「養育格差社会」
~親の養育態度で子どもの人生が決まる社会~
青山渋谷メディカルクリニック名誉院長 鍋谷 恭孝
問題のある家族・親子関係で育てられる子どもたち
家庭として最悪なのは機能不全的家族である。子どもを虐待にさらしたり、駐車場に置いたままパチンコをしているような親である。親自身が未熟なため適切な関わりができす過放任の状況で育てられた子どももいる。このような状況で育てられると、子どもは深い問題や傷を抱えて育つ。また、荒れた性格にはなり得ても健やかな元気な子にはならない。
ここまで深刻な子育て状況ではないが、神経症的な子を生む親の関わりもある。家庭自体は安定しているものの、共感的能力の低い親であったり、何らかの期待や強い思い込みがあったり、逆に不安が強くおろおろしながらの子育てであったり、溺愛しすぎで何でも子どもの要求をかなえすぎたりするような親も多くなっている。このような親に育てられると、萎縮した子ども、こだわりの強い子ども、不安の強い子ども、他者に過敏に反応する子ども、自己中心的な子どもに育ちやすい。長じてひきこもりや社会不安障害(対人不安の強い子)になりやすい。(要約:牧野)
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