なぜ、これからの幼児教育は「質の向上」なのか?
1990年代後半、待機児童問題が深刻化し、「保育園落ちた日本死ね」のブログに象徴されるように社会問題になると同時に政治問題にもなり、国や地方自治体あげて最大の課題となりました。
その対策として、制度の改善が行われ、認定こども園に移行する幼稚園が増え、保育の受け皿としての役割を果たしていくようになりました。さらに幼稚園における2歳児の受け入れや預かり保育の拡充、幼稚園の空きスペースを使った小規模保育の活用・利用定員の弾力化(上限19人を25人まで拡大)など、誤解を恐れずに言えば、待機児童解消のためになりふり構わぬ対策が相次いで講じられました。
これらの対策については賛否があるでしょうが、少子化の加速と相まって待機児童が大幅に減ったことは事実です。その意味で、保育は少子化対策の一翼を担い、待機児童の解消に貢献したと言えます。
しかし、量的拡大に力を入れる一方で質の充実が後回しにされた結果、人口減少社会を見据えた新たな政策の展開が後手に回った感を否めません。なかでも、保育人材の確保・定着、専門性の向上といった重要な課題が積み残され、今後の新たな政策が待たれるところです。 ㈱保育システム研究所 代表 吉田正幸氏 2025「ぜんほきょう」7月号より
全国国公立幼稚園・こども園長会が「幼児教育の質の向上」を掲げているのは、このようなことが背景にあるからです。


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