オリンピックに挑みましたが、メダルは取れませんでした。それがオリンピックです。」と語っていました。
 私たちには想像もつかないプレッシャーに打ち勝ってメダルを獲得した選手の皆さん、そして残念ながら悔し涙を流した選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。感動をありがとうございました。

2022年2月20日日曜日

花だより そのまま真似をしない アネモネ 

 

 
 今の時代、ネットには子育て情報があふれていて、「何を信用すればいいの」と迷ってしまいます。
 白百合女子大学教授 田島信元氏の「子育てが楽しくなるちょっとした習慣」から
 子育ては、100人いたら100通り
 アメリカ人のような自由でのびのびとした子育てを日本の子どもに当てはめようとしてもうまくいきません。日本の社会、文化的な土壌が違うからです。日米の差だけの話ではありません。同じ日本でも他のお宅でスマートな教育をしているからといって、それをそのまま自分の子どもに当てはめてみるのもよくありません。うまくいかないばかりか、非常に危険なことです。このことは同じ家庭のきょうだい間でもいえることです。目の前の子どもにあてはまる子育ては、お母さんがお子さんとやりとりしながら、自らあみ出していくものなのです。
 「ことば」と表情を大切に
 お母さんが与えている中で最も重要な刺激は「ことば」です。その「ことば」を使って子どもはものごとを考えるようになるのです。
 正しいことば、優しいことばで話しかけることで、子どもは頭や体を動かすのです。褒めるのも叱るのも、子どもはお母さんのことばを一番頼りにしているのです。ことばを一番交わすのは、お母さんだからです。そして、お母さんの表情も大事です。子どもは、言葉以上に親の表情から本能的に思いを感じるものです。
 子ども自身が持つ「育つ力」を大切にする。子どもは元々「自己学習(発達)力」が備わっています。しかし、この「育つ力」とは、「子どもは一人で育つ」という意味ではなく、大人の「育てる力」があってはじめて、もともと備わっている「育つ力」が発揮されるものだということです。
  

2022年2月19日土曜日

花だより 先生が嫌いだ! ジンチョウゲ

 

 どうも、あの子から嫌われているようだ!
 子どもにとって、先生を嫌いになる理由は様々です。成育歴の中で大人不信になり、先生が嫌いな子どもがいます。叱られたことがきっかけで、先生が嫌いになる子どももいます。期待していたとおりに先生が反応してくれなかったから、授業が分からないから、厳しすぎるから、えこひいきするからなど、子どもたちは自分たちの感じる様々なことを理由に、先生を嫌いになります。先生を嫌いになるのは、子どもの一方的な理由かもしれません。しかし、先生を好きだと感じている子どもも、嫌いだと感じている子どもも、すべての子どもたちを受け入れるのが先生(教師)です。
 子どもが先生を好きだろうが、嫌いだろうが、先生(教師)の仕事は、子どもの健やかな成長を願い、教え育むことです。
 「育む」の語源は「羽くくむ」、「くくむ」とは「包む」の古語。親鳥が羽でひなを包み込む姿に由来する。親鳥が羽でひなを包み込むように、教師が子どもを包み込み、安心感の中で、子ども自身が自分の可能性を開いていくことができるようにしていきたいものです。教師こそが、子どもにとって最大の環境なのです。目の前の状況に翻弄されず、恐れず、子どもたちのために努力していかなければなりません。  

2022年2月18日金曜日

花だより 学問に王道無し レンテンローズ

 

 大学入試制度が変わりました。
 大学入試が変わると、小・中・高校の教育内容が大きく変わります。これまでの知識量を問うものから、考える力(思考力・判断力・表現力)が重視されるようになりました。「そうかたくさん覚えなくていいのか!」ということではありません。
【考える】よく使う言葉ですが、子どもたちに「『考える』とはどういうこと?」と聞いても明確な答えが返ってきません。わかるようでわからない言葉です。
 例えば、Aスーパーでダイコンが100円だった。これは安いか高いか? 判断する場合に何を根拠にしますか?
 新聞チラシでBスーパーは105円だったけれど、Cスーパーは98円。先月は95円で、去年は90円だった。さらに産地を調べたり、鮮度を確かめてみたりして判断するのが賢いやりかたです。つまり知識や情報がたくさんあればあるほど正しい判断ができるということです。
 勉強も同じで、「考える」ためには知識が必要ですが、ただ知識を習得するだけでなく、子ども同士の関わりの中で学ぶことやさまざま体験を通して獲得する生きた知識や情報・技能も大切になってきます。入試も知識の量だけを問うだけでなく思考力や判断を問う内容に変わりました。つまり社会が求める人材もそうなったということです。
 大学入試が変わっても変わらないものがあります。「学問に王道無し」という言葉です。“学力向上に手っ取り早い方法はない”という意味です。覚えなければならないことはたくさんあります。

2022年2月17日木曜日

花だより 人間にとって成熟とは何か ニオイスミレ

 


『人間にとって成熟とは何か』(曽野綾子著)
 「正しいことだけをして生きることはできない」「『もっと尊敬されたい』という思いが自分も他人も不幸にする」「他人を本当に理解することはできない」など、人はどのように成熟していくべきなのか、大人とは何かをこの本は説いています。
 曽野綾子さんは、敬虔なクリスチャンですが、宗派を問わず「人の道」は共通しています。この本がベストセラーになった背景には、多くの日本人が道徳観を失いかけていることにあるようです。
 😢コロナ禍で不登校児童生徒は増加しています。そして、児童相談所に一時保護される子どもたちが急増してます。児童相談所預かりになった家庭ばかりでなく、今の子どもたちは、さまざまな家庭の事情を抱えています。しかし、子どもに責任はありません。
 そんな中、毎朝、親に連れられて園児が登園してきます。次の日も、また次の日も、それが繰り返されます。しかも子どもたちはたいてい無事です。もちろん無事でなければなりません。毎日の無事を日常と呼ぶのですが、そのために人は努力しなければなりません。
 🤔園だよりに、このブログから拾った記事を載せています。保護者アンケートに「とても参考になります。」という肯定的な意見の他に「家族の理想像を書かれても今の時代に合わない。」という意見がありました。自分もまだまだ人間として成熟していないと反省しました。

2022年2月16日水曜日

花だより わがままを許さず、がまん力を育てる サンシュユ

 

  ~わがままを許さず、がまん力を育てるのが「こども園」~
 😒甘ったれとは、どんな甘えでも親が満たしてくれるのを知っている子です。甘えと同時に厳しさを学ばなかった子は、人間関係でもわがままいっぱいにふるまう傾向があります。
 家では誰もが自分の言うとおりにしてくれる。だから周りもきっとそうだと思ってしまいます。これでは本当の意味の人間関係を築けないし、本当の友だちもできません。人は自分とは違うんだということを理解することで、その子の中に社会性が育っていくのです。それが育たなければ人間関係において、わがまま放題にふるまうので本当の友だちができにくいということにもなります。
 他人を他人と思えず、誰もが自分とは違った人格を持っていることに気づかないわがままな子は、本当の友だちを得ることができません。それはその子の人生にとって大きなマイナスになります。他人には甘えが通用しない、そういうことを学ぶのが幼児施設(こども園や保育園、幼稚園)です。
 👍こども園では、わがままは通じません。いつも友だちと50対50(フィフティフィフティ)の関係を構築しなければなりません。砂場でシャベルの取り合いをしていたら、先生が平等に使うことを教えます。そこで子どもは他人と自分とは違うということに気づきます。わがままが通らないことを学びます。がまん力と心の強さを育てるきっかけがこども園にはあるのです。

2022年2月15日火曜日

花だより 先生は、ボクのこと嫌いなんだ フキノトウ

 

 
 学級というのは、30人の子どもがいれば、30通りの顔と体格があるように、同じ数の人格や特性、家庭的な背景があります。
 教師が意識をしてその子に対して発した言葉ではなくても、その子が敏感に感じてしまうことがあります。例えば、宿題をしなかった子が数人いたので教師が学級全体に「宿題は必ずしてくるものです。」と声をかけたとします。その時に宿題をしてきた子が、自分はしてきたにもかかわらず、その話をする教師と目が合ったとき、「自分に言われている。分かってもらえていない。」「先生から認めてもらえていない。」と感じてしまうかもしれないのです。
 こういった子は、「自分を見るときの先生の目が冷たい」「みんなの前で恥をかかされた」「自分にばかり厳しい」ので「先生はボク(私)のこと嫌いなんだ」と思ってしまうのです。
 叱責されることが多い、あまり構われない、問題にきちんと対応してもらえないと感じている子、教師にとって苦手なタイプの子は、自分が嫌われていると感じているのです。
 ≪どうしたらよいのか?≫
① 想像力を働かせる
 学級に30人の子どもがいたらそれぞれ個性があります。教師が発した言葉や振る舞いが学級の子ども全員に同じように映っているわけではないことを前提にすることです。
 言葉で伝わるメッセージよりも、表情や声のトーン、振る舞いなどの方が教師の本心を表すこともあります。言葉で「いいですよ」と言っても声の調子が合っていなければ本心ではないと相手に伝わってしまいます。子どもはそれを敏感に感じ取るのです。
② 同じルールで叱る
 子どもは、自分への対応だけでなく、他の子への対応など周囲との比較によっても大人からの注意の向けられ方が好意的なのか、そうでないのか、期待されているか、諦められているかを感じています。特に小学校中学年くらいからは大人の矛盾に厳しくなります。
③ 子どもの思いを知る 
「先生はボク(私)のこと、嫌いなんだ。」と直接いうことはありません。親あるいは、養護教諭などから、聞かされることが多いものです。「こんなこと言ったら迷惑にならないか」「心配かけてしまう」「よけい面倒なことになる」など複雑な思いを抱えているのです。こういった思いに対して教師は、想像力を働かせて話をよく聴いたり、場合によっては謝ることも大切です。  

2022年2月14日月曜日

花だより 「いっぱい遊んで、いっぱい食べて、いっぱい寝る」 アシビ

 

  高慢な教育論より、規則正しい生活の徹底が大事
 子どもの学力低下が懸念されていますが、大事なのは、基本となる規則正しい日常生活をおくらなければ、どんなに優秀な教師がいかに素晴らしい授業を行っても、真の学力向上はありません。必要なのは「高慢な教育論」ではなく「早寝、早起き、朝ご飯」です。規則正しく三食しっかり食べて、規則正しい生活リズムを守ることです。しかし、学校だけでは限界があります。あらゆる機会を通して、社会全体で進めなければなりません。簡単なようで、これができていないのです。子どもの生活リズムは、大人で決まります。
 こども園では、月に一度「お集り会」(学校の全校朝会)があって、園長先生のお話があります。0~5歳までの幼児に何を話したらいいか毎回悩みますが、そこで必ず言うことを決めています。「いっぱい遊んで、いっぱい食べて、いっぱい寝ること」
 いっぱい遊んだら、お腹がすくのでいっぱい食べる。いっぱい遊んだら疲れるので、いっぱい寝れる。寝たらまた元気になるので、また遊べるのです。これが基本です。



2022年2月13日日曜日

花だより 子どもとの友だち付き合いをやめて食事をつくる ウグイスカズラ

 

 ~子どもとの友だち付き合いをやめて食事をつくる~
 🤷‍♂️お母さんは、友だちではありません。お母さんは、子どもに食事をつくって食べさせることです。これは動物全てに共通していることです。食事は子どもの体を育てるだけでなく、心も育てるからです。子どもは、毎日決まった時間に食事をしながら家族と話をします。ホームドラマといえば、家族で食卓を囲む光景が映し出されるのが決まりごとのようになっています。食卓は、一家団欒の象徴になっているということなのです。
 😒ところが、保育園に子どもを預けるとき、「今朝は寝坊をしてしまって、私も子どもも朝ご飯を食べていません。わたしは我慢しますから、すみませんがこれを子どもに食べさせて下さい。」と途中コンビニで買ってきたおにぎりを先生に預け、あわただしく走っていく親もいるというのです。仕事や友だちつき合いなどで忙しく、大切な食事が隅の方に追いやられているのです。
 👀でも、忙しいからこそ、時間をやりくりして食事を生活の真ん中におくべきです。せめて20分でも子どもと一緒に落ち着いて食事をするところから1日をスタートさせたいものです。そのためにどうするかを逆算して、起きる時刻を決め、寝る時刻を決めるのです。さらにお父さんの協力も必要です。放っておけば家族団欒からかけ離れた生活を余儀なくされるポジションにいるのがお父さんです。夫婦で話し合ってみてはいかがですか?

2022年2月12日土曜日

花だより 北京オリンピック道産子選手の活躍 キンセンカ

 

 北京オリンピック 道産子選手が活躍!
 冬のオリンピック、特にスピードスケートは、北海道出身の選手が多い。雪の少ない、平野部の苫小牧や釧路、十勝では、冬の体育はスケートになる。
《スケートは嫌いだ!》
 🤣「だって冷たいし、足が痛くなるし、同じところばっかり滑るし、つまんない。」こんなことを言う子は、けっこういる。
《各地にある馬頭観音の石碑》 北海道の開拓は、“どさんこ馬”なしには語れない。
 北海道の開拓当時、春になると東北地方から人々が船でやって来て、森林を伐採し、畑を耕し、海や川では漁をして、冬になる前にそれらを船に積んで戻った。その時、農耕馬は原野に置き去りにされた。マイナス20度になる原野で馬たちはじっと堪え、人が来る春を待った。どさんこ馬は、体が小さくばんば馬のような馬力はない。サラブレットのように速くも走れない。でもがまん強く厳しい作業にはうってつけの馬だった。今のようにトラクターもトラックもない時代。馬は大切な家族のようなものだった。だから馬が死ぬとそれを慰霊するために「馬頭観音」を建立し、年に一度必ず部落の人が集まって慰霊祭をするようになった。そんな“どさんこ馬”のように厳しい自然環境に立ち向かった開拓民(道民の先祖)は、多少のことではへこたれないがまん強さがある。それで道民のことを「道産子(どさんこ)」と呼ぶようになった。
 「スケートは辛いからやるんだ!」
 スケートは決して楽しいスポーツではないかもしれません。心地よい汗をかくこともなければ、寒さの中ひもを縛るにも一苦労するし、初心者は、細いエッジの上に立つことすら難しいのに、「膝を曲げて腰を低くして滑りなさい。」と言われる。足首がグラグラしないように、ひもをしっかりしばると今度は足が痛い。足が痛いと転びやすくなって、今度はお尻が痛い。鼻水は氷るし、本当に泣きたくなってくる。
 そんなスポーツだからこそやる。スケートがうまくなるためだけにやるのではない。忍耐力をつけるためにやる。これくらいのことががまんできないと“どさんこ”とはいえない。これからの北海道を背負って立つのは、あなたたちです。がまん強さがないとやっていけません。
 🤔自然を相手に戦う冬のオリンピックは、運、不運がつきまとう。でも、それを受け入れてきたのは、厳しい自然環境に立ち向かった道産子のがまん強さのDNAだろう。しかし、今回の相手は自然だけじゃないらしい?

2022年2月11日金曜日

花だより 転ばぬ先の杖と自己責任 フキノトウ

 

~転ばぬ先の杖~
 おとなたちは子どもを危険からできるだけ遠ざけようとします。落ちたらいけないと池に柵を巡らせたり、けがをするからと遊具器具を撤去したり…。ドッジボールのボールも昔から比べるととても柔らかくなりました。顔に当たるとセーフになります。「転ばぬ先の杖」とは、年寄りの言葉ではありません。
 “転ばぬ先の杖”はもちろん大切ですが、あれもこれも危ないと、事前に危険の芽を摘むことが、危険を察知して回避する能力や注意力を鈍らせ、逆に事故を招いていることもあるのではないでしょうか?世の中にはいたるところに危険が潜んでいます。その全てを事前に取り除くことは不可能ですが、おとながなすべきことは、危険の芽を摘むことではなく、世の中の現実の姿を教えこむことです。
 自らの安全は、自らの責任で守るものです。そんな当たり前のことをおとなから子どもまで誰もが忘れてしまい、安閑と日を過ごしているのではないでしょうか。そして、事故が起こると、他に責任を転嫁する。そうした姿がいたるところで最近見られるようになりました。“自己責任”この言葉を改めて心に刻みたいものです。

2022年2月10日木曜日

花だより 慎む ホトケノザ

 

慎(つつし)みはゆとりの心から  
 🤷‍♂️肥大した欲望が、個人を、人類を押しつぶしかねない今日の世相です。
 感情をコントロールできない短絡的な行動、最近の道連れ殺人など悲惨な事件に唖然とするばかりです。
 😢「慎み」という言葉は、あやまちや軽はずみな言動をしないという意味ですが、今や死語になってしまったのではないでしょうか。
 👀お寺さんの説教では、「慎み」とは、感情の高ぶりをこらえることであり、他人の思わくを気づかうことです。慎みは、心のゆとりから生まれてくるものです。目の前のことだけでなく、先を考える余裕、自分のことだけでなく、周りの人のことを考えるゆとりから出てくるものです。
 🙌慎みある生き方が、結局のところ一番確かな、長続きする道だということを忘れてはなりません。豊かな時代だからこそ、子どもには、我慢することを覚えさせる必要があります。それが自分をコントロールする第一歩です。そのためにも、先ず大人が「慎む」姿勢をしめさなければなりません。年をとるとお寺さんの説教を注意深く聴くようになるのです。

2022年2月9日水曜日

花だより コロナで子どももストレスが溜まっている カンボケ

 

 コロナでストレスが溜まると危ない!!
 コロナで、休校になり、生活リズムが崩れ、友だちと遊べない、外出できない、テレビゲームの時間だけ増えると子どももストレスが溜まります。
 子どもからのサインを見逃すと問題行動に発展します。
○言葉遣いが何となくおかしい。○表情がなくなった。(笑顔がなくなった)
○丁寧さがなくなった。○あいさつの声が小さくなった。
○視線を合わせようとしない。○服装や髪型が変わった。
○投げやりな態度が見られるようになった。
○いつもよりはしゃぐようになった。○文字が乱れる。
○持ち物(色ペンやキーホルダーなど)が増えた。など 
 どれも心の乱れと関係するものです。
 心当たりがあったら、それとなく話しかけることで子どもは安心するものです。早期だとこれだけで解決します。心の病気も大手術をしないように早期発見・早期治療です。

2022年2月8日火曜日

花だより 読書と想像力 ハコベ

 


 こども園では、毎日保育教諭による絵本や紙芝居の読み聞かせがあって、子どもたちが耳を傾けています。物語に入り込み、時には「あっ、危ない。気をつけて!」と声がとびます。過日、5歳児対象に絵を見せない「ジャックと豆の木」の朗読会が行われ、子どもたちは真剣に聞き入っていました。その後で印象に残った場面を絵に描きました。よく分からない絵がほとんどでしたが、何となく大きな木を描こうとした、大男の宮殿の宝物らしい?それぞれが思い思いに描いた絵が出来上がりました。想像力を養うためには、耳からだけの情報も効果的だと知りました。 
 感動する本との出会いを大切
 いい本に出合うことは、いい人に出会うことに似ている 読書は、想像力や考える習慣を身に付け、豊かな感性や情操、思いやりの心をはぐくむことができます。ですから、テレビやマンガが好きな子にも、本を読む時間をもつように家庭で習慣づけたいものです。そのためにも、食事の時間のように「読書の時間」を設ける、親子で図書館に行く、親も一緒に本を読むなど工夫し、子供が読書の楽しさと出会えるきっかけを自然につくることです。また、読書を通じて子供が感じたり考えたりしたことに耳を傾け、話し合うなど、親子の会話を増やし深める契機として読書を活用することも大事です。子どもは本来、本が好きなのです。それをどこかで嫌いにしているのかもしれません。

2022年2月7日月曜日

花だより 教育は「無駄こそ命」 スズナ

 

教育は「無駄こそ命」 GIGAスクール構想について
 教育関係者からの忠告(読売新聞の記事から)
 「タブレットはすぐに答えをくれるし、自分の頭で考えなくていい。」ある小学生の言葉です。スピードには中毒性があり、慣れてしまうと答えが出ないときにイライラし、「なぜ」と立ち止まって考えられなくなります。個別最適化することで、教室で先生や速い子が遅い子に教える相互学習の機会も失われるでしょう。教育の質とスピードは決してパラレルではないことを忘れてはなりません。
 機械やAI(人工知能)を安易に使うことは「考えなくてもいい」と教えているようなものです。教育は決して効率ではない。「無駄こそ命」です。同じ状況が繰り返し来た時、初めて脳は学習し、「そうか、同じ状況だ」と前の知識を活用しようとします。だから、学習プログラムは、現場に精通した人が作らなければいけません。理解度のよって進度は大きく違います。最適化は困難です。
 検索サイトやSNSは退屈しないよう、常に刺激を与えて長時間見させることで利益を得るビジネスモデルです。でも実は、刺激がなく退屈した時にこそ、子どもは創造性を使っておもしろい遊びを始めるものです。低学年、初等教育ほど「退屈な時間」は大切です。
 手で書いて学ぶことと、考える力との関係はどうでしょうか?
 書き方にもいろいろあります。海外の研究もありますが、キーボードを打つと速く、取材記者も使っています。速いだけに自分でそしゃくする時間を失って受け身になりがちです。一方、手で書くと全部書き取れない。その分、要点を落とさないよう、ポイントやキーワードだけ書いたり、矢印や「?」を付けたりします。すると、自分で考える余裕が生まれるのです。
 🤷‍♂️何かをやろうとすると必ずその道の専門家から反対意見が出る。それをマスコミは取り上げて警鐘を鳴らす。それも必要だが、両方の意見を取り上げるべきだろうと思う。専門家と言う人の意見がいつも正しいとは限らない。感染症の専門家という医師の意見を聞いても未だ収束ならず、野球解説者のペナントレース優勝チーム予想も当たったためしがない。

2022年2月6日日曜日

花だより こども園は「欧米化?」 ゴギョウ

 

 オミクロン株が急激のまん延は、歯止めが利かず毎日最多を更新していています。全国各地で幼児施設(こども園)の臨時休園が相次いでいます。
 日本は、欧米に比べて感染者が少ないのは、生活習慣の違いもあると言われています。ハグをしたり、キスをする習慣がないのも一因かもしれない。欧米人は、マスク着用も嫌がるようです。
 こども園は「欧米化?」
 幼児施設では感染対策を十分行い、3密を避ける取り組みを行っていますが、保育教諭と園児との身体的接触を完全に取り除くことはできません。抱っこなしで保育はできません。幼児は、ワクチン接種もできません。マスクもできません。そんな環境の中に、感染力の強いオミクロン株が入り込んだら、ひとたまりもありません。学校なら、すぐに休校措置にしますが、こども園は、その使命から簡単に休園できなのです。  
 保健所がパンクして、これからは、陽性者が出た場合、学校や園で聞き取り調査をして対応しなくてはならなくなりました。朝の電話音が恐怖です。戦々恐々の毎日です。
 欧米のワクチン接種率が70%から上がらない。
 ワクチンの義務化を模索しているようですが、これが難しいらしい。自分の体(健康)は、自分で判断する(国民の権利)。個人の自由だ!また、国に言われてワクチン接種をすることへの抵抗感があるといいます。この辺りは、中国と違いでしょうか?
 生活科が導入されるとき、教職員団体を中心に反対運動が起きました。「何か新しいことが始まると賛成が30%くらいあるが、必ず反対する勢力が同じ30%くらいある。残りの40%は、どっちに付くか様子を見るものだ。」と聞いたことがあります。日本の2回目までの接種率は70%を超えていますが、それでもまだ未接種の人は相当います。日本でも義務化は、無理でしょう? 反対する人がいるということを理解して、ある程度のまん延は覚悟しなければならないのでしょうか?


2022年2月5日土曜日

花だより 植物を育てる 鉢の大きさ セリ



 ~鉢は大きければいいというものではない~ 
 校長室にあるクンシランを見て「鉢が大きければ、根を張ろうとして葉や茎を大きくしようとしない。すると花も咲かない。今は冬で植物も休んでいる時期、水は2週間に一度くらいで十分。過保護にするのは良くないですよ。」と植物好きの保護者さんから言われました。水さえやっていれば元気に育つと思っていたら大間違い。植物の種類によっても育て方が違うそうです。我が家には、知人からいただいたベンジャミン、幸福の木、金の成る木、ポトス、ガジュマルなどの観葉植物でいっぱいですが、特にガジュマルがなかなかうまく育ちません。「子育て」と相通じるところがあるように思いました。

2022年2月4日金曜日

花だより ビール・焼酎・ウィスキー、それとも日本酒 スズシロ

 

 「校長先生、お酒飲むの?」突然、1年生の男の子が聞いてきました。
 「ビールなら少し飲むよ。お父さんは飲むの?」と聞くと「焼酎は、身体にいいから飲むんだって!酔っぱらったら、おもしろくなるよ!」
 月曜夜9時BS「吉田類の酒場放浪記」をよく見ます。吉田氏は、最初はビール、それから肴に合わせて、焼酎、日本酒、ときには、ワインもウィスキーも、それも銘柄を指定して実にうまそうに食べて、飲んで…。最後はろれつが回らない時があります。うまい酒を飲んで、うまい料理を食べて…。これで出演料がもらえるならいい仕事だと思って見ています。
 「針の穴も近づければ世界が見える」薩摩酒造(株)常務取締役 鮫島 吉廣 氏
 焼酎は、ウィスキーと同じ蒸留酒でありながら、不思議な酒である。とりたてて華やかな香りや濃醇な味わいがあるわけではない。それでいながら、生活の酒としてしっかり存在感を持っている。自分の好みに合わせて割って飲み、どんな料理にも合う。お湯で割っておいしさが増し、酔い覚めがいい。焼酎が九州の地酒にすぎなかったころ私は入社したが、これほどの焼酎ブームが来るとは想像もしていなかった。「針の穴も近づければ世界が見える」ちっぽけな穴も、目を近づければ広く豊かな世界が見えてくる。焼酎は小宇宙につながっていた。
 コロナで家飲みが多くなりました。外で飲むより、お金がかからないとお母さんは、喜んでいるようです。

2022年2月3日木曜日

花だより LINEチェック ナズナ

 

  SNSに没頭 長文読まず 
 ~スマホに没頭しているのは、若い子だけではありません。ビジネスマンからシニアまで、レストランでも駅や電車の中、道ばた、休み時間はもちろんのこと、暇さえあれば、スマホと睨めっこ状態です。小学生もアメリカの大統領も例外ではありません。確かに便利ではありますが、弊害もあります。読売新聞で「読解力が危ない」という特集でこんな記事が載っていました。
🤷‍♂️~スマホのLINEのチェックに一日4時間ほどかけるという女子高生がいる。返信は『了解』も『り』で済ませる。
 SNSは、いずれも瞬時に短いメッセージを発信できるのが利点で、長文のやりとりには適さない。国際学力調査の結果では、日本の15歳の読解力は4位から8位に低下。文科省が原因の一つに、スマホの普及に伴う長文を読む機会の減少を挙げました。
 平日にスマホを2時間以上利用する高校生の割合は66.8%、5時間以上は、12.5%です。これに対して読書量は、年々減少傾向が続いているのです。
 専門家は、スマホゲームにはまった若者の姿が目立ち、学力が落ちる傾向にある。また、スマホが側に置いてあるだけで、「メールが来ないか」などと気を取られ、注意力が低下する。さらにスマホ操作中の脳の血流量を測定したところ、論理的な思考を行う大脳の前頭前野が眠っている状態になっていたと指摘して、脳が発達する18歳くらいまでは、スマホの使用を制限し、しっかりした文章を読む環境を作るべき!と訴えています。~🤷‍♀️
 現実問題として、スマホの使用を制限するのは難しいでしょう。テレビが普及してきた1960年代にも同じようなことがあって、子どものテレビの視聴時間を制限しようとしました。それはちょうど我々の年代です。

2022年2月2日水曜日

花だより 長い文章は読まない? セツブンソウ

 

 読解力のある子とない子の差が広がっている?
 世の中は読みやすい文章ばかりではありません。役所の手続きの書類やマニュアルも読めないと社会生活に困ります。過日、市役所から高齢者用新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種の案内の封書が届きました。中には、何枚もの書類が入っていました。これを年寄りが全部読んで理解するのは大変だと思いましたが必要なものです。いくつになっても読解力は必要だと感じました。
 読解力向上には、語彙力と文章の構造を理解しながら読むことが必要
 登場人物の心情を考えさせる国語の授業があります。これは文章に書かれていないことも含め、想像を豊かにして読む方法です。説明文を読み取る手法とは異なります。説明文は単語や文節、段落の関係性を図を描くように丁寧に読まないといけません。しかし、学校現場でそうした指導が十分に行われているのか疑問です。学校ではまず実用的な国語力を育成することが必要でしょう。
 書く指導も重要です。読書感想文は、ただ書けと言われても書けるものではありません。内容を要約し、自分の考えを論理的に伝える技術を教えるべきです。論理的に書くことで、論理的な読み方ができるようになるからです。
 読解力を育てる活動は学校こそが担うべきことです。それを意識した授業が必要で、教員の指導力が問われます。

2022年2月1日火曜日

花だより コーチャンフォー ハナナ

 

 いい本に出合うことは、いい人に出会うことに似ている
 😊北見市内で人が集まるところと言えば、イオンとコーチャンフォーでしょう?
 圧倒的な蔵書量ときれいな店内、文具、雑貨から音楽CD、飲食まであって、都会的な感覚がいいのでしょうか、いつ行っても賑わっています。しかし、おかげで市内に本屋さんがなくなりました。 
 読書は、想像力や考える習慣を身に付け、豊かな感性や情操、思いやりの心をはぐくむことができます。ですから、テレビやマンガが好きな子にも、本を読む時間をもつように家庭で習慣づけたいものです。そのためにも、食事の時間のように「読書の時間」を設ける、親子で図書館に行く、親も一緒に本を読むなど工夫し、子供が読書の楽しさと出会えるきっかけをつくりましょう。また、読書を通じて子供が感じたり考えたりしたことに耳を傾け、話し合うなど、親子の会話を増やし深める契機として読書を活用することも大事です。
 😃今回の「全国学力・学習状況調査」でも、読書する子ほど点数が高いという結果が出ています。北見駅から直接行ける北見中央図書館の学習コーナーもいつ行っても席がふさがっています。読書家は結構いることに安心です。