~転ばぬ先の杖~
おとなたちは子どもを危険からできるだけ遠ざけようとします。落ちたらいけないと池に柵を巡らせたり、けがをするからと遊具器具を撤去したり…。ドッジボールのボールも昔から比べるととても柔らかくなりました。顔に当たるとセーフになります。「転ばぬ先の杖」とは、年寄りの言葉ではありません。
“転ばぬ先の杖”はもちろん大切ですが、あれもこれも危ないと、事前に危険の芽を摘むことが、危険を察知して回避する能力や注意力を鈍らせ、逆に事故を招いていることもあるのではないでしょうか?世の中にはいたるところに危険が潜んでいます。その全てを事前に取り除くことは不可能ですが、おとながなすべきことは、危険の芽を摘むことではなく、世の中の現実の姿を教えこむことです。
自らの安全は、自らの責任で守るものです。そんな当たり前のことをおとなから子どもまで誰もが忘れてしまい、安閑と日を過ごしているのではないでしょうか。そして、事故が起こると、他に責任を転嫁する。そうした姿がいたるところで最近見られるようになりました。“自己責任”この言葉を改めて心に刻みたいものです。
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