2022年7月30日土曜日

花だより 夏休みの宿題(作文)と原稿用紙 ヤマユリ

 

《原稿用紙》 
 夏休みの宿題の定番と言えば、夏休みの思い出作文、読書感想文です。先生から「原稿用紙2枚以上書くこと」と休み前に原稿用紙を数枚持たされます。原稿用紙と言えば、作家さんをイメージしますが、今はワープロが主流らしく、原稿用紙を使って原稿を書いている作家さんは少ないようです。女流作家の林真理子さんは、原稿用紙派で行間の空欄には、推敲後にさまざまな書き込みがされているそうです。過去の偉大な作家たちの原稿もそうです。原稿用紙の行間、わずか5~7mmの空欄が重要なのです。学校現場では、先生が“赤”(添削)を入れるのになくてはならないものです。
《映画や演劇、ドラマの台本も行間を広くとってある》 
 高倉健の『網走番外地』の台本を見たことがあります。高倉本人のモノかは分かりませんが、波線や記号、感情、表情など演技の注意事項が細かく書き込まれてありました。それは演奏家が楽譜に書き込みを入れるのと似たところがあります。
 アナウンサーの原稿も、大きな字で行間を広くとっているとNHKの見学で教えてもらったことがあります。読みやすさと間違わないように書き込みを入れるのです。
 PCやスマホ、ワープロの時代になった今、こうした文化は無くなりつつあります。
 夏休みの思い出作文は、清書しなくてもいいので、行間にいっぱい書き足した原稿用紙を提出してほしいと思います。

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