2024年1月6日土曜日

花だより 人工知能VS人間 梅

 

 これからの世界は、環境問題をはじめとしたさまざまな問題が山積みとなっています。これから大切なことは、論理的な思考や感性を働かせながら問題解決の方策を探り、自分の考えを自分の言葉で表現する能力だと言われていました。ところが対話型AI(チャットGPT)がそれをやってくれるようになりました。ちょっと前まで、まだ人間の方が優れていると思っていましたが、AIの進化は凄まじく、生成AIが作成した文章や映像が本物かどうか人間が見分けがつかなくなってきました。これからさらに進化していくとどうなるか、恐ろしさを感じます。
 学校教育での読解力や表現力は、どうなっていくのでしょうか?
 PISAでは、読解力を「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力」と定義しています。自己実現や社会参加のための重要な道具として、言語を活用できる能力を獲得することが不可欠です。ですから、学校教育では「言語活動の充実」は、最も重要なことです。
 「言語活動の充実」を全教科・領域等で展開するとしています。「言語活動」というと「国語科での行うべきもの」と考えがちです。「言葉の力」を育てる上で軸になるのは国語科です。しかし、「言葉の力」は単に言葉を学べば身に付くものではありません。国語科の学びが、「言葉を通して言葉の力を育成」であるのに対して、他教科・領域の学びは「体験を通した言葉の力の育成」であり、「言葉の力の育成」においては、その両方が重要です。「言語活動の充実」において全教科・領域等で取り組むことには、そうした意味があるのです。「近い将来、人工知能は、人間の知能を超える」という予想がありますが、人工知能と人間の知能は、全く別物です。人間は人間らしく、勉強して、自らの言語能力を高めていかなければならないと思います。
 離着陸は、管制官とパイロットが言葉で確認するかぎり、ヒューマンエラーは必ず起きる。今のところ、これはAIではできないらしい。将来地震の予知は、スーパーコンピューターで可能になるかもしれないが、地震を止めることは人間にはできない。

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