子どもはなぜ「スマホ・ネット」にはまるのか
立命館大学ゲーム研究センター 中村彰憲教授の話
スマホ・ネットにはまり、昼夜逆転など生活が乱れてから、急にスマホを取り上げるとキレて保護者に暴力を振るった。というケースがよくあります。なぜ子どもは、スマホやネットにはまるのか?
《目立つ「スマホ依存」問題》
小学生の場合はYouTubeがやめられないという問題が目立ち、中学生以上の場合はSNSやゲーム依存になっている例が目立ちます。女子生徒の場合はSNS、男子生徒の場合は、ゲーム問題が多い傾向にあります。
YouTubeは「おすすめ動画」が次々と表示される仕組みになっていて、そもそも見続けさせるようにできています。動画を長時間見続けることで、学習などの他のことができなくなったり、視力の低下や昼夜逆転するなどの危険性が指摘されています。
スマホゲームは、何かからの逃避行動ではまる子どもも少なくありません。スマホゲームはやればやるほど強くなり、それが実生活より手軽に実現可能だからです。そこでさらに強くなるサービスに課金してしまったり、のめり込んで昼夜逆転して不登校になったりする子どもが出てくるわけです。子どもだけではありません。夢中になり、のめり込んでいる大人も多くいます。ヒットするゲームは、そのように作られているのですから、子どもがはまるのは当然のことです。
SNSのなかでも、LINEの依存状態となる生徒は多数います。LINEはアプリを起動していなくても、「プッシュ通知」機能で友だちからの連絡の知らせが来るうえ、「既読」機能によってメッセージを読んだことを相手に伝わってしまいます。返事をしないと仲間から嫌われてしまうかもしれないと恐れる子どもは多いはずです。またそれゆえに、やめどきが分からず、延々と続けてしまい、睡眠時間や学習時間が削られてしまいます。
たとえ禁止しても、YouTubeやLINEなどのSNSは、ゲーム機や学習用タブレットでも設定次第で利用できます。隠れて使ってトラブルに遭った場合、保護者や教員などにも問題を隠して、被害が大きくなることがあります。スマホ・ネットを利用することを前提に、適切な指導を行うべきです。
《作る大人こそルールを守る》
利用時間の長さ、夜何時まで利用するかという問題は、保護者に家庭でルールを決めるように指導したうえで、学校でも子どもたち自身が話し合って決めるのがお勧めです。とくにSNSは、友だち同士で長時間利用につながっていることが多いので、一人だけではなかなかやめられません。たとえば、LINEの場合、子どもたち自身が長時間利用に疲弊していることが少なくありません。子どもたち自身で長時間利用や深夜までの利用の問題に気づき、「夜は9時までにしよう」などのルールが決められれば、多くの子どもの睡眠時間や学習時間が守られるでしょう。大事なことは、大人が率先してルールを守ることです。
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大人がそうなのだから、子どもがそうなるのは当たり前、ルールを持たない大人が、子どもをルールで縛ることは難しい?何でもそうだが、痛い思いをしなければ反省しない。
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