2024年5月11日土曜日

花だより 教師は人間力を磨くべき ハナミズキ 

 


 昔から付き合いのある出版会社の営業マンは、未だに近くに来ると寄ってくれて教育情報誌を置いていってくれる。ところが積読だけで読まないでいたが、連休はどこへも出かけなかったので、ペラペラめくって見た。

教師は人間力を磨くべき

               福聚山 慈眼寺 住職 塩沼 亮潤氏

 中学生の時、全校集会で生徒たちが騒いでいて、怖い先生がどんなに青筋立てて「静かにしなさい!」と怒鳴っても全く収まらないのに、一人の老教師が前に立っただけですぐ静かになったことがありました。この人間力はすごいなあと感嘆したものです。
  先生からにじみ出る人格とか、優しさ・思いやりといったものは、子どもの方が見る目があってごまかせないです。
 学校の先生は、まず己の生き方を律して、生徒から尊敬してもらえるような存在にならないといけません。その努力を怠って、どうしたら子どもを真っすぐ育てられるか、こういうアプローチの仕方はどうかなんて考えても、小手先だとすぐ見抜かれます。
 教育とは先生のやっていることを生徒に真似してもらうことに他なりません。先生方は礼儀や礼節を守り、約束や時間を守るといった、人としての基本的な部分を正していくこと。歩き方や座り方、話し方、ご飯の食べ方、そういうところからも人格はにじみ出てきます。生徒から一挙手一投足を見られているという自覚をもって、先生方には頑張ってもらいたい。
                   教育出版 Educo ほっとな出会いから

 自分が若いころ、中条建太郎先生という国語教育で有名な先生がいた。その先生が算数の授業を公開するというので参観したことがあった。国語の先生は、何をやっても上手いと感嘆した。当然、学級経営も見事だ。
 ある校長が、特別支援を任せられる教員がいないと嘆いていた。特別支援教育に精通していないと特支担当にはなれないというものではないだろう。中条先生が特支を担当したら、きっと素晴らしい実践を残したはずに違いない。教育とはそういうものだと思う。


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