2021年10月16日土曜日

花だより 「学ぶと学ばざる」とによる差 ショウメイギク 

 



 福沢諭吉の「学問のすゝめ」
 人間には生れながらにして貴賎貧富の差別はない。天は生まれながらの人に富貴を与えるのでなく、その人の働きに与えるのである。誰でも自らの働きにより富貴が得られる機会において平等なのである。では、現実社会における賢愚、貧富、身分(地位)の差は何からきているのか。その理由は明白である。「学ぶと学ばざる」とによる差である。学問に励み物事をよく知る者は貴人、富人となり、無学な者は貧人、下人となる。
 「天は人の上に人を造らず、人に下に人を造らず」は、あまりにも有名な冒頭の一節ですが、福沢がこの本で言いたかったことは、日本を近代国家に導き、国民を近代市民の育てることにあった。そのためには学問(教育)こそが重要である。明治維新という時代背景から生まれたものです。しかし、声を大にして文明開化論を主張した福沢は、乱暴な意見であると批判され、脅迫状が送られたり、命を狙われたりすることもあったそうです。それでも、新しい日本の思想的指導者としての任務を果たしました。一万円札の肖像が変わっても、これは明治時代だけに通用する思想ではありません。今は、明治以来の改革と言われています。今こそ大事にしたい思想です。



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