2023年12月9日土曜日

花だより 和食はなぜ「文化遺産」なのか スイセン ホオズキ

 



 「和 食」 
 その土地の美味しいモノを食べるのも旅の楽しみの一つです。財布のひもも緩みがちになり、ちょっと背伸びしたお店に入ってしまいます。北海道(オホーツク)とは違った店の佇まいがあります。風情のある中庭、いかにも高級そうな置物や掛け軸、そして器に洗練された盛りつけの料理とおもてなしに豊かな気持ちになります。なるほど和食は世界遺産です。
 料理人として伝えたいこと       
           土山 憲幸氏 (元赤坂プリンスホテル総料理長) 
 料理の力は30%、あとは雰囲気や環境、そして「おもてなし」が大きな役割を占めます。料理人は、季節にあった新鮮な食材を、その持ち味を生かすように調理し、盛り付け、取り合わせ、器との調和など見た目の美しさも考え、温かいものは温かく、冷たいものは冷たくお出しし、最高のおもてなしをするように心がけます。人に対する温かな気遣いが「おもてなし」の基本です。
 日本人の平均的な口の大きさは約3センチだと言われています。ですから料理をつくるときには、約3センチに切ってお出しします。刺身、お新香、煮物でも基本は3センチです。それ以上のものは箸で崩せる硬さにします。例えば、がんもどきは耳たぶくらいの硬さ、焼き魚も切り身して箸で崩せる硬さに焼き上げてお出しします。これが和食の神髄です。

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